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患者家族の思いを、思うこと

 三重大学医学部での「医学医療入門」講座に伺います。医師・看護師(含養護教諭)を目指す、1年生を対象に、15名の専門講師から「医の倫理と社会的課題」を学ぶものです。

「鈴木さんのご体験から、患者家族の思い、いのちの尊厳、医療人の使命などをお話しください」と、もう10数年伺っています。この間に、私の「いのちの授業」を小中学校で聴いて、「子どものいのちを救うために医師を目指します」と、3名の学生とも出会いました。胸がジ~ンでした。

 患者家族の思い(=求めるもの、苦悩)は、その人の病気の転帰(発病→治療→退院→経過観察、orターミナル→死別)や人生のステージにより変わるものです。患者家族は、「自分がより良く生きるために」大切なこととは。医療者は、揺れ動く患者家族の思いに向き合い「医療人としてなす」こととは。それを問いかけてほしいと思います。

 その時、自分自身の「いのちへの眼差し」が芽吹き、根も深まっていきます。ピカピカの1年生が、いのちを問いかける、小さなきっかけになればと願います。天国の子どもたちと共に…。

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