見出し画像

中小企業が効率化の末にたどり着いた一つのゴール 02

最初の1歩 税理士と会計システム

最初に税理士の話をしておきたいと思います。

私の会社では年配の税理士と顧問契約を行なっていました。その税理士の方は2代目で、先代の方は私の祖父と、2代目の方は私の父と、という具合に親子代々のお付き合いでした。

私(3代目)もそのまま2代目税理士さんにお願いしていたのですが、毎月の定例打ち合わせでは、紙に印刷したB/S、P/Lを眺めながら資金繰りなどを紙と電卓で計算して、何時間もかかるような状態でした。

当初はそんなものかと思っていましたが、色々知るうちにこれは明らかに無駄ではないかと気づき始めました。
会計ソフトというとそれまでは自社に専用サーバーを用意するか、専用のPCを準備してデータも全てローカル(会社の中)にあるようなものが一般的だったと思います。特にPCに詳しい人がいない中小企業ではそれすらもかなりの負担でした。

私も会計ソフトに関してはわからないなりに弥生会計などといったものを導入したりしましたが、そもそも入力したデータを使用せずに、税理士事務所では独自のシステムに入力し直すといったことが平然と行われていました。

世の中にはクラウドサービスが出始めていました。Gmailもそうでしたし、会計サービスや勤怠管理といった様々なものが登場しつつありました。
クラウドの会計システムなどを導入したいがどうかと、何度も相談しましたが彼自身が理解できないこともあり頑なに拒まれていました。
父と同年代の方ですし、年齢的にも無理だったのだと思います。
老税理士の方にはご子息もいたようでしたが、税理士試験に何年も落ちているようでした。

この効率の悪さと後任不在は税理士に対する私の最大の不満であり、不安材料でもありました。

数年後、私はとうとう顧問税理士を変えることを決心します。

変えるといっても探し方すらわかりません(笑)。そこでまず地元の税理士事務所を全てリストアップしました。HPがない事務所はITに弱いと判断してリストから除外しました。

次にリストの全事務所に連絡を取り、事務所を訪問しました。現在の税理士に対する不満などを話しながら、事務所の雰囲気、担当者の人柄、IT関係への知識などを確認しました。大きな事務所も個人事務所も色々まわり、やんわり断られたり、売り込みされたり様々でした。

全部で10社以上回ったと思います。顧問料の相場やITレベルなども確認できましたし、時間をかけただけの情報は得ることができました。

結果、希望の税理士事務所を探し当てることができました。
私と同年代の方でクラウド系の会計システムに詳しく、アドバイザリーもされていました。顧問税理士ではありますが、事務所の経営者でもあります。今となっては私にとっては社長友達のようにも感じます。悩みの相談もできるようになりました。
もしかしたら、若かりし祖父と当時の初代税理士さんも同じような関係だったのかもしれません。経営者とは孤独な職業です。誰を信用して良いかわかりません。士業の税理士なら会社の数字は全てわかっている。私と同じように同年代の社長同士で少しは気を許して話をしていたのかもしれないと思わずにいられませんでした。

話は戻りますが、私はその税理士事務所と顧問契約を締結し、アドバイスを得ながらクラウドの会計システムを導入しました。

クラウドシステムはアップデートもメンテナンスも一切やる必要はありません。社内にサーバーがないので、PCの買い替えも、Windows Updateも、小難しい設定も何もしないでいいのです。IT担当者のない会社にはストレスフリーです。

ブラウザでアクセスさえできればシステムは常に最新で、バックアップが取られ、税理士や経理担当者などとのデータ共有も可能です。 銀行の口座データは自動で取り込まれ、AIが半自動で仕分けを行います。システムに向かう時間は大幅に削減されました。

私が会計システムに向かう時間は大幅に削減されました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?