理学療法士のこんなところが面白い!#2チームで取り組む一体感!!
私は正直楽しさの中でこの、『チーム一体感』が感じられる瞬間が1番好きなのかもしれません。いや、好きです(笑)
1、一体感のあるチーム
テレビドラマで会社員の人たちが一つの案件に向けてみんなで頑張っていくって感じのストーリーを見ているといつもみんなで仕事をするって楽しそうだなぁって思ってみてます。自分一人で黙々とやる作業は趣味だったら楽しいですが、仕事ではそんな感情はあまりありません。やっぱり他の人との関わりがあるから楽しさが生まれてくる。私はそんな感じです。テレビみたいに一つのプロジェクトに対してみんなで頑張って、成功して、そして飲みにいってお互いを褒め合いたい。・・・変でしょうか?(笑)私は好きなんですけどね。
働き始めたばかりの頃、リハビリの仕事にチームでやっている一体感は感じれませんでした。黙々と毎日の仕事をしている時に急に、なんだかやりがいは確かにありますが、これと同じことを後40年もやるの!?なんて思っていました。本当のやりがい、面白さをわかっていなかった時期の感想ですね。
働いて数年経過してから、ICU(集中治療室)でのリハビリを担当する機会を得ました。そこでは最初、患者さんの病態をわからないなら触らないでとすげーマウントをとってくる看護師さんばかりで、正直何もわからない私はなんてところに来てしまったんだ・・。と何度も後悔していました。でも、やられながらもいつまでもこのままでいてたまるかと勉強して、先輩の背中をみて、相談して、めっちゃ怒られながら少しずつ実力をつけていきました。気がつくと看護師さんも、後輩も、頼ってもらえたり、お医者さんからも相談して頂けたり、そんな感じに成長できていました。・・・5年くらいかかりました。ICUでは毎日朝カンファレンス を行い、夜勤の時の情報や今後の先生の方針を聞き、リハビリも前日介入しての困ったことを相談させてもらったり、現状報告したり充実した話し合いが行われていました。カンファレンス で決定したことをその日の担当看護師と打ち合わせします。今日は離床するからこの時間にお願いします!そうすると、細かい話しなくてもちゃんと手術用の服からズボンタイプの病衣にしてくれたり、大量のルート類を整理してくれたり、ME(臨床工学技士)さんもリハビリの訓練内容に合わせて呼吸器の設定について検討してくれたり、先生には相談してですが鎮静レベルをリハビリに合わせて下げてくれたり、本当にいろんな職種の力が合わさってリハビリできているって環境にいるんだと自覚できた時、なんだかすげー嬉しかったです。そして、患者さんがよくなってICUから出て行くとき他のスタッフと一緒によかったねと安堵をつく感じや、飲み会であの時上手くいってよかったね!と話すときいろんな職種との一体感をすごく感じて、それが私にとっての喜びの一つで、この仕事の面白さの一つだとも感じています。ICUでは一つの症状の改善のために、いろんな職種が毎日連携を密にとりながら頑張っていたりもします。そのスタッフの熱量も好きなのかもしれません。ICUでは特にそんなスタッフが多いと思います。ドラマに出てくるような過酷な状況も、このチームなら頑張って救ってあげられるって感じるこのチーム大好きでした。
ICUチームの一体感が大好きです!
