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自作キーボード Lily58 Pro作ってみた

前々から気になっていた自作キーボード。
遂に手を出してしまった。

今回購入・作成したのは、Lily58 Pro。
元々使っていたHHKBが60キーだったので、それに近いキー数、且つ、左右分離型というのが気に入った。

秋葉原の遊舎工房の実店舗で購入。

通販での購入もできる。

今回購入分は、

キースイッチ : Novelkeys X kailh Blueberry swiches 99円 × 60個 = 5940円
TRRSケーブル(左右のキーボード間をつなぐケーブル) 330円
Lily58 Pro MX版 16280円
USBケーブル 0.8m 440円
キーキャップ : OEM Profile PBT Doubleshot Keycap - Black Yellow 5940円
キーキャップ(親指用に予備として購入) : OEM Profile ABS Blank Keycap - R1 1×1.25 - Black 330円 × 5個 = 1650円
キーキャップ(親指用に予備として購入) : OEM Profile ABS Blank Keycap - R1 1×1.75 - Black 550円 × 4個 = 2200円
32780

組み立て方

基本的には公式で紹介されているビルドログを参照。
しかし、数点上手くいかなかった点があるので、ここで解決策と一緒に紹介しておく。

表識別用のマスキングテープを貼る

裏面にダイオードをはんだ付けする

自作キーボードにおいて一番神経を使う作業が初っ端にくる。

裏面のダイオード取り付け部分の片方に、はんだを付ける

そして、ピンセットでダイオードをつまみ、先ほどつけたはんだを溶かしつつ、ダイオードを滑らせ、はんだごてを離し、片側だけ取り付ける。

位置を固定出来たら、はんだ付けしてない、もう片方もはんだ付けする。

これを両方、計58個分行う。

この時点で1時間ほどはかかる。

OLED用のジャンパを行う

以下の2つ1セットで並んでる部分をつなぐはんだを付ける。

これが結構難しかった。
作業するときはより一層の気合を入れたほうがいいだろう。
自分の場合、不細工なはんだになってしまった。

ProMicroを取り付ける

コンスルーという部品でProMicroを取り付ける。
コンスルーは、穴の径に対して、キツキツのピンで設計されている。
これを差し込むことでProMicroを固定する。
差し込みで固定するので、はんだ付けの必要が無い。
ProMicroが壊れたときに交換を容易に行うためにコンスルーを使うのが良いらしい。

ProMicroで蓋をして力を入れて差し込む

そして、上面ははんだ付けをする

これでもしProMicroが壊れたら、引き抜いて交換できる。

TRRSケーブルジャック、リセットボタンを取り付ける

それぞれ、指定の位置に差し込み、裏側からはんだ付けする

ProMicroの動作確認

実際に、TRRSケーブル、USBケーブルを接続し、この段階までにミス、故障が無いか確認する。

詳細な実施方法は、公式ビルドログを参照するのが良いだろう

ここで注意点、
USBケーブルによっては、動作確認ができない場合がある
(遊舎工房で購入したUSBケーブルでは動作確認ができなかった…)
物によって、ReMAPでのFirmUPがタイムアウトになってしまう。
もし公式手順で上手くいかなかった場合、USBケーブル周りを見直してみると良いかもしれない。

ソケットの取り付け

Lily58 ProはMX(立体感あるキースイッチ規格)と、Choc(平たい、Macbookのようなキースイッチ規格)の両方に対応している

今回購入したのは、MX用なので、MX用ソケットの部分に取り付けを行う

これもダイオードの取り付けと同じ手順。
ダイオードよりは大きいので、いくらか作業しやすい。

両方、58個でこちらも1時間ほどは時間がかかった気がする。

このソケットには、キースイッチをはめ込むことになるので、基板から浮いていないか、傾いていないか注意して取り付ける。

OLEDを取り付ける

まずは、ソケットを取り付ける

指定の位置にはめ込んで、裏側からはんだ付けするが、裏返した時に落ちるので、マスキングテープなどで仮固定する

そして、OLED用ピンを差し込む

そして、OLEDをはんだ付け

ここから先ははんだ付けの作業は無い

キースイッチの取り付け

プレートにスペーサーを付けて、

こんな感じで基準として端のキースイッチだけ先にはめる

そして、こんな感じではめ込む

これを58個分
取り付けの際に、キースイッチのピンが折れないように気を付ける。
予備として少し多めにキースイッチを買っておくのがいいかもしれない。
(自分は2つ折れてしまった…)

ProMicro保護プレートの取り付け

スペーサーを付けて

アクリルプレートを乗せる
この時、向きがあるので注意。
余白が多いほうが内側(キースイッチの無い側)に来るように置く

そしてネジ止め

バックプレートの取り付け

プレートを置いて、ネジ止め。
滑り止めをいい感じに貼り付けて、組み立ては完了

ファームウェアの書き込み

ここがLily58 Proにおける一番の注意点
公式ビルドログでは、ブラウザ上でFirmUPできるReMAPというWebアプリを用いる。

これで、キーマップのアサインを設定できるが、
ReMAPでFirmUPすると、一部キーマッピングがうまく機能しない
たとえば、マウス操作、ブラウザ操作、特定アプリのLunchは、ReMAPで設定しても機能しない。
この辺り特に使わないなら、ReMAPで完結させても良い。
ただ、自分はこれらの操作が欲しかったので、他の方法を試す必要があった。

参考にしたのは、別の自作キーボードのビルドログ

そこまで、複雑な手順ではなかった

まず、QMK Toolboxをダウンロードする

そして、Lily58 Pro VIA用のファームウェアを、手に入れる

これをcloneしても良いし、コピペして、lily58_rev1_via.hexという名前で保存して使ってもいい。

このファームウェアが異なるだけで、あとは以下の記事と同じ方法でFirmUP, キーマッピングができる

キーキャップの取り付け & 完成

最後にキーキャップを取り付けて完成

中々いい仕上がりになった。

左右分離キーボードの良さ

左右分離キーボードの良さは、肩が開いて姿勢が良くなるというのもあるが、一番の良さはこんな感じで、真ん中にものを置けることではないだろうか

また、自作キーボードならではの利点として、キーマッピングの自由度の高さだろう。
アプリ立ち上げ、ブラウザ操作、マウス操作すらキーボードで素早く完結できる

何より、自分で作ったものは愛着が湧く。

エンジニアにはお勧めの趣味だ。

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