【水平社宣言を読む2022】はじめに
1922(大正11)年3月3日、京都岡崎公会堂で全国水平社の創立大会が開催されてから、100年が過ぎました。100年前の日本を振り返りながら、創立大会で読み上げられた「宣言」について、考えてみたいと思います。
部落差別は、江戸時代の身分制に起因すると指摘されています。その歴史は長く、明治になって制度が改められてからも、差別は、なくなりませんでした。そのために、差別に苦しんでいた人びとが、自分たちの力で差別をなくそうと立ち上がり、水平社を創立しました。1922(大正11)年3月3日のことです。
1922(大正11)年3月3日の全国水平社創立と宣言は、「大正デモクラシー」の重要なできごととして、小学校、中学校の社会の授業で学びます。
たとえば小学校6年生の教科書では、大正期の運動として、次のものが取り上げられています。
米騒動
全国水平社
普通選挙運動
1925年 男性25歳以上 選挙権
女性参政権運動 平塚雷鳥 市川房枝
全国水平社創立大会で読み上げられた宣言に何が書かれているのかについて、創立前後に発表された以下の資料を参考にしたいと思います。
1.『よき日の為めに』 水平社創立趣意書 水平社創立発起者
2月 5日発行 水平社創立に向けて、参加を呼びかけるために作成された
2.『宣言』水平社 3月3日 創立大会で、読み上げられた
3.『水平』第1巻第1号 創立大会号 水平出版部 7月13日発行
創立大会後に発行された機関紙『水平』の第1号
主な投稿者
南梅吉(中央執行委員長)佐野学(早稲田大学教授)
荒木素風(中外日報主筆)
阪本清一郎 泉野利喜蔵 平野小剣 西光万吉 伊藤野枝