佐津井

うまく言えないことばたちです。

佐津井

うまく言えないことばたちです。

最近の記事

愛とか恋とか優しさとか そういう類ではないもの そんなことば知らなかった あなたに出会うまで知らなかった あなたとわたしの関係に つける名前がどこにもなくて 夢を見たの そこは広く大きな海 あなたがいたの それだけでよかった 愛とか恋とか優しさとか そういう類ではないもの あなたを見つけた それがきっとわたしが生まれた意味 波打ち際であなたはいつも待っている 海に還りたがるわたしを世界に帰す それがきっとあなたが生まれた意味 名前なんてなくていい

    • ゴミの山に足を取られて あなた 身動き取れないの? 眩いネオンに目を奪われて あなた 息ができないの? 立ち止まって、目を閉じて あなた ずっとここに居たのよ あなたであるために生まれてきたの あなたであるために生まれてきたの 世界はあなたを祝福している 世界はあなたを望んでいる 誰があなたに「いらない」って言った? 誰があなたに「消えろ」って言った? 思い出して、どうか思い出して あなたは誰にも傷つけられない 思い出して、どうか思い出して あなたは世界を巻き込む光

      • 海とあなたとわたし

        「あなたに出会うために生まれてきたの」なんて なんて気持ち悪いんだと思っていた すべてはわたしの世界で、すべてはわたしのための道具だった わたしを楽しませるための、すべて、すべて、わたしのために あなたに出会ってたくさん変なことが起こり始めた わたしの中に海がある事をしった その海はすべてを内包するところ その海はすべてが生まれるところ その海はすべてが還ってくるところ わたしの特別な場所であり、すべてとつながっているところ 海にあなたが現れた あなたとつながりたいと思っ

        • あなた

          それ、あなたじゃないよ わたし、自分の事が嫌い それ、あなたじゃないよ わたし、自分のここなら許せるの それ、あなたじゃないよ それ、あなただよ あの子の事が嫌い それ、あなただよ あの人の事が好き それ、あなただよ あなたが考えているあなた それ、全部あなたじゃないよ あなたに見えてる誰か それ、全部あなただよ あなたがすきなこと それ、ほんとにあなたがすきなこと? あなたがきらいなこと それ、ほんとにあなたがきらいなこと? あなた、という存在は あなたが思って

          わたしは自分の脳みそを殺した

          わたしがこの世に生まれて以来、ずっとわたしの脳みそがうるさかった わたしの行動を支配し わたしの記憶を支配し わたしのこころを支配し わたしの人生を支配し 「わたし」のすべてを支配していた わたしはこの独裁者を誰かが殺してくれることをずっと望んでいた 誰かがわたしの頭を撃ち抜いてくれさえすればわたしは自由になれると思っていた でも誰もわたしに銃を向けてはくれなかった 脳みそがわたしではないことは分かっていた 嫌いなわたしも好きなわたしも 許せないわたしも許せるわたしも す

          わたしは自分の脳みそを殺した

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          見つけてしまったわたしの生きがい あなたの憎しみ全部吸い取ってわたしがことばにしてあげる あなたはあの子を憎まずにすみわたしはあなたに癒される それでもう万事解決 見つけてしまったここにいる理由 あなたの苦しみ全部吸い取ってわたしが涙にしてあげる あなたはあの子を殺さずにすみわたしはあなたに生かされる それでもう万事解決 もういたくないのよこんなところ 茶番はもう終わりにしましょう やさしさだけでは腹が減る 綺麗事はおわりにしよう 地に枷つけていきましょう 他人の不幸は

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          がんばれとかもういいから 負けないでとかもういいから 諦めさせて負けさせて泣かせて ふんばれとかもういいから 突き進めとかもういいから 流させて止まらせて沈ませて 前に向くことだけが正義か 勝ち取ることだけが正義か 永遠に続く旅からリタイヤさせて なにもいらないだからもうやめさせて いらないものがたくさんくっついて いらないものがたくさん聞こえて 自分がどこにいるかなんてもうわかんないよ 鍵はどこかになくした 目指したくない拝みたくない進みたくない したくないことをや

          わたしだけの

          今までずっと誰かのことばを借りて生きてた 父や母や先生や あの子のようになりたくて 父や母や先生や あの子に愛してほしくて わたしの目の前に起こる事象たちを わたしは彼らの眼鏡を借りて見ていた 彼らのことばを借りて発言し 彼らの感情を借りて世界を選び取っていた そしたらだんだん体がおかしくなった そしたらだんだん脳みそがうるさくなった ずっと探していた わたしはどこだ 満身創痍の体とうるさく怒鳴る脳みそ 何度も何度も死にたくなった そしたらこの体ともこの怒鳴り声ともおさ

