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M-1グランプリ2022 パート1

去年の錦鯉の感動から早一年、年に一度の漫才の祭典、
M-1グランプリ2022が開幕しました。
歴代最多7000組の中から10組がこのテレビ朝日に集結。
かまいたち山内曰く「誰が優勝しても違和感があるファイナリスト」
そして今年のテーマは「漫才を塗り替えろ
まさに言い当て妙だと思いました。

今年も前年と同じく全組書いて行きたいと思います。

前年チャンピオンのトロフィー返還からMC登場
そこから審査員紹介、邦ちゃんが着物であでやか。
那須川天心が笑神籤を引くプレゼンターで紹介され、
いよいよM-1グランプリファーストステージのスタート。

一番手は・・・、カベポスター。
正直「うわー、もったいなすぎる」と率直に。

・カベポスター 

ネタは「大声大会」
まずツカミの糸電話でがっつりお客さんを掴んで、
そこから大声大会のワードのボケも言い方も
それに付随するツッコミが全部ハマっていく。
ツッコミの浜田の声が耳障りが良くて心地よく、
結構食ったツッコミをしてるのに入る間が抜群にうまい。

結成8年でこんな上手い漫才出来るんや・・・。

展開も緻密に重ねていき、伏線もちゃんと回収。
毎年M-1観戦の時に、自分でも点数をつけるんですけど、
初めてトップバッターで95点付けました。
トップバッターだからの様子見とかがもったいない、
この後の審査が面倒になったとしても、この漫才は
ちゃんと評価されるべきだと思いました。

さて2022年の初ジャッジ。松ちゃんはここ最近トップバッターに
90点固定に近いからさておき、やはり邦ちゃんの点数が気になる。
一番左の邦ちゃんから点数が開いて行って、
84点
って見た時、「うお、やってもうてるやん」と思いました。

あとは志らく師匠が少し辛いぐらいで、あとは概ね高評価。
特に大吉先生が94点で、トップバッターでもしっかり高く点をつけて、
その理由もちゃんと説明されてて、やっぱ信頼できると思いました。

邦ちゃんは84点付けて、今ちゃんからコメント求められた時に、
自分では高く付けたかなと思ったけど、他のみんなはもっと高かった
みたいな事言ってて、予行練習や事前の関係者のアドバイスは無い事
この発言でわかり、初採点の弊害をカベポスターがモロに喰らった感じ。

まぁ自分で高く付けたつもりだったのなら、この80点基準で、
そこから点数を推移してもらえれば、それでよかったんですけど。
その期待を大きく裏切る事がこの後すぐに起こります。

天心が2番目に笑神籤を引いたのは・・・真空ジェシカ。
これも早すぎるわーと思いました。

・真空ジェシカ

ネタは「シルバー人材派遣センター」
去年と同様、相変わらずパンチライン連発の漫才で、
お客さんや審査員というより、ネット民に刺さりまくる漫才。
共演者の信頼からの高齢者の人材の韻踏みから始まり、
「ヘブンズゲート」「派遣のニューウェーブ」「韓国の受験生」
「ノルウェーの刑務所」「使われた形跡のあるAED」
「マウスばっかり使われたら不安になるなぁ」
「俺じゃなかったら見逃しちゃうね」「AIに仕事を奪われた人たち」
「六法全書の同人誌書いてる」「かいみょん」
「どの人材も目は死んでいないですよ」「グリム童話と同い年」
「払い損の所、すみません」「年金貰いすぎて卑屈になってる」

ざっと書き出しただけでも、こんなに詰め込んでて、
そのワードがちゃんと観客に刺さってるのがいい。
客層に寄せようとか、審査員に寄せようとか一切思わず
自分たちのスタンスを全く崩さないのはカッコいい。

最後の方、少し間を取りすぎたのか、セリフを追ってたのか、
ちょっと少しグダッたなと思った所でオチ。

採点の前から嫌な予感はしていて。というのも、
邦ちゃんが審査員が決まったあと、
YouTubeで喋ったのが記事になってて、
そこで「真空ジェシカが好き」って言ってたんですよね。
とはいえ、84点で少し高く付けたかなって数分前に言ってた人が、
まさか90点代後半は出さんよな・・・と思ってたら。

95点出しちゃいましたよ。

見ててもう外国人ばりのブーシットが飛び出しました。
流石に二組目で11点差付けるのは、すごいインパクトで、
多分見てる人みんなが「今日の審査は終わったぞ・・・」と
警戒アラートが鳴り響いた事でしょう。僕もそうでした。
他の方は大体トップと1、2点の出し引き。一人だけ5点プラス。

松ちゃんだけ2点マイナスだったんですけど、
ツッコミの声量について言及してましたね。
M-1でしか見てないですけど、真空ジェシカのネタって、
ツッコミが何かに巻き込まれるというよりは、
おかしな現象が次々と起こるのを見せつけられるネタが多いので、
全部ビックリしたようなツッコミになりやすいのかも。
そうなると喜怒哀楽がそこまで関わってこないから、
言葉が違えど、同じように単調にツッコんでるように見える。

川北のボケ方や言い方やトーンは、一番本人が
しっくり来てて、変える事は出来ないだろうから、
ガクがアレンジを加えて、より漫才に抑揚が付くようにしたら
直線で流れずにもっと入り込みやすくなるのかなぁ。

ただ、漫才の見せ方よりもネタの強度に特化して
尖らせ続けたコンビなので、このままでいいっちゃあいいかな。

邦ちゃんの11点差が響き、ここで真空ジェシカが暫定1位。
暫定ボックスにいたカベポスターは邦ちゃんの点数見た時、
どんな顔してたのか、想像するだけで胸が痛い。

次は3組目なのですが、続きはパート2の方で。


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