子どもも自然も完全体。

こんにちは。
いのちの根の柏木です。

淡路島の今朝は風もなく穏やかで、まるで春麗らかな日のように温かい陽気でした。
みなさんのお住まいはどんな朝を迎えましたでしょうか?

冬は寒いものというイメージがありますが、寒い中にも温もりや爽やかさを感じられて毎日おもしろいですよね。

もちろん冬は寒い日が多いです。時には極寒の日もあります。

そんな中でも子供たちが短パンで走り回ったり、「暑い」といってコートを脱いだりすると驚いちゃいます。でも彼らはその時本当に暑いんですよね。

僕らは経験してるからつい「寒いから着て」とか言いたくなりますが、そこはグッと止めてその脱ぎ捨てたコートを持っていつでも着せてあげれるように準備しておく。

子どもは自由奔放で後先よりも「今」に集中しているし、理屈じゃなく感性で動いていますので、言葉ではなかなかこちらの思い通りにはなりませんね。

自然や植物も全く同じです。彼女たちは自分が「今」どうすべきかを常に知っています。

環境変化、自分の身体の状態によって体勢を変えたり伸ばしたりします。光を求めてぐんぐん成長します。風が吹けばそれに応じたり、他に巻き付いたり。暑くなれば葉っぱを縮め、寒くなれば背を低めて地面に這いつくばります。厳寒の時は凍らないように身体の中に糖を蓄えます。

自然は全部知っています。
もとから完全なのですね。
そして子どもたちも完全で、必要なことをその都度知っています。

これは自然農の考え方でもあるのですが、
例えばお漏らしをする子はお漏らしをする子として完全体。
一人で生きられない幼児や少年少女は一人で生きられない生命として完全体。遊びに夢中になってしまう子は、遊びに夢中になることが今必要で、それを間違うことなく行っているだけなんです。

しつけや教育はこの完全な営みに寄り添い応じてあげること。

植物や自然も時期や季節、成長段階があります。
無理やり伸ばしたり、方向を曲げたりすると傷つき損ねてしまいます。まだ幼い時に大人のような教育をしてしまったら自然の営みを崩し、今しか得られない能力や智慧を失います。

先走ってもいけず、遅くてもいけない。

すでに開花時期にある青年期、壮年期に幼児期に必要な愛重偏重のしつけも能力を損ねます。

大人は、教育として必要に応じてその時期に適ったものを、適量に的確に手を貸す。

放っておいてもいけず、
余計なことをしてもいけません。

大人が自然な営みを損ねないためには、人間の一生における自然の営みを知らなくてはいけません。

もとより、幼児も自然も完全で既に能力も智力も備えています。
あんなに小さな種、あんなに小さな受精卵から生まれた生命は誰にも教わらずに大きくなりますよね。

教わらなくても知っていて、大事なことを好み喜ぶ在り方をもっています。それが失われず、損ねず、傷つかずに育つために見守りお手伝いをすることが子育てであり、自然農なんだと思います。

野良仕事や子育てから本当にたくさんのことを学ばせていただけます。

ついついそこから目を離し、意識を逸らし、忘れてしまいがちですが、出来る限り自然や子どもたちに寄り添い、自分自身も応じ続けていきたいと思います。

いのちの根 柏木大樹

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