『ザ・コピーライティング 心の琴線にふれる言葉の法則』検索キーワードやハッシュタグも含めて分析したものが欲しい(使命分析)
広告の日本語を駆使することで、まったくアウトカムが違ってくることは感覚的にわかる。この本は、米国のコピーライターであるジョン・ケーブルズが半世紀のキャリアを通じて獲得したノウハウを余すところなくオープンにしたもの。
広告はもちろんのことだが、コンテンツのテストの方法など、その効果を科学的に分析している。ある広告が、他の広告と19.5倍の売上をもたらしたケースは驚きだが、オグルヴィーの以下のレコメンドからも、彼の経験はアウトカムに大きく影響を与えることは確かだ。
1)成功へのカギは、広告のあやゆる要素を絶えずテストすることにある
2)どう言うかより、何を言うかの方が重要
3)ほとんどの広告では、見出しが一番重要
4)1番効果的な見出しは、相手の「得になる」とアピールするか、「新情報」を伝えるもの
5)中身のない短い見出しより、何かをきちんと伝えている長い見出しのほうが効果的
6)一般的な内容より、具体的な内容なほうが信用される
7)短いコピーより、長いコピーのほうが説得力がある
第17章にある「頭の体操10問」は参考になった。10問のすべてに、4)が影響していることがよくわかる。第18章の「広告をテストする17の方法」に、A/Bテストは含まれていないが、スプリットランというまったく同じ考えの手法も紹介されている。
この本を、広告ビジネスに関わる人だけのものとするのはあまりにももったいない。例えば、レストランのメニュー、あるいは映画や書籍のテーマ、講演やセミナーのテーマなど、心理学のテキストとしても参考になるだろう。いずれ、検索キーワード、ハッシュタグなども含めたものになるのだろうが、人の心の琴線に触れる日本語という課題は不易なものなので、伝説のバイブルと言われる続ける本なのだろう。
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Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。