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転職を繰り返して幸せになったか
振り返ったら7回も転職して、アラフォーになってしまいました。
新卒で最初に公務員になった私。夢を追いかけて3年で辞めて上京。夢破れて実家に帰り、それから民間企業や公務員をいったりきたり。
7年勤めることができたかと思えば、3ヶ月で辞めちゃったり。身についたスキルといえば、果たしてこれと言ってない。
嫌だから辞めた転職もあったし、やりたいことを求めた転職もありました。
いつも何かが、違う。足りない。感じる違和感。環境にフィットしていない感覚。これじゃない。誰か助けて欲しい。そう思って新たな居場所を探しました。
でも結局、見つかりませんでした。
適応障害で病気休暇をもらって1ヶ月も休んだこともありました。
これだけ転職しても、今の給料は正直、20台後半にメーカーで法人営業していたころと変わらないくらい。いや、むしろその時は独身だったし、会社の寮に月7,000円で住んでいたので、可処分所得だけでいうなら、20代の自分に負けています。
結局、私の場合、転職を繰り返しても、金銭面では豊かにはなりませんでした。
そんなもんでした。
結局、いつも空虚で、満たされていない。
無駄な資格も取ったし、自己啓発にも励んだので、おそらく1000万くらいは無駄な出費があったと思います。
最初から公務員のままでいたら、転職をせずにそのまま勤めていたらどうだっただろう?
そう思わざるを得ないときもあります。
かなしくなります。
でも時間は戻せない。
転職を、繰り返して幸せになれたか?なれなかっただろ?
父親から言われた言葉が重くのしかかる。
妻のお義父さんから言われた言葉。
「選択肢が多いこの時代。正解を選ぶことは難しいよ。ここで大事なのは、選んだものを正解にすることだよ。」
振り返った16年。たくさんの大事なものが失われた。
でも、失われたその隙間を、別の何かが埋めているかもしれない。果たして後悔の裏に転職で得られたことは何だったか。
自分の気持ちに素直に応えて行動したということ。
自分を受け入れてくれる人を求めて外側に居場所を求めたけど、すべては理想、幻想だったこと。
世の中悪いこともあるけど、良いこともあるということを知れたこと。
心配しなくてもだいたい何でもどうにかなるということを知れたこと。
そんなこと、私以外の多くの人は、学生時代に経験していたことだろうと思います。
私はこういう基本的なことさえ、気づくのに40年近くかかりました。
とはいえ、転職の末に、そういうことにやっと気づけたことはよかったと思うことにします。
不幸の裏にはささやかな、幸せがあることも気づきました。それはほんの些細な瞬間にもちらばっていました。
辛いことがあったら、帰りにコンビニでコーヒー買って見上げた夜空。
気持ちがいっぱいいっぱいになったら、無言で家を飛び出して公園のベンチでゆっくりと目を閉じた。鳥の声が聞こえる。暖かい飲み物が全身に浸透していくのを感じる。
へとへとになった日の、たまの隙間時間。甘いお菓子とコーヒー片手に持って、窓を開けてやわらかな風を部屋に招き入れて本を読む。現実から離れて夢の世界にいるような感覚。
そういう楽しみがあるから辛いことも乗り越えていける。
明日も、残業が待っています。自分の適性に合っていない仕事。増え続ける責任。きついです。
このつまらない日々をどのように愛していけるのか。
ここに私の求めていたものがありそうなそんな気がする月曜日の夜。