見出し画像

抗わない君へ

弱者男性の定義は人それぞれなのだな、としみじみ思う秋の夜。

「弱者男性」とかいう言葉があるけど
本当に卑怯な言葉だと思う。
男性って本当に弱い。精神が貧弱。
我慢ができない。感情的で衝動的。
そしてそれを自覚できない。
指摘されても認められない。

そんな自分の問題を
自分で引き受けずに
「仕方ないよね」
と言ってもらえることを
求めてばかりいる。

https://twitter.com/plmakoto/status/1700890356035023204?t=wJmYsd2Zy_Jup1Vy-wKkIg&s=19

どういう男性が弱者男性の枠に入るのか? たぬかなさんの言動からの推測でしかないが、低身長だったり、収入が少なかったり、女性との交際歴がないなどの男性を弱者としているように思える。……とはいえ基準は明確ではない。弱者の定義は難しい。

https://getnews.jp/archives/3440140

弱者男性だけは、あらゆる社会的弱者のなかで「叩くと徳が出る」という特徴を持っています

https://twitter.com/terrakei07/status/1701563277367709934?t=HqqFUKaI27suMeyJMkqZRw&s=19

多くの評論では、「弱者」の定義は曖昧だとしつつ、その構成要素の候補として、労働の非正規性や収入、容姿、コミュニケーション能力、パートナーの有無、発達障害や精神疾患の傾向などが挙げられている

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%B1%E8%80%85%E7%94%B7%E6%80%A7#:~:text=%E5%BC%B1%E8%80%85%E7%94%B7%E6%80%A7%EF%BC%88%E3%81%98%E3%82%83%E3%81%8F%E3%81%97%E3%82%83,%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82


私は、淘汰圧に抗わないのが弱者男性だと思う。

件の従弟について、当時も今も、可哀想だとかなんとかならなかったのかとか、そういう感情がまったく湧かない。昨日、急に思い至って驚いた。
存在すら忘れていた。これが弱者男性かと。

彼はアニメとフィギュアが好きで、数字が苦手。暴力性は皆無で、他人を怒らせることが得意。
生まれつき身体が弱く、いじめられっ子の見本のような出で立ちだった。

私は遠方住まいで、成人してからは数えるほども会ってない。ただ、ジャンルこそ違えどオタク同士共通の話題も多く、その手の会話は饒舌すぎるほど饒舌だった記憶がある。典型的なチー牛、という印象が強い。

それ以外の彼のことは、又聞きでしか知らない。
親族会議の結果、施設に入ったというのも母からの事後報告で知った。
本人が希望したわけではなく、食い扶持も稼げない・ゴミ屋敷・衝動的な借金などの彼の問題が可視化されていく中で、周囲としては面倒見切れないし放っておくのも危ない、という結論に達したゆえの判断だった。

申請すれば外出もできるが、基本的にはスマホも使えず起きてから寝るまで何をして何を食べるか自分では選べない生活らしい。

そのときは、そういうものか、と。
今は、淘汰圧に抗わなかったのだな、と感じる。

*

淘汰圧とは、淘汰される以外の選択の自由を取り上げることだと思う。愚行権すら。

生活保護を受けるひとは弱者だろうか。無敵の人になることを選択したひとは弱者だろうか。
社会不適合者のことを弱者と呼ぶならそうかもしれないが、どうにも腑に落ちない。

弱者アピール、社会への他責、追い詰められた末の加害であろうと、どれもが淘汰圧への抗いのように見える。「死にたい」と口にすることも。

弱者とは、
唯々諾々と潰されるひと。
誰の良心のフックにも掛からないひと。
淘汰されるべくしてされるひと。





*

以上のことから個人的に、ペケッターランドでぴえんする女性や弱者を自認する男性のことを弱者だとは思わない。が、それをする選択ができたのなら次は何を?と聞いてみたくなる気持ちはある。

私は届く範囲にしか手を伸ばさない。
彼のことを語るのはこれを最後にしようと思う。

さようなら。

いいなと思ったら応援しよう!