FF3女子旅【3】たまねぎ最強伝説
油で揚げたタマネギが好き
うまいから俺はタマネギが好き
油で揚げたタマネギが好き
タマネギが好き タマネギが好き
「揚げタマネギうめぇ! たまねぎ最強ぉ!!」
4人の先頭に立って、陽気に歌いながら洞窟を進むエルルちゃん。ですが足元への注意がおろそかになっており、真っ先に穴に落ちちゃいました。
落とし穴に落ちた? いいえ、自然にできてた穴です。ここでFF3冒頭のシーンにつながります。
ある条件を満たすまでは、最弱のジョブと呼ばれるたまねぎ剣士。FF3のファミコン版で唯一、クリスタルのチカラによらない特殊職です。たまねぎをこの上なく愛する農家育ちのエルルちゃんこそ、真のたまねぎ剣士?
だけどオーストリア人にやるタマネギはない
犬どもにやるタマネギはない
「だけどぉ、ゴブリンどもにやるタマネギはなぁい!」
「ワンちゃんにあげたら、中毒死ですの!」
ノリで一緒に歌うユッフィー姫も、歌詞がアブナイ!?
たまねぎ食べて平気な動物って、人間とサルくらいだそうで。
洞窟内でいきなり、ゴブリンたちと鉢合わせ。最初の行動選択で、エルルちゃんが選んだのは…!
「腐ったタマネギ爆弾ですぅ!」
「ぐ? グワーッ!?」
タマネギ型のナニカを投げつけられたゴブリンたちが、まるで某大佐みたいに手で目をおおいながら苦しんでいます。完全に戦闘どころじゃない。
「スキあり、いまだっ!」
これを好機と見たマリスが、ロングソードを振りかぶってゴブリンに斬り付けますが。
「ナニコレ、くっさ〜い!」
こっちまで腐ったタマネギの匂いがついてしまったと、涙目でエルルちゃんを見るマリス。
「洞窟のような閉所で、臭いものをばらまくでない!」
むしろ、うかつに近付けなくなったと。アリサもあきれた顔をします。今までどうやって、匂いを遮断してたんでしょうか?
「ご、ごめんなさいですぅ!」
そこまで考えてなかったと、エルルが明るく笑ってマリスとアリサに手を合わせます。
目に染みる刺激と、腐ったタマネギの匂いが洞窟に充満してしまって。敵も味方も近接攻撃できない状況に。何この異臭騒ぎ。
「ええい、ならば!」
アリサは4人の中では剣術の心得がありますが、相手に接近するのは危険なので。仕方なく、その辺の石を拾ってゴブリンたちに投げています。混乱のあまり、目が見えない一部のゴブリンは同士討ちまで始める始末。
腐ったタマネギ爆弾、実は黒魔法ブラインや白魔法コンフュより強力なのでは? 盲目+混乱(ただし、近接攻撃した味方にも被害)。
「…チョコボさん!」
ユッフィー姫はというと。目を閉じて精神を集中、魔法を使う構えのようです!
いきなり召喚魔法使ってますね! 軽く説明しましょう。
この世界でのたまねぎ剣士は、FF5の「すっぴん」みたいな性質をも兼ね備えています。
FF5のすっぴんには、最大まで鍛えたジョブの基礎特性を引き継ぐ特徴がありました。この世界ではその条件が緩和されており、けっこう低い熟練度でも魔法や特技を引き継いで使えます。要するにマルチクラス制。
さらに引き継ぎの対象は「農家」や「鍛冶屋」など、冒険者でない一般人のジョブにも及んでます。どんな種類のジョブでも、その道を極めた達人のチカラをクリスタルが記録して、光の戦士たちに託しているのです。
FF3女子旅で主役をつとめる4人の少女たちも、いままでの人生経験で、それぞれの立場に見合った職能を身に付けています。キャラに個性を盛る上で、必要不可欠な設定変更ですね。
ユッフィー姫がなぜ召喚魔法を使えるか、それはまた後日のお話で。
「ク、クエッ?」
召喚されたチョコボも、洞窟内に満ちる異臭に顔をしかめてユッフィーを見返します。え〜っ、攻撃しなきゃダメ? 逃げていい? そう訴えるかのようです。
「ゴブリンをやっつけてから、帰って水浴びでもしてくださいですの!」
召喚主の強い口調に、チョコボもヤケクソになってゴブリンたちのど真ん中に突っ込み暴走します。なにげに全体攻撃…!
サガフロのモンスター技、暴走みたいな感じで。跳ね飛ばされたゴブリンたちは、まるでブロック崩しのように洞窟の壁や天井に何度も叩きつけられた末、あまりのひどい仕打ちに泣きながら消滅していきました。
チョコボもさっさと逃げ帰ります。当分の間ご機嫌を損ねて、召喚に応じてくれないかも。
「魔物の多くは、地の底より湧き出でた邪気が形を成したものと聞くが」
「ホントに、そうでしたわね」
ともかく、初戦闘は4人の勝利! みんなクルクル回ってキックポーズ。
「エルルちゃん、それ違うよ!」
「はわっ、間違えましたぁ!」
「バンザイですの!」
「世界が違うからのぅ」
#RPG #うちの子 #FF3 #ピクセルリマスター #FF3女子旅 #ムスカ大佐 #たまねぎの歌 #勝利のファンファーレ #キックポーズ