terui akane

札幌在住のエレキベース演奏者 ほとんど裏アカ

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最近の記事

とある一種の優しさ KIND OF KINDNESS

『哀れなるものたち』がとても面白くて、 『ロブスター』、『聖なる鹿殺し』、『女王陛下のお気に入り』を 立て続けに見たらすっかりヨルゴス・ランティモス監督のファンになった。 ので、シアターキノで『憐れみの3章』を見た。 ポスターのデザインがラース・フォン・トリアー監督の 『イディオッツ』っぽい雰囲気があって なんとなく私が好きそうな映画だろうという直感もあった。 『憐れみの3章』は3つの全く別の物語・キャラクターを同じ役者が演じるという構成で、1章は上司⇒部下、2章は夫⇒妻、

    • 天国にはWi-fiがあるのにパスワードを誰も知らない

      先週、2年半ほど前から働かせてもらっている すすきののライブバーの社長が亡くなって、 彼は社長でもあったし我々と同じくステージに上がるプレイヤーであり、唯一無二のピアニストであった。 お葬式から数日たった今になって寂しくてたまらなくなっている。 同じステージに上がった期間は少なかったけれど、 一緒になった時はいつもアドバイスをくれた。 いつも自信がない私に「間違ってもいい」と言ってくれた。 私のバンドのライブも見に来てくれ、嬉しい言葉もくれた。 少ない思い出の中でも、ミュージ

      • 買い物はむずかしい

        友人へ贈り物をしたくてイソップに行った。 イソップに行く場合、 私がダサ坊であることを店員さんに悟られては居心地が悪いので、 身なりに気を使い、いつも以上にメイクを丁寧に、 いつもは迷子である前髪のセットも不自然でない程度に固める。 そうして前髪よりは遥かにカチンコチンに緊張した私がイソップへ入店。 すぐに店員さんが話しかけてくれ、 私は「あ、あの、プレゼントをしたくて、、、保湿系のなにか」と伝えると 店員さんは笑顔で、若干、食い気味に「もちろんです」と言ってくれた。 幾つ

        • プロミシング・ノット・ヤング・ウーマン

          映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」がとても良い映画だった。 フェミニズムを題材とした映画や本ってなぜかうまく理解できる気がしなくてなんとなく避けてきたけれど、「プロミシング・ヤング・ウーマン」はテーマの深刻さ以上にエンタメとしての魅力が光っていてめちゃくちゃ面白い映画だった! 見やすい、うれしい、、、 登場するキャラクターの人間性や台詞、展開、音楽、美術、どれも良かった。たしかに重ためのTHEフェミニズムなテーマで説教ぽいストーリーなのに、おしゃれでポップなエンターテ

          ハグしてくんねぇ?

          アドベンチャー・タイムが面白すぎる。 最近U-NEXTで全話配信され、今まで配信されてこなかった100話以降のストーリーをやっと見ることが出来て、本当にうれしい。 事実は小説よりも奇かもしれないけれど、 アドベンチャー・タイムは事実より奇なり、である。 つまり、 小説<事実<アドベンチャー・タイム ということになるけれど、これはさすがに、、、、過言ではない。 いや、、、違う。アドベンチャー・タイムはもはや事実なんだ。 この世界のどこか、いつかの時代、 とある過去か未来に

          ハグしてくんねぇ?

          じじいのキモなぞなぞという文化

          中学生の頃、それまで国語だった科目が「現代文」と「古文」に分かれて、 何を教わるかもわからない初めての「古文」の授業に現れた先生は 枯れ枝のようなおじいさんだった。 年季の入ったヤニとカフェインの匂いを纏って教壇に立った先生は 自己紹介を済ませたあと、 「みんなになぞなぞを出したいと思います」と言った。 そのニカッとして見せた笑顔に、歯はなかった。 「新幹線の性別は、男か女どっちでしょう?」 先生は続けて言ったが、生徒は誰ひとりとして答えなかった。 でも先生はそんなことは

          じじいのキモなぞなぞという文化

          マックグリドルソーセージという朝マックのきらめき

          マクドナルドの朝限定メニューのマックグリドルソーセージを食べるたびに、その完成度の高さに感心してしまう。 パンケーキのメイプルシロップ加減と、ソーセージの強め胡椒、パンケーキとソーセージの密着具合。 それでいて250円という、コスパの良さ。 マックグリドルソーセージが完成したとき、きっとマクドナルドは嬉しかったと思う。 あまりに良くできたので 「朝限定にしておくのは勿体ない!」という声が多数挙がったと思う。 だけど冷静な人が、 「とはいえ実際には、夜、マックグリドルソーセー

