日本の発酵の文化はフグ毒のテトロドトキシンさえも無毒にしてしまう!
あなたは、フグは好きですか?
小生は、
てっちり(ふぐ鍋)、てっさ(フグ刺し)、フグの唐揚げなど
はじめて食べたときは、「こんなにおいしいものがこの世の中に
あったのか?」と叫ぶくらい驚嘆したのを覚えています。
当たると死ぬから鉄砲、その鉄砲の略称が鉄からの語源です。
フグには青酸カリより毒性が強いテトロドトキシンという
神経毒が含まれていることはご存じでしょう。神経毒は
呼吸中枢を侵し、呼吸ができなくなって死に至ります。
そのため、フグの調理師免許を持った調理人しかフグ料理を
提供できません。
そんな中、青酸カリの100倍以上の毒性が高いフグの卵巣を
食する文化がこの日本にあることを知りました。
フグの卵巣ひと腹で、15人分の致死量に相当すると言われて
います。それを食べるなんて?!・・・
それは、北陸を中心にした日本海側の地域で今も生産されて
いるフグの卵巣のぬか漬け、粕漬けなのです。
発酵によってフグ卵巣の毒抜きが起るそうです。
しかし、なぜフグの毒が激減するのか?という疑問に対する
科学的な証明がなされていないという事実に驚きました。
つまり、正確なメカニズムが解明されていないのです。
それでも毒性に問題がないことは、科学的なデータによって
エビデンスが出されていますので、安心して食すことができる
のです。世界でフグの卵巣を食べるのは日本だけという事実にも
驚きです。
日本の発酵文化の特異性とすばらしさを実感したしだいです。
発酵と言えば、あなたは世界三大臭い食べ物をご存じですか?
1 シュールストレミング(スウェーデン・ニシンの漬物)
2 ホンオ・フェ(韓国・エイ料理)
3 エピキュアーチーズ(ニュージーランドード・発酵チーズ)
3番目は、臭豆腐(中国・豆腐)という説もあります。
日本でも、臭い食材としては、くさやは有名ですね。
ランキング的には5番目ぐらいに入るほどの臭さです。納豆の
3倍の臭さです。
小生もお酒好きの親父が、酒のつまみとして食べていたのを
お裾分けしてもらって食べた経験があります。最初は、その
あまりの臭さに手が出ませんでしたが、一念発起して食して
みるとあまりの美味さのため、やみつきになったことを
思い出しました。
くさやも発酵のなせる技で、旨み成分が凝縮しているから
あの味が出せるのでしょう。
くさやは伊豆七島の新島が原産で今でもいちばん生産して
いるようです。そのため関東近郊の人が主に食べているというのも
頷けます。関西以西の人たちは食した経験は少ないのでは
ないでしょうか?
納豆嫌いが多い関西の人では、その3倍も臭いくさやは
おそらく人間の食べ物とは言えないと叫びたくなるほどの
臭さで手を付けられないでしょう。
それにしても日本の発酵文化は凄い!
ちなみに、シュールストレミングは、くさやの6倍以上の
臭さを誇ります。しかし、味はくさやが6倍以上美味です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?