          わたしだけの

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          簡単に殺意が湧くのだ みんな頭がいいから素早く隠したり変換しているだけで、ほんとはみんないつでも持ってる わたしはその殺意から目を離すことができない わたしの数少ない純粋な 他の誰の物でもない、わたしから生まれたもの 与える愛には打算がある あくまでもわたしの愛は だけど、殺意だけは あなたのことを想って抱いた純度の高い感情 だからわたしは捨てることができない いつかそれがまわりまわってわたしを殺していくとしても わたしの尊い、わたしだけの

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          どうして空の下にいなきゃいけないんだろう わたしは土の中が安心するのに どうして薔薇にならなきゃいけないんだろう わたしは野の花がすきなのに どうしてスターにならなきゃいけないんだろう わたしはライブを観るのがすきなのに 白になることが光になることが善なのか 黒は闇は悪なのか わたしはもう眠っていたい 深い水底で眠っていたい 肺から心臓から脳味噌まで 水浸しになって溺れたい

          戯言

          わたしは文章を書くのが苦手だ でも、力をことばに乗せることはできる わからなくていい ただ、感じてほしい あなたがあなたを赦せなくても、わたしはあなたを赦します あなたがあなたを愛さなくても、わたしはあなたを愛しています あなたがあなたでいてくれることがわたしの幸福 笑うあなた泣くあなた憎むあなたたちすくむあなた 全部あなただから世界は完璧で美しいのだ これはもう本当にどうしようもない真実 あきらめて。

          あなたにレクイエムを

          あなたがいなくても別に わたしの明日は変わらない 世界の色がちょっと鮮やかになるくらい 世界の歌がちょっと明るくなるくらい あなたがいたって それくらい あなたがいなくても別に わたしの明日は変わらない 風や雲や空や木々の あなたのにおいが濃くなるくらい もうあなたから学ぶものはない だからわたしが、あなたを、手放すの わたしが 広い世界を手に入れるために わたしがあなたを捨てたの わたしが あなたの明日がどうか真っ暗な色をしていますように あなたがわたしを思い出し

          あなたにレクイエムを

          汚泥のこころ

          本当に汚い感情だ 愛されているやつらが憎い 自分でも驚くほど 心臓が縛られながら鼓動を打っているようで息が苦しくなる その笑顔をいくつもの刃物で切り裂いてやりたい お前が1番恐れていることを具現化した世界に放り込みたい お前にはわたしに憎まれ恨まれる義務がある だから永遠に笑顔でいろ 不幸に飲まれるな ほんとうになんでどうしてこうなんだろうなあ 少し前までこの感情を捨てたかったけど、今はもう諦めている お前が笑顔だろうが泣き顔だろうが、わたしの人生には全く関係のないこと

          汚泥のこころ

          すべては

          開くか閉じるかしかなくて 開けばたくさん入ってくる それはそれはたくさん入ってくる けどそれは、すべて、ではない 閉じればなにも入ってこない それはそれはなにも入ってこない けどそれは、すべて、ではない 目を開けばたくさん見える 美しいものも汚いものもたくさん見える けどそれは、すべて、ではない こころを開けばたくさん感じる 美しいものも汚いものもたくさん感じる けどそれは、すべて、ではない わたしはたくさん見ようと思う わたしはたくさん感じようと思う 世界が愛な

          すべては

          ア ピース オブ ケイク

          あのひとから連絡がないの けどわたしは散々しがみついたから もうこれ以上は追わないわ あなたが買ってくれると言った指環 いまでも夢で見ることがあるのよ ばかね ベイクドチーズケーキ 冷蔵庫で冷やしてあるの ナイフを入れて いらないこと 口に出して言わないで わたしから去るわ だから口には出さないで あなたがくれた少ない言葉 まだ消せないままでいるのよ ばかね チャイムが鳴った あなたではないだれか 紅茶にする?珈琲にする? ケーキにはどちらも合うわ もういないこと

          ア ピース オブ ケイク

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          そこに最初から愛などなかった 寂しさを埋めるためのものでしかなかった お互いに自分のために利用していただけだった わたしはひとりになるのがこわかった 一番大切なものを失った時の孤独と恐怖から逃れるために わたしはあなたを利用した あなたの尊く美しく純粋な魂を利用した あなたは捨てられるのがこわかった 世界の色や音や嘘にのまれまいと 自分の存在意義を見出すために あなたはわたしを利用した わたしの小さく弱く虚ろな魂を利用した わたしたちはお互いに 愛している証拠を差し出せ