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毒親育ち視点で見るジャンケットバンク 電撃電卓型と日刊周防要辺り
カミの背中には羽根がある
村雨が電流によるダメージから回復出来ない中、プロテイン摂取とダンベルの負荷で鍛えていた獅子神は余裕だった。しかし、友達の家に遊びに行って出て来た相手を見るなり、獅子神は怯えた。流石は怯え担当獅子神。そっとじするどころか、天堂に攻撃を与える形で真経津宅のドアを閉めた。
「見る目を見る目」を手に入れた獅子神は、天堂の背後に「数えるには時間の掛かりそうな目玉(視点)達」を見てしまう。その目玉達は、天堂が初登場した際に「印刷された写真で形作っていた羽根」のような形状をしていた。それ以外にも、瞼を縫い付けられた大きな目や、舞い散る羽毛の中の目。獅子神は、それらを見て判断したのか、本能的に天堂に恐怖したのか「変な奴」と言い放つ。
苛立ちながらもドアを開けた天堂を見たら見たで、獅子神は謝ることをしなかった。怯えていた割に、反射的に謝りはしない獅子神。謝っても荒ぶる相手には無意味だと、経験則から学んでいたのかも知れない。
そんな獅子神に、真経津宅にやって来た叶が声を掛ける。その背後には、彼の左眼に入れられたコンタクトと同じ模様をした「背の高さ程もある目玉」が有った。そのほかにも、沢山の目玉を保有しているその様に、獅子神は怯え声を失う。
獅子神の怯えに気付きつつも、「前よりも良く見てくれている」ことを遠回しに褒める叶。村雨との初対面時に内心で「見てくれている」と喜んでいた辺り、叶は「獅子神の得た見る目を見る目」にも気付いたようだ。
天堂は、怯える人の子の無礼は咎めなかったが、叶とは口喧嘩を始める。「争いは同じレベルの者同士でしか起こらない」と聞くが、獅子神の無礼が天堂にスルーされたのも、それが理由かも知れない。
真経津と対面した獅子神は、3時間待たされたことに怒った様子を見せた。しかし、例え怒っていたとしても、その感情は真経津によって打ち消されてしまう。
オレは一歩ずつだーー
圧倒的実力差を見せ付けられてきた獅子神は、強がることを止めた。それを獅子神が一歩だと考えたかは不明だが、亀が着実に一歩一歩進んでも、兎が立ち止まらなければ勝てないのは気分屋ルーシー戦中に暗喩されている。
ギャンブラー達は、それぞれにお菓子を持ち寄ったのか、天堂の前には好物の(花畑牧場らしき)キャラメル。ストリーマーの叶の前には、AMSRとやらに使える個包装された丸いグミ。家主の真経津の前には駄菓子が並んだ。
そして、良い育ちの村雨が花の形をしたクッキーらしきものを用意したのか、糖質制限が趣味の獅子神が果物の乗せられたタルトを用意したのか。こちらは、天堂や叶に比べてキャラとの繋がりがふわっとしている。
ギャンブラー達がお菓子パーティーをしていると、真経津のスマートフォンにはメッセージが届いた。それには、ワンヘッド昇格の知らせが書かれており、それが和やかな時間は続かないことを示していた。
ラジコン御手洗と日刊周防要
ギャンブラー達が楽しんでいる一方で、御手洗のメンタルは壊れかけていた。元からまともかどうかは謎だが、休み無しで働けば、人間は壊れていく。
伊藤主任は、部下を壊して従順な僕にする為に、キャリア150年と引き換えに「独裁権」を買っている。彼に買われた御手洗もまた、独裁権の支配下にあった。
既に洗脳済みのメンバーは、御手洗の激務の代わりに一時の安らぎを得ていた。完全に休みとまでは行かなくとも、御手洗に押し付けた分は仕事量は減っていた。とは言え、御手洗インフレで仕事量自体が増えていたので、結局は社畜ではあっただろうが。
壊れかけた御手洗に、片伯辺主任から蜘蛛の糸が垂らされる。片伯辺主任に呼び出された御手洗は、そこで「意志を持つ自由がある」と告げられた。そうして目を覚ました御手洗は、伊藤班脱出の為に奔走し始める。
御手洗が自由を得る為に、周防は犠牲になった。予め周防を濡らして電流を流れやすくした後でのハグ。勿論、自らに付けられた足枷が電流を流すよう、衝撃を与えてから。
水分量の差か、電流耐性の差かは不明だが、周防だけが気絶した。そして、周防の悪夢はここから始まる。
御手洗は、数字に強い能力でVIPの中でも優遇せねばならない相手に周防のスマートフォンから電話を掛けた。自らのスマートフォンから無堂会長の声を聞いた時の周防は、絶望感で満ちていたことだろう。
その後、無堂会長の邸宅に訪問する御手洗と周防。周防が無堂会長に恐れを為している中、御手洗メンタルは強かった。VIPの無堂会長を殴らせて貰えるよう頼み、周防は流れ弾を被弾しかける。
結果的に、御手洗は倉庫に送られる手続きが行われるのだが、その流れれこそが彼の狙いだった。自らが無堂会長に気に入られているのを利用し、宇佐美班への帰還の為に危険な賭けに出ていた。
仕方なくないですか?
御手洗は魔法のチケットを使い、宇佐美班へ帰還する為の飛行機に乗った。この際、「名前と所属だけは明かした行員」と、「椅子に横になっていた謎の人物」の二人に出会った。
行員の佐久間が、手錠で自らの手首と繋いで大切に抱えていた何か。そこに書かれていた数字など、御手洗なら簡単に覚えられるのだろう。そして、何か重要なタイミングで、それが何を示していたのかは明かされるのだろう。
紆余曲折在りながらも宇佐美班に戻った御手洗は、主任や班員達に温かく迎えられた。それが、一時の休息でしか無かったとしても、御手洗にとっては安らぎを覚えただろう。
しかし、彼を待ち受けていたのは、担当ギャンブラーのワンヘッド戦。その説明に向かうこと自体は苦しくはなくとも、ゲームを行えばどちらかは必ず死ぬワンヘッド戦である。ギャンブラーだけでなく、その担当行員の胆力も試されるワンヘッド戦。彼等の未来はどうなるのだろうーー
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![伊野聖月](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/142068605/profile_7030b00d3163f7c7f3af6863d6f4756f.jpg?width=600&crop=1:1,smart)