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『ふるさと』エネルギーは分散し、システムでマネジメントする時代に(日本の歴史)

 神山征二郎監督の「ふるさと」を観てみた。

 この監督の作品には、同じようにダムで村にあった荘川桜をダム湖畔に移転し、その桜の分身を挿し木から育て、名古屋と金沢間の道路脇に植え続け、満開の荘川桜で太平洋と日本海を結ぼうとしたバスの車掌佐藤良二さんの映画「さくら」や、江戸時代に起こった2800件の百姓一揆で、唯一権力に勝ったと言われる(首謀者のひとり前谷村の貞次郎は処刑されたが)「郡上一揆」などの映画がある。いずれも私の故郷の「変人」をテーマにした作品なので、馴染み深いが、今回の「ふるさと」は揖斐川水系のダムに沈む徳山村の物語。

 子供の川遊びのシーンやアマゴ釣りのシーンなどは、自分の子供の頃の記憶とほとんど同じで、まさしく「ふるさと」を表した映像満載の映画だった。生まれ故郷の街には御母衣ダム、九頭竜ダムで村から出ざるを得なくなった同級生がいたこともあり、彼らが同じ出身村の人たちと結婚していく気持ちが、今になって少し理解できるようになったのかも知れない。

 いずれにしても、電力は集中型で大規模なものを電力会社と行政が一体になつて作っていくだけでなく、石徹白村が電力自給をマイクロ水力発電で賄っているように、たくさんの多様な手段で発電し、そして効率的に蓄電し、需給を制御していくシステムが必要な時代に入ったのだと思う。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。