思っただけ。

少子高齢化社会の山嶺を極めた国、日本。
商店街、交差点、路地裏の窓、明け方の街、あらゆる所に老人はいる。つまり、逆山崎まさよしである。拳銃のように腰を曲げた爺、ラップをつぶやきながらチャリを乗り回す婆、歩道の真ん中で井戸端会議を始める翁と嫗。そんな彼らに共通して言えることは、顔が殴られたあとの干し柿みたいだと言うことだ。その皺が彼らの苦労や幸せを訴えている。その1つ1つに、物語がある気がしてならない。私は勝手に彼らを売れない陶芸家が造った神秘的な骨董品だと思っている。いつか私もそうなるのだろうか。


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