          マックグリドルソーセージという朝マックのきらめき

          誕生日が嬉しかった話

          先日、誕生日を迎えて34歳になった。 年齢は単なる数字だとも言うけれど、体力、気力と結構しっかりと中年か、もしくはそれ以上の減衰があるように最近は感じる。 昔は休む暇がなくたって疲れていることにすら気付かなかったけれど、ここ数年は休んでも休んでも休んでもまだ疲労感は取れず、もはや、疲れてないときがないくらい。これは過言なんかじゃない。 それでも大切な人たちから誕生日を祝ってもらえることの喜びは、歳を重ねるほど増していっている。 昔は、というか、割と近年まで、誕生日なんて36

          誕生日が嬉しかった話

          顔というトピックは難しい

          先日、メイドさんが生バンドで歌うコンカフェ(メイド喫茶では、ないのか)でメイドさんたちのバックバンドで演奏させて頂く機会があった。往年のJ-POPやアニソンを演奏した。それはともかく、ステージとステージの間で、なんと、メイドさんが、客でもない、たった1日たまたま参加させて頂いただけのただの演奏者である私の相手を、してくださった・・・。 とっても可愛くて、しかも歌が上手い。さらに、話している間ずっと目をそらすことなく笑顔で話してくれるので、私は顔に穴が開いてしまう、と思った。

          顔というトピックは難しい

          喃語の3rdミニアルバム「すけしふしぐ」発売

          2024/8/31(土)に私が所属するポエタナティブ・ロックバンド「喃語」の6年ぶりとなる3rdアルバム「すけしふしぐ」が発売された。 色んな方に届きますように! 2024年8月31日発売 3rd album 「すけしふしぐ」 ¥1,980円(税込) 企画品番:TBRM-002 レーベル:TAMBURO 収録曲: 1.穴 2.まれびと 3.万引き 4.犬 5.赤い電車 6.パレード Rec,Mix,Mastering 山崎"JACKY"優一(SOUND

          喃語の3rdミニアルバム「すけしふしぐ」発売

          KILL THIS 昆布

          8月を振り返る 出張のついでに岩内で食べたウニいくら丼が最高に美味しくて、こんなに美味しいのはお店の技なのかウニの質なのか気になってお盆休みに積丹まで行って食べてみたら岩内の方が断然美味しくて、値段も同じくらいで、岩内のウニの方が美味しい説を推していこうと思った。 ウニは長らく不漁と言われ続けているけれど、単純に食べ過ぎによる数の不足だけではなくてウニが食べる昆布が水温上昇によって育ちにくくなっていることからウニの質も下がってきているらしい。昔はウニといえばわざわざお店に行

          KILL THIS 昆布

          森は何も語っていない

          香料があまり好きではないので普段なら絶対に買わないはずが、たまたまなんか良いかもと思いオリーブの香り付きのリップクリームを購入してみたところ、やっぱりあまり好きになれなかった。 それで、ふとリップクリームに香りがついていることのメリットが気になり、「香り付きリップクリーム メリット」で調べたら「リフレッシュ」とか「癒される」と書いてあって(特に意味とかは、ないんだね)と思った。 単に癒されるとかの理由でのみ存在しているものを簡単に無意味と思ってしまう節が私にはある。アロマキ

          森は何も語っていない

          randomという曲を作り演奏した様子を動画にしたので見てください。

          random / terui akane 羨望に利点はひとつもない 思い描く将来もない でも未来はなお明るい 振舞う憂鬱のフルコース ごきげん 天下りのビルは今日も匂っている いつも指先が少し黒いのは 壁を伝って歩くから 行き当たっては方向を変えるだけ 能天気なプランA.B.C 小石に紛れたガラスを拾っては 足元を照らすように 振り返っては来た道を戻るだけ 今日限りのプラン1.2.3

          randomという曲を作り演奏した様子を動画にしたので見てください。

          ライブ告知と心の岸辺の話

          いきなりですがライブ告知に候 この便所の落書きnoteにライブ告知をする意味・・・?と思うけどインターネットの海に放り投げた以上は誰かの目に留まるかもしれないと信じて・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 来たる6/14(金)6/16(日)に喃語の企画ライブを行います。大好きなnayutaを大阪から呼んでいます。 nayutaは、昨年結成20周年を迎えた、章太郎さんと翔子さんのお二人のバンド。 今回は現在サポートドラマーのRickyさんを含む3人で来てくれます。 Ricky

          ライブ告知と心の岸辺の話

          婆拓

          ばあちゃんちの冷蔵庫すげえ汚い — akane terui (@inmni) April 30, 2012

          イビルって言いたいだけ

          公開したばかりだと思っていた濱口竜介監督の『悪は存在しない(EVIL DOES NOT EXIST) 』が気付けばシアターキノで上映最終日となっていた。(と思っていたけどおそらく上映が延長されている) いつも時のスピードに置いて行かれている。 私が思う濱口竜介監督の映画で一番好きな部分ってやっぱり台詞の良さにあって、そこにある対話の中にただ鑑賞しているだけの自分が引き込まれてしまう。『悪は存在しない』も対話のうちに感じる違和感、おかしさ、いらだち、納得、言い切れなさ等がとて

          イビルって言いたいだけ