音楽レビュー ~「welcome O'sCity」OsCity~
おはようございます、優樹祈です。
今回は、こちらの記事でもご紹介させていただいた五人のクリエイター集団、OsCity(オズシティ)さんの楽曲の紹介・レビューになります。
今でこそ自分事をつらつらと書き綴っておりますが、そもそも私がnoteで記事を書こうと思い立ったきっかけというのは、Xでは長文すぎて書ききれない楽曲のレビューをするためだったのですよね。
今回はその原点に帰りまして、歌とアートで架空の街「Os City(オズシティ)」を作ることを目的に活動していらっしゃるOs Cityさんのアルバム表題作、「welcome O'sCity」について語りたいと思います。
※OsCityさん達のおおまかな情報を前回のレビュー記事(埋め込み記事参照)にまとめておりますので、気になる、興味があるという方は是非あわせてお読み頂ければ幸いです。
なお、12/14には2ndアルバム「欲望」がリリース予定となっております。
X公式アカウント 「OsCity」
OsCity代表 「Near(ニア)」さんのアカウントはこちら
ジャケットイラスト担当
「KOJIRO(コジロー)」さんのアカウントはこちら
KOJIROさんはMVイラストも担当しておられます。
MVは下記のチャンネルで視聴できます。
→ You Tube 「Os City」公式
合わせてNeaRさん個人のチャンネルもどうぞ。
→「NeaR(ニア)」さんのYouTubeアカウントはこちら
※楽曲はすべて各種サブスクにて配信されておりますので、ご興味のある方は是非チェックしてみてください。私は主にSpotifyで視聴しております。
……さて、それでは本題に参ります。1stアルバム「welcome O'sCity」の表題作、「welcome O'sCity」のMV感想、レビューとなります。
今回公開されたMVでは、架空の街「OsCity(オズシティ)」が、より夜の妖しさと鮮明さを増して登場しました。
アルバムの楽曲MVが現在公開中なのですが、他の楽曲でもこのOsCity(オズシティ)が描かれることがあります。
いずれも渦を巻く夜空の下に広がるオズシティの街並み、その中央にそびえ立つ塔ともビルともとれる不思議な建物が描かれているのが特徴で、しかしその実態はすべてファンの想像に委ねられており、公式からはっきりと明言されてはいません。
夜と一言に言っても、その人の心持ちによって抱くイメージというのはそれぞれ異なるでしょう。
ただ、「夜の街」と聞くと皆さん何を連想されるでしょうか。
行き交う人々の雑踏や会話、そこから大小さまざまに漏れ聞こえるさざめき声。
見え隠れする人生模様、一人空虚な日々に疲れた人や、悲しい恋愛に泣いた人、そういった人々の感情が蜃気楼のように立ち上り、渦を巻いて揺らぐ夜空。
その下で、誰にも見向きもされないままポケットに手を突っ込んで歩く人……。
淀んだものの中で、ほんの僅かに感じる居心地の良さ。
朝が来るまでの限られた時間の中で、渦巻く人々の熱気やぬくもり。
それらを経験せずに大人になる人というのは、きっといないことでしょう。
滞留した空気の中で、それでも巡る不順な愛。
「この街は“不順”な愛を抱いてる」
曲の序盤から中盤では「不順」だった愛が、終盤で「不純」に変化していることにお気づきでしょうか。
歌詞を読み解いていってもわかるのですけど、このオズシティという夜の街は、「人々のあらゆる感情――それが負の感情であったとしても――を受け止め、内包し、抱いている街」なのだということです。
人と人との繋がりが密になったようでいて希薄な現代、疲れた人たちや愛を求める人々を抱く街は明るく、それでいて穏やかでなければならない――そんな意思が伝わってくるようです。
どんな人達をも優しく受け止め、抱きとめる腕のような夜の街。
人生につまづいたすべての人の時計の針を止め、朝が来るまでのほんの刹那、休むことのできる人々の架空の居場所。
それが、「OsCity」なのかもしれません。
感想というより考察もまじってしまったように思いますが、ここまで読んで下さった方々ありがとうございました。