実用としてのフィルムカメラ、フィルム写真(フィルム写真とデジタル写真のコスト比較)

それなりの画質で、雨の日でも気兼ねなくラフに扱える(=安価な)カメラを探している。

「それなりの画質」というのは、普段使っているEOS 5D3やGR III、X100F等の画像と並べたときに極端に見劣りしない、という程度の意味で、厳密なものではない。

「安価な」については、ざっくりとデジカメなら本体価格2万円未満が目安。

中古のAPS-Cミラーレスなどは良いのかもと思う。が、それだったら思い切ってGR IIIを持ち出せば良いという気がする。

では、目先を変えて、フィルムカメラはどうだろう。安価なフィルムカメラを使って、自分が納得できる画質とコスト(手間も含めた広義のコスト)で、写真を撮れるものだろうか。

フィルム写真とデジタル写真とのコスト比較で重要なのは、フィルムの価格や現像費用ではなくて、デジカメを使った場合の、写真のセレクトとプリントの手間をどう見積もるか、だと思っている。フィルムで現像と同時にプリントすれば、この手間をゼロにできるからだ。

自分の場合、デジカメを使った場合のこのコスト(手間)はかなり大きくて、プリントできていない写真が溜まってしまっているのが現状だ。(撮影した写真はiCloud写真と「おもいでばこ」で家族と共有し、L判プリントをアルバムにまとめて保存したい。写真データは複数のHDDで保管しているが、自分の身体が動かなくなった後にもアーカイブとして機能するとは思えない。)

だから、撮影からプリントまでのトータルのコストで見ると、フィルム写真にも合理性があるのでは、という気がしている。

そういう訳で、いわゆる「フィルム写真」にこだわりはないのだけれども、フィルムカメラを使ってみることにした。

(安価なフィルムカメラであれば、イニシャルコストはランニングコストよりもずっと少ない。これは、いつでも途中で止められることを意味するわけで、試行のためには良い点である。)