産土神社に参拝しましょう

産土神社は毎日お参りをされることが理想ですが、いそがしい現代人には難しいかもしれません。そんな方でも、年に一度ぐらいは神社に参拝して玉串料を納めるようにしたいものです。神社では、産子と産土神様の関係を深め、親しみを持つために古来からさまざまな祭礼行事が行われています。それは、産土信仰を促す、不言の教えでもあるのです。その中でも「例祭」といって、年に一度のお祭りは非常に重要な行事であり、普段は神職がいらっしゃらない小さな神社であっても、必ず行われています。
昔は、御守護をいただいている産子は、お仕事をお休みし、お赤飯を炊き、家族揃ってお参りして、自宅の玄関先には日の丸を掲げ、紅白幕をさげ家紋提灯を灯して産土神様をお祝い申し上げたものですが、今では、なかなかそこまでできないかと思います。神社に伺い、お参りすることが望ましいのですが、故郷に帰れない場合は、ご実家や親戚、友人、産子の総代を通して玉串料やお神酒を捧げ、清らかに澄んだ心で報恩感謝の誠を尽くしましょう。また、ご自宅の神棚には、産土神社のお札を奉斎し、朝夕に産土神様を思い、命を授けてくださったことに感謝の気持ちをもって、遥拝(ようはい)します。
わたくしも、今は東京で仕事をしており、おかげさまでいそがしくさせていただいています。その一方で、わたくしの産土神社である、新潟県村上市の岩船神社を参拝することがなかなかできないでおります。そのため、岩船神社の10月19日の例祭の折には、地元の酒屋さんを通じて、御神酒を献酒させていただいています。そして、帰省の折には、必ず産土神社を参拝し、その後に実家のお墓を参りするようにしています。遠方の実家に帰省した際は、産土神社の参拝とともに、お墓参りをされる方も多いと思います。その際、必ず、産土神社を先に参拝するようにしてください。産土神様は、自分にとってご先祖様の遠い遠いご先祖様にあたります。そのため、先に産土神様をお参りするのが筋なのです。

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命の語り部 鈴木哲司
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