メルマガ「いのちの授業 あの日から」(9号)
『寿命は誰が決めるのか?』
(私が一番受けたい「いのちの授業」より)
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景子の二十三回忌を終えた年、四国八十八箇所霊場巡り(お遍路)に出ました。
1200キロ、八十八箇所の札所を歩いて巡るものです。お遍路の白衣、笠、金剛杖には「同行二人」と書かれています。弘法大師様と一緒に巡礼している(守られている、導かれている)との意味です。
一番札所の参拝から、私の祈りは同じでした。「鈴木景子を安らかにお導きください。ありがとうございます」
お遍路歩きは、大雨に打たれたり、強風にあおられたり、お天道様の温もりにも「ありがたいなあ」としみじみ感じます。
分離歩道のない国道のトンネルでは、ダンプカーの強風と振動で何度も吹き飛ばされそうに。足の爪が割れる、疲労困ぱい、遍路ころがしと言われる難路では息も絶え絶えです。
最後の八十八番札所まで数キロメートルでのことです。
「もう少しだ」と思った瞬間、浮き石に足をとられて大転倒。腰を強く打って、手の傷からは出血、15分ほど動けませんでした。やっと歩き出すと不思議なことが起こりました。コンと杖を突くたびに、「ありがとうございます」の言葉が自然にわき出てくるのです。八十八番札所では、万感の思いで「ありがとうございます」と手を合わせていました。
結願の前に、私の知人が、根来寺道の山中(香川県・五色台)に「景子ちゃんの接待所」を設けてお接待をしてくれました。
その後、いのちを大切にしてほしい、病気や障がいの子どもたちへの支援、結願を願う石碑を設置。ジュースや飴などのお接待を、今も手弁当で運営してくれています。
接待所の自由ノートには、日本語、英語の「いのちのメッセージ」がたくさん綴られています。
「難路で心折れそうになり下ばかりを向いていました。一人じゃない! 心に元気をもらいました」
「旅立った息子を思い雨の中を歩いています。お接待が息子からの贈りものに思えます」
「ぼくはひきこもりです。景子ちゃんのことを知り、生きている、生きることの大切さ感じました」
「こんな山中で人の優しさと出会いました。苦の連続の中にも幸あり、人生即遍路ですね」
祈りの場は、心を癒やし導き、人と人との心をつないでくれるように思います。
私は何度も何度も問いかけたことがあります。
景子は6歳で旅立った。祖母は99歳まで生きた。寿命は誰が決めるのだろうか?
今、自然に受け入れていることがあります。
いのちは、人間の力が及ばないもの。いのちは、大いなるものに「生かされているー」
私たちは必ず死にます。でも、今生きている。
それを「生かされている」と感じるとき、普通に暮らすことへの感謝、どう生きるかの思いが深まっていきます。AI時代にこそ、「生かされている」思いを大切にと思います。
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★大人の修学旅行~「景子ちゃんの接待所」巡り(2/8,9 高松市) 参加者募集中です
「景子ちゃんの接待所」&「高松市内観光」をご一緒にいかがでしょうか。
接待所近くまでは、車で移動しますので、自然歩道を歩くイメージです。
・2025.2.8(土)12時~9(日)14時頃 高松駅集合・解散
・参加費1万円(移動費・お供え・拝観料、*除旅費・宿泊費・食事代)
→申込フォーム
→旅行概要は公式サイト(PDF)参照
→景子ちゃんの接待所の概要は、公式サイト参照