2、チーム医療の実際とその問題点
昔は医療従事者というのは医師を先頭にして他のスタッフが下について頑張るって感じの組織図で『パラメディカル』と呼ばれていました。そこから、患者を中心に周りを医療従事者が囲むような形で優劣なく、それぞれのスタッフが専門性を活かして患者さんに介入するというスタイル、『コメディカル』に変更されました。
しかし、これは言葉だけで実際の現場ではまだまだ医者が1番偉いように振舞われている病院は多いのが現状だと思います。
なので、今まではそんなお医者さんが悪いとばかり思っていました。実際に偉そうなお医者さんはいっぱいいるのかもしれませんが、私はいろんなことを経験して、コメディカルの方に問題があったのではないかと感じました。
ある病院にいる時に、勉強のため他の病院の経営について見学に行く機会を多く頂き、いろんな話を聞かせて頂くことができましたが、驚いた事例を紹介します。
事例:医者が電子カルテ上で「安静度」をずっと車椅子にしていたため、リハビリの人はずっと訓練で立位や歩行訓練できなかった。
対策:クリニカルパスを作成してオートで安静度が上がる形に変更した。
ってのがありました。正直驚きです。直接先生に聞けばいいじゃないですか?歩行訓練していいですか?ってそれだけですよね?深く事情を聞いてみると、以前はちゃんと確認していた時期もあったそうですが、その際に聞いた時は、先生から「まだそんな時期じゃないからダメだ」だと言われたそうです。それが何度か続いて聞き辛くなったとのことです。
この事例ではいくつか考えるポイントがあるかと思います。
まず、本当に離床できないほど危険な状態にあったというパターン。この場合は、正直リハビリのスタッフもしっかりと病状をある程度理解する知識をつける必要がありますよね。なんでも聞けばいいってレベルを脱してる可能性もあります。
先生なりに理由があったパターン。その時は、どうにか先生にしっかりと理由を聞くべきですよね。酸素化が悪いから、血圧が低いから、出血傾向にあるから、DVTがあるからなど何かしらの理由を聞ければ、じゃあこれがよくなったらまたお伺いさせてくださいと次の相談時期を考えることができますよね?または、リハビリの方にこの辺りのところも理解して上で、逆に酸素化を改善させるために離床させたいんです!って切り込んで、メリットがリスクよりも高いと判断できれば許可して頂けることもあります。
あとは、先生からリハビリスタッフに対して信頼が無いパターン。信頼が無いと、話しても離床許可を出さない理由を教えてもらえないこともあります。「とりあえず、じゃあお休みしといて落ち着いたら動かしていいから」って感じで話をされることもあります。以前私が勤務していた病院ではそれがありました。ただ、その先生とは飲み会の席でいろいろ話してみると「リハビリスタッフがそこまで病気のことわからないと思っていたから、変に悪くされるよりはいいと思ってオーダーを出さなかったよ。」なんて言われたこともありました。めちゃくちゃ気難しい先生でしたが、自分はこういう目的であの症例にもリハビリ必要だと思うんですって話たりしていくうちに打ち解けました。(・・・飲み会での話ですが飲み会しろというわけではないですよ!)次にDCM(拡張型心筋症)がきたらオーダー出すから結果出してみろという感じの雰囲気でしたが、その後オーダーを頂いたので細かく先生と連携とりながら訓練してどうにか結果を出せました。そこからは割とその先生からもコンスタントにリハビリオーダーを頂けるようになりましたね。つまり、他の職種からすればリハビリさんってどんなことしてくれるのかイマイチまだ分からない。運動のことばかりで、病気のことなんて知らないって思われてるみたいです。
チーム医療を成り立たせるために必要なことは
1、リハビリスタッフも他の職種としっかり会話できる程度の病気の知識が必要
2、知識をつけた上で、しっかりと相談をしていく
3、リハビリのことを知ってもらい信頼して頂く
最後に
私はいいチームができて、そこで働いているときの一体感を感じれた時最高に楽しく感じます。寂しがり屋なのでしょうかね?一人よりみんなでの方が好きです。この仕事には、その喜びを感じることができます。
しかし、いいチームというのは簡単にはできません。今回は医師との話を中心に持ってきましたが、相手が看護師、臨床検査技師、管理栄養士、臨床工学技士、薬剤師でも変わりはあまり無いと思います。いいチームにするには自分の仕事を知ってもらい、自分はどんな人なんだってところ、人間性の部分も知ってもらって、仕事としても人としても他の職種、他の人間としっかり繋がっていくことでようやくできていくものだと思います。システムだって作られた形だけのチームでは一体感は生まれないと思います。
今の自分の職場で嫌に思う相手はいませんか?他の職種に不満を持っていませんか?それは、自分たちのことを相手にわかってもらえていないから、なのかもしれません。少しずつお互いを知っていきましょう。いいチームが出来上がったら、毎日の仕事も楽しくなりますよ!!日本人は特に、人生のほとんどの時間を仕事に当てて生きていきます。その仕事の中で実は最もストレスに感じている分野は人との関わり合いだというデータもあります。ストレスをなくして、結果の出せるチームが出来上がれば自分にも相手にも、もちろん患者さんにもいいことばかりです。多職種連携頑張ってみませんか?
今回もここまで読んで頂きありがとうございました。私の個人的な意見ですので賛否両論あるかと思いますが、いろいろコメントを頂けると助かります。ではまた、よろしくお願いします。
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