99% LIBERTYのMVが公開されたので荒ぶってみた
アルバム収録のMVを語る
とうとう公式に「99% LIBERTY」のMVがアップされた。実写パートと、アニメパート、実写とアニメの混ざったパートで構成される情報量の多いMVである。ぶっちゃけアニメパートは、囚われの姫が居て、怪盗を名乗る辺り、カリオストロの城みたいだなと思っている。誕生日を祝う為に忍び込んだ二人が、姫の心を盗んだかは謎。あと、忍び込む迄のアニメが結構シュール。
実写パートは、檻のセットの中で囚われたKinKi Kidsの二人。檻の中にはやたらと蝋燭が灯されている。それを準備したスタッフさんも、蝋燭の火を消さないように動く二人も大変そうだなと勝手に思っている。
実写とアニメの混ざったパートは、横スクロールのゲームのようでもある。猫やオバケ的なものをどうにかしつつ進む。ゲーム機のコントローラを操作してキャラを映すカメラの向きを変えつつ、前方から障害物を避け、時に手ではね除けるようなシーンもある。どの道、シュールなシーンである。33分探偵のワンシーンの如く、何かがちぐはぐな感じがかなりシュールに思える。最後の最後までボケるのもまたKinKi KidsのMVらしい。
歌詞に絡めてデッドマンズ・キャンドルライトを語る
ナイリバと略される曲の蝋燭たっぷりなMVが公開された頃、蝋燭から毒が放出されるギャンブル漫画は、MVならばアニメが混ざる辺りに話が進んでいた。そんな訳で、ここからはナイリバの歌詞にギャンブル漫画の内容を重ねて語る。
ナイリバの歌い出し「愛を信じないで今日までは生きてきた 裏切られても傷付かなくて良いように」とは、毒親育ちあるあるである。「下手に相手を信じるとろくなことがない」ことを、毒親育ちは生まれた時から数え切れない程に経験している。
そんな訳で、ピカピカを求めてもがく獅子神さんも、裏切られることに対しては警戒をしていた筈だった。怯え、警戒することがライフ・イズ・オークショニア戦でも勝利に繋がった。しかし、仲良くしていた相手の言うことは、結局信じてしまった。それでダチを恨むことはなく、自分の不甲斐なさを反省する獅子神さん。思えば、天堂神父の助言は当たっていたのだ。安心出来る環境は、警戒心を薄れさせ、賭博における強みを鈍くする。怯え、警戒することが、他のギャンブラーに勝る獅子神さんの強みなのだから。
次に「欲しいモンは(略)ココロかい?」と言う歌詞。敵からハートを送られて、ちびっこが遊ぶボールプールよろしく、ハートプールに浸かることになった獅子神さん。ウィークデーに拷問を受ける姫様のように、ボールプール体験はしてこなかっただろう獅子神さん。「傷付かなくて良いように警戒している毒親育ち」の最大の弱点、それが「愛を示されること」である。
愛と一言に言っても、その種類は沢山ある。思い付くままに「愛」の付く単語を並べれば、純愛、親愛、友愛、敬愛、恋愛などがある。辞書を引けば、更に多くの単語が有るだろう。その愛の種類が何であれ、毒親育ちにとっては受け取ることを躊躇し、困惑する要因となり得る。勿論、「誰でも良いから愛をよこせ」と言うタイプの毒親育ちも居る。だが、獅子神さんの武器からしても、心配する雑用係に対する反応からしても、そのタイプではない。愛を受け取ることに慣れていない。慣れていないからこそ困惑して、決意も揺らぐ。
歌詞には「ドアを蹴破る」に続いて「後ろ髪引く声に譲歩しないで」と言うフレーズもある。ここら辺は、何と言うか似合い過ぎていると思う。公式でナイリバのMVが公開される前から書こうかどうか迷ったレベル。この場合、後ろ髪が引かれたら、相手を幽霊にする覚悟が弱くなる。
他にも、重ねてしまいたい歌詞はあるが、あまり引用し過ぎるのも、ジャンケットバンクのネタバレもなんなのでオタ語りはこの辺で終わらせます。感情をぶちまけたような話でしたが、ここまで飽きずに読んで下さってありがとうございました。