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IN FOCUS in Exhibition ─ 「__ _____ 」について考える

こんにちは。ライターの佐伯です。
今年最後のnoteは、CONTRASTで12/13-12/18で開催された「IN FOCUS展」についてお話しします。

IN FOCUSは2012年の創業以来初となる、スタッフによるグループ展「IN FOCUS展」を開催しました。

展示のテーマは、IN FOCUSのロゴにある「__ _____ 」。
この形は区切り線という意味だけではなく、認識のきっかけを与えるものであったり、傾けると「i」にも見えたり、暗号のようにも見えたり。

これは一体何なのか?IN FOCUSのメンバーが、それぞれの解釈のもと、得意とする技術や経験を活かして作品を展示しました。

IN FOCUSの根底を支える「__ _____ 」について考える。

タイムラインと現在の位置をしるす「人生のはざま」、2つの形とその隙間からなる「ハンバーガー」、創作の原点である「ふるさと」など。

「__ _____ 」というひとつの形に、たくさんの解釈と表現が生まれました。

「まなざし」

対象をしっかりとみつめ、そのものが本来持つ魅力に気づく。デザインはそういったまなざしから始まる。
「石ころ」と半ば価値のないものの比喩として言われてしまう道端の石でも、よく観察すればそのかわいらしさや個性にうっとりとしてしまいませんか。

千﨑杏菜(Graphic Designer)
「BLACK CASTLE」

2つの形とその隙間から成る『__ _____』。つまりはハンバーガーと同じ。例えば、小さい頃好きだった謎のキャラ、ふとしたインスピレーション、通ってきたカルチャーなど具材は無限大。とにかくバンズで挟んでしまえばあら不思議、どんなものでも『ハンバーガー』として具現化します。その包容力と明快さに、つい『I'm lovin' it』と言いたくなる。NY時代のルームメイトが好きだったバーガーショップ、WHITE CASTLEにちなみ、『BLACK CASTLE』と名付けました。アツアツの3Dプリンターでクックした特製のホームメイドカスタムバーガーを、ぜひご賞味ください。

兼石淳(Creative Director)
「Studies for Gesture, Affordance, and Interaction」

タップ、スワイプ、スクロールといったタッチパネルを前提とした人間の動作と、それらのジェスチャが生じる画面上の変化は私たちの日常に定着したアフォーダンスとなっています。
ジェスチャが画面にもたらす些細な変化は、実在性の希薄なディスプレイに確かな感触を残してくれるような気がします。
日々業務を通じて試行錯誤している物理空間に実在しない手触りを、
本展に向けた私たちの作品の根幹にしました。

モチーフは例えば今年産まれた男の子だったり、自然ドキュメンタリー番組で見た小鳥だったり、はたまたSNSで話題沸騰のアザラシだったり...
仕事や会社を離れたところで心に残ったものを、日々の仕事で駆使しているwebの技術を通じて表現したアウトプットが、少しでも皆さまの心に何かをもたらしてくれたら幸いです。

小原潤也(Developer)・鈴鹿岳宣(Web Director)
「Why?」

Working with a digital medium, it’s easy to tweak things in infinite ways an infinite number of times. With each of these changes, whether spurred by the pursuit of design integrity or another round of feedback, the question I have to ask is



Why?



The rationale behind our work as designers and artists is, at least to me, more important than the final product. The story it tells. The problