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企業が求める「パソコンの基本操作」スキルとは、突き詰めるとこういう事。

それは、

指示されたとおりにパソコンが操作ができる

という事です。

もう少し具体的には

目の前や電話口でサポートに指示された操作。
マニュアルやネットに書かれている操作。

が、できれば良いのです。

なにも、すごい機能が使えるとか、クリエイティブにパソコンを操作する必要なんてないのです。

言われたとおりに操作できるか?
書かれている事が操作できるか?
それがポイントです。

一般的に、サポートやアプリの操作マニュアル、ハウツー系の本やYouTubeはパソコンの基本操作ができることを前提に指示してきます。

ところが、

この指示されたことを操作ができない人が多いのです。

つまり基本操作ができてない。

となると、マニュアルに書いてあるとおりに操作したつもりでもうまくいかなかったり、目の前で口頭で説明しても操作につまってしまったりする。

それらマニュアル等は、頻繁に発生するようなミスでなければ、わざわざ注意は示されません。とくに基本操作のミスで、操作の流れと関係ないような、例えば「・・・をクリックせよ」というところで、ダブルクリックしたりドラックしたりした場合など、キリがないので書ききれません。

逆に基本操作ができるなら、マニュアルや操作方法を録画した動画を渡しておけば、どんどん一人で学んでいく事ができるわけです。よくあるトラブルの対処法も分かっているわけですから。

というわけで、

企業の求人票の条件欄に書かれるのです。

「パソコンの基本操作が出来る方」

と。


以下に詳しく解説します。

パソコンを学ぶキッカケ

パソコンを学ぶ動機として1番多いのは就職の為だと思います。

仕事をしている頃は、もっとパソコンのスキルアップしたい!思っていても、なかなか時間が取れなかったり色々あったりしますから。

その際に気になるのは求人票によく書かれている、

パソコンの基本操作ができる方

という条件だと思います。

じゃあ、その基本操作って一体なんなのか?と。

結局、よく分からなくて、その他の

ワード、エクセル、パワーポイントができる方

に、目がいって、手っ取り早くMOSなどの資格を取る方もいます。

エクセルやワードの資格をとれば、当然パソコンの基本操作も含まれるでしよ。

と。


ところがどっこいそうとは限らないのです。

MOSの資格を持っている
 ならば→パソコンの基本操作ができる 

とは限らないのです。

当然、資格を取るために頑張ったのですから、ある程度は操作できるとは思うのですが、イコールではありません。

逆に、

パソコンの基本操作ができる
 ならば→MOSの資格を取りやすい

とは、言い切れます。

当然、試験勉強は必要ですが、パソコンの基本操作がしっかり身についている人は千点満点の確率もグンと上がります。

では、核心に迫ります。

パソコンの基本操作のスキルとは?

これには様々な視点があり、マウスやOS・アプリの基本操作をまとめているサイトがあったり、募集している側は側で「何となくパソコンができればいいよ」という感じだったりもしますが、つきつめればたった一つのことに行き着きます。

それが、最初に示したとおり、

指示されたとおりにパソコンを操作できる

ということです。

なのですが、「あー期待外れ」と思って去っていった方も多分大勢いると思います。

そんな中、ここまで読み進めた方はラッキーというか、ありがとうございます。

とにかく、この結論から考えることで、芋づる式に必要とされるスキルが見えてきます。

具体的にどんな指示?どんな時?

業務ではおよそ次のような場面でパソコン操作の指示がでて、以降は業務単位での指示やルーチンワークになると思います。

入社時
社内システムや市販アプリの社内業務に合わせた使い方を学ぶ

社内システムの刷新や新機能の導入時
同様に研修や実践で学ぶ

システムやアプリのトラブル発生時
サーポートからの操作の依頼

そして、この「指示」の手段としては、

・操作マニュアルを渡す
・目の前で口頭で
・遠隔地で電話やチャット越し

などがあり、

とにかく書いてあるとおり、言われたとおりに正しく操作できれば良いのです。

なにも、クリエイティブに、強い意志をもって何かを成し遂げろというのではなく、

ただ画面を見ながら、
書かれたり言われたりした通りに、
マウスとキーボードを動かせれば良い

のです。

※遠隔サポートの場合、状況を説明するという能力も必要です。それはまた別途noteにて。

特別で高度なパソコンの技を持っている必要はありません。そもそも「基本操作」と言っているのですから。

それさえできればパソコンの技能はほっといたって伸びます。

Youtubeやnoteの記事にも高度なテクニックや痒い所に手が届くテクニックが山ほどあります。

ところが、

指示どおり操作ができない方が大勢います。

※できるできないが、高学歴や一流企業に勤めたということでは分からないので、企業も求人票にわざわざ書きます。同然、マニュアルや指示が悪いこともありますが。

いやいや、書いてあるんだからそのとおりにやれば余裕でしょと思う方も多いと思います。

なぜ指示どおり操作できないのか?

マニュアルなどに書かれているパソコンの操作はおよそ次のようなものです。

・〇〇が表示されていることを確認しなさい
・どこそこをマウスで〇〇しなさい
・どこそこで〇〇を入力しなさい
・aの操作の後bの操作をしなさい
・もし画面がaならbしなさい。cならdしなさい

だいたい、これらの組み合わせです。

パソコンが出来る方はほらやっぱりちょろいと思うかもしれません。

名選手は名監督にあらず。

ところが、これがなかなかうまくいかないのです。パソコンに慣れていない方は特にそうです。

それは読解力がないとか、右も左も分からないほど操作できない、ということではなく、

操作ミス

するからです。

クリックすべきところをダブルクリック、

シフトキーを押すべきところでコントロールキー、

隣のボタンをクリックしてしまう、

マニュアルを読み飛ばす、

etc.

※想像してみてください。ラ・カンパネラというピアノ曲を、タイミングはどうでも良いから指示された通り順番にピアノの鍵盤を押しなさいというお題がでたら?
左手の小指でキーを押し続けながら右手は中指キーを一瞬だけ押す、などの動作がたくさん出てきます。
あれほど複雑な曲でなくても、ただ順番に指を動かすという事でもミスは発生しそうでしょう?

パソコンに慣れている人でも操作ミスはします。でも慣れている人はそれに注意を払い、すぐに挽回できます。しかし、慣れていない人はそれで詰みます

操作をミスして違う画面が表示されたとしたら、もはやマニュアルのとおりにならないわけですから、お手上げです。

※サポート側も慣れてなかったりすると、ユーザーがどういう状態か分からずお手上げになります。

パソコンスクールなら目の前で先生がサポートしてくれますが、本やネットの文書では書かれていないことはできません。

結局、MOSの資格も持っているのに、ちょっとミスしやすいというだけで、仕事場ではパソコンが出来ない人になってしまうわけです。

丁寧なマニュアルなら、ある程度ミスを予測しているものもありますが、理論的に、目的に対する操作の正解は数個、失敗のパターンは無限大(※)ですから、到底網羅しきれるものではありません。

※この非対称性に単なる動画配信のハウツーではない、双方向の学習のポイントがあります。これも別途noteします。

では、なぜ操作ミスが発生するのか?

そして、

操作ミスしにくくなるには?

操作ミスしてもすぐに挽回できるようになるには?

そうです、これらの問いが、「パソコンの基本操作」を学ぶ時のポイントになるのではないでしょうか?

ということで、こちらの note に繋がります。

※このnote は中上級者の方が自分の習慣を見直せるように書いたので、初心者向けのnoteは別途書く予定です。


ごめんなさい。

私は社内SEの頃、この視点が欠けていて、操作できない人はそういう星の下に生まれたなどと言って揶揄していました。分かってないのは私の方でした。

今後のIT教育はここのところがポイントだと思います。

ここを疎かにして次へ次へ技術を覚えさせていくのは、まあ、しょうがないのですが、動作を観測しトレーニングし克服すること(なるべくミスしないことと、ミスを挽回すること)が大切です。
プログラミング教育はちゃんとやればそのあたりも学べて(デバッグ!!)すごく良いと思います。


最後に

ワードやエクセルを自在に操るスキルも大切です。

でも、本当に企業が合理性を追求するなら基幹となる業務でワードやエクセルは不要です。グループウェアや自社のアプリがベストになります。

もし、そうなった時、パソコンのスキルとして私達に残るものはなんでしょうか?


令和2年7月16日     明けない梅雨はないと思うパソコン講師

変更履歴
2020.8.17 諸々加筆修正
2020.8.6 見出しの順序など加筆修正












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