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運命、旋律、物語

はじめに


2021年6月11日。 


生春(@Time_mrsi)さんが、こんな企画を打ち出しました。 


その後ありがたいことに、「企画に参加しないか?」と直々にDMが。

「この企画は面白そうだぞ…」と、いちラブライバーとして、いち書き手として、僕も参加してみることにしました。

普段はミクロな視点で語ることの多いラブライブ!を、この機会にマクロな視点で考えてみたいと思ったのです。

......

ではここから、僕が「ラブライブ!を追いかける上で大切にしているもの」を3つ紹介します。 

そして、僕の中のラブライブ!を再定義します。

少し長いかもしれませんが、最後までお付き合いください。


Desteny(運命)


僕が「ラブライブ!を追いかける上で大切にしているもの」の1つ目は、Desteny(運命、宿命、縁)

「はじめに」で述べた通り、この企画を知ったこと、この企画に参加できたことは、僕と生春さんの間にご縁があったからです。

もちろんそれは、僕がブログを書いていなければ。

ラブライブ!を追いかけていなければ────

きっと、巡ってこなかったでしょう。


僕は、そのご縁を大事にしたいと思うのです。

......

そもそも僕がラブライブと出逢ったきっかけは、”スクフェス”を2013年ごろ、つまり僕が中学生の時にプレイしはじめたこと。

ラブライブ!に特別興味があったわけではない僕は、なぜかスクフェスだけはやっていました。
どうしてスクフェスを始めたのかは思い出せないのですが、今では「きっとそれも運命だったのだろう」と感じています。

惰性で何年かプレイしていた僕は、ちょうどサンシャイン!!の1期が始まった頃。
"おしらせ"に「Youtubeで第1話をフル公開中!」というものを見つけました。


「へえ、観てみるか」


その一言が、全ての始まりでした。


家に帰るや否やYoutubeでチェック。


何かに夢中になりたくて…
何かに全力になりたくて…
でも、何をやっていいか分からなくて…
くすぶっていた私の全てを…
吹き飛ばし、舞い降りた!




衝撃─────




邂逅─────




それはまさに、平凡な日常に突然訪れた、奇跡的な出逢い。

1期第1話ということは、これからAqoursの物語が始まっていくんだ。
それなら追いかけないともったいない!

多感な時期にそう感じていた僕は、急速にラブライブ!の世界にのめり込んでいきます。
それも、今思えば間違いなく運命であり、でした。

その経験も"大切にしているもの"として、今に残っています。


......


僕はAqours、ラブライブ!サンシャイン!!から、ラブライブ!の世界に足を踏み入れました。
思えば、そんなラブライブ!サンシャイン!!でも運命を思い起こさせるシーンが数多くありました。

例えば、1期第1話「輝きたい!!」。

μ'sに衝撃を受けた高海千歌は、「自分も輝きたい!」とスクールアイドル活動を開始します。

しかし、スタートから部員集めに苦労することに。

そんな千歌に突然訪れた、運命的かつ奇跡的な、桜内梨子との出逢い。


普通な私の日常に、突然訪れた…奇跡。

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……

しかし運命的な出逢いというのは、やがて別れを伴います。

例えば、2期第13話「私たちの輝き」。

ラブライブ!本大会に優勝し、既に廃校が決定した「浦の星女学院高校」の証を歴史に永遠に刻んだAqours。

そして迎えた、"お別れの日"。

忘れがたき母校から去ってゆく仲間たち。

そして3年生は、故郷とも────


浦の星の思い出は、笑顔の思い出にするんだ…

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こうした一連の物語は、必ず運命的な要素によって生み出されます。

これが、僕が運命を大切にする理由の一つです。

Melody(旋律)


僕が「ラブライブ!を追いかける上で大切にしているもの」の2つ目は、Melody(旋律)

ラブライブ!シリーズで1番好きな音楽である『Brightest Melody』の一節に、このようなものがあります。

別れ・出会い
どちらが最初なのか わからないままだよ
でも気にしない また会えるね そう思うよ
ココロから、ね!


ところで僕はラブライブ!に限らず、音楽が大好きです。
音楽なしの生活など考えられないくらいに。
色んなジャンルの色んな曲を聴き、自らの人生の糧としてきました。

そして、僕が音楽の中で最も重要だと思っているのがMelody(旋律)です。

ラブライブ!にも数多くの名曲があり、語る上で欠かせない音楽が沢山あります。
その中でも最上位に位置するのが、『Brightest Melody』なのです。


……


この曲は劇場版『ラブライブ!サンシャイン!!The School Idol Movie Over the Rainbow』の挿入歌であり、Aqoursの運命を歌った曲です。

先程も述べた通り、運命というのはAqoursにとって非常に重要な要素となっています。

そして、それは必然的なものです。

その運命が導いた出会いと別れ、その一つ一つが繰り返されることこそ人生であり、さらにその2つの境界線が曖昧になっていく過程ではないかと僕は考えます。


……


私ね、もしかして、この世界に偶然ってないのかもって思ったの…

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色んな人が、色んな思いを抱いて、その思いが見えない力になって、引き寄せられて、運命のように出会う…
すべてに意味がある…
見えないだけで、きっと… 

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2期第5話『犬を拾う。』より


……


それらをひとつの歌にして、大切な旋律に乗せる。

間違いなく、Aqoursの全てが詰まった一曲です。

ラブライブ!をAqoursから追いかけ始めた僕にとっては、これが最も印象深い曲であると同時に、彼女たち9人の運命を最も華やかに、そして切なく歌い上げた曲だと思っています。


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……


僕が大切にしている旋律はAqoursだけではなく、虹ヶ咲にも登場します。

大好きなこと
ぎゅっと握りしめていこう
離さないように
強く願い込めた歌を
あの空まで ほら届け!

優木せつ菜『MELODY』より

僕にとって優木せつ菜とは、好きを大切にできる人です。
自分の好きも他人の好きも大切にできる人。

せつ菜もまた運命的にニジガクのメンバーと出逢い、生徒会長という2つ目の顔を持ちながらも、スクールアイドルを本気で愛し、本気でその想いをぶつけるのです。


今までみんなに支えてもらった分、次は、私達がみんなの夢を応援します!


そして、その仲立ちとして音楽(Music)が存在すると考えています。


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……


僕は、言葉だけで全ての想いを伝えられるなら、音楽はこの世に必要ないと思っています。
しかし、せつ菜は『MELODY』で語ったのです。


「なんで私のことわかってくれないんだろう?」
言葉にして初めて分かり合える


なぜでしょうか?


言葉にしなければ伝わらない想いがあるからです。


旋律に乗せて歌うこと、音楽に乗って踊ることでしか表現できない想いがあると同時に、言葉にしなければ伝わらない想いも存在するのだと思うのです。


Story(物語)


僕が「ラブライブ!を追いかける上で大切にしているもの」の3つ目は、Story(物語)

夢を駆けてきた 僕たちの物語 
いっぱいの思い出からは流れるメロディー 
あたらしい夢が聞こえる 
いつかまたはじまるんだよ 
次の DREAMING DAYS

Aqours『WONDERFUL STORIES』より


例えば、Aqoursにとっての物語とは"自分たちだけの輝きを求める物語"です。


何もかも、一歩一歩、私達が過ごした時間のすべてが、それが輝きだったんだ…
探していた私達の、輝きだったんだ…

2期第13話『私たちの輝き』より


そしてその物語には、必ず旋律がそばにある。

ラブライブ!が他のアイドルアニメと違うと感じるのは、物語と音楽が密接に重なり合っていることです。

他のアイドルアニメにおける音楽とは、ステージの上で歌い、踊るために制作されるものだと思っています。

しかし、ラブライブ!にとっての音楽とは、(当然そういった要素を持ちつつも)物語の文脈をより彩り、さらに説得力を持たせるものだと解釈しています。

まるで、ミュージカルのように。


例えば、ラブライブ!サンシャイン!!2期第2話「雨の音」。
その中の『MY☆舞 TONIGHT』はどうでしょうか。

新しい曲作りに行き詰まってしまった1年生と3年生。
お互いをより深く知るために、とある寺で合宿を行います。
『MY☆舞 TONIGHT』は、そこで聴いた雨漏りの音旋律のモチーフとなった曲です。


テンポも音色も大きさも、
一つ一つ全部違ってバラバラだけど、
一つ一つが重なって、
一つ一つが調和して、
一つの曲になっていく。

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こうした文脈があった上で音楽が、そして旋律が存在するのがラブライブ!だと思っています。

だからこそ、物語もまた(ラブライブ!を追いかける上で)大切にしなければならないものであると、僕は考えるのです。


……


さらに、ラブライブ!シリーズを通して強調されるコンセプトである

みんなで叶える物語

は、アニメの中だけでの物語ではなく、ラブライブ!に携わる全員に対して「叶えるべき物語とは何か?」を問うているものです。
ラブライブ!を応援する人たち、作り上げていく人たち。
それぞれがそれぞれの叶えたい物語を持っていると思います。

それは、キャラクターにとっては"自分たちのグループが目指す目標に向かってひた走る物語"であるかもしれません。
それは、キャストにとっては"より多くの人たちに、世界中にラブライブ!を知ってもらう物語"であるかもしれません。

では、ファンにとっては?

あなたと一緒に考えたいのです。
「ラブライブ!を追いかける上で大切にしていること」とは何なのか。

叶えたい物語とは、何なのか。


さらに走ろう それしかないと
思ってるから走るよ
僕らぜったいとまれないよ
だって感じたい熱く
もっと違ったかたちで あたらしく夢見て
さあ幕が上がったら ずっと歌っていたいね
終わらない夢見よう… 

Aqours『僕らの走ってきた道は…』より


……


ところで、新型コロナウイルスにより、世界中が歴史上稀に見るパンデミックに襲われています。
もちろんラブライブ!も、その影響を少なからず受けています。

数々のライブやイベントが中止になりました。
そして未来がどうなっていくのかは、誰にも全く分からない。

その中でラブライブ!は、どんな世界へと向かってゆくのでしょうか?


もしかしたら、叶えたい物語が叶わなくなってしまうかもしれない。
"失われた世界"が、取り戻せなくなってしまうかもしれない。


それは、少し前までは想像もつかなかった困難です。


……


運命は時として、残酷であることを知った。

どんなに願っても、叶わない夢があることを知った。

届きそうで届かない未来が、そこにあることを知った。

もし神がいるなら、恨むことさえあった。


でも、世界は止まってくれない。


人には新たなる物語を、旋律を、未来をもう一度、創らねばならない時がある。

求めよ、さらば与えられん。
尋ねよ、さらば見出さん。
門を叩け、さらば開かれん。


『マタイによる福音書 7章7節』より

……


僕が敬愛している逢田梨香子さんは、自身のInstagramでこのように述べています。

少し長いですが、引用させてください。


もう何回も中止になっていて慣れたつもりだったし、その場では悲しいって感情も何もわいてこなくて。あぁ、心ってこうやって死んでいくんだなって。
(中略)
Aqoursの大切な5周年イヤーは今しかないけど、だったら10周年を目指したらいい。
私たちは諦め悪いし、ここまで9人でいろんなことに負けず逞しくやってきました。
ちょっとみんなに会えるのが先延ばしになったって、今までやってきたことや、この1ヶ月積み重ねて来たものも消えません。
私たちはいつでもステージに立てる準備は整ってます!

何度目になるかわかりませんが、待っていて下さい。みんなが私たちを信じてくれているように、私たちもみんなを信じてます。
納得いかないことだらけだけど、この気持ちを原動力に、腐らず折れず、また9人で頑張っていきます。

絶対また会おうね。


……


僕にとってラブライブ!とは、互いが互いを信じる物語でもあるように思います。
今までは絶対に考えられなかったことが当然のように起こってしまう現在の世界において、信じられるものは何でしょうか。

情報も人間も、信じられなくなってはいないでしょうか。

でも、だからこそ、梨香子さんはこう断言したのでしょう。




「みんなが私たちを信じてくれているように、私たちもみんなを信じてます。」

「納得いかないことだらけだけど、この気持ちを原動力に、腐らず折れず、また9人で頑張っていきます。」


と。


ラブライブ!サンシャイン!!という看板を背負った人間がここまで言えるのは、ひとえにこの11年間、ラブライブ!だけの物語を"みんなで"作り上げてきたからだと思います。

その根底には間違いなくお互いを信じ合うことが存在していると感じるのです。


おわりに


僕は、絆で結ばれたラブライブ!を応援してきて本当に良かったと、心の底から思っています。

もしも運命的にラブライブ!と出逢わなければ、こうやってブログを書いていることもないし、大好きな旋律とも出逢えなかったでしょう。
そして何より、

ラブライブ!という物語に触れること──

それは間違いなく不可能だったわけです。 

だからこそ、僕はラブライブ!に本当に感謝しているし、
「ラブライブ!を追いかける上で大切にしていること=運命、旋律、物語」なのです。

この3つがあって初めて、僕の中のラブライブ!は成り立ちます。
裏を返せば、ラブライブ!とは運命、旋律、物語の3語に集約されるのです。

以上が、僕なりのラブライブ!の再定義です。


……


最後にあなたも是非、「ラブライブ!を追いかける上で大切にしていること」とは何なのかを考えていただきたいと思っています。

そして、それを互いに共有できれば間違いなく、ラブライブ!における皆にとっての物語の、新たなる1ページになる。

僕は、そう確信しています。



明日は、どんな色になるんだろう?


何度でも、未来を創りましょう。


ありがとう、ラブライブ!。


Happy birthday, dear ラブライブ!───


……


ここまでお読みくださり、本当にありがとうございました。
もしよろしければ、右側の白い♡を押していただけると幸いです。

それでは、またいつか。

さよなら、さよなら、さよなら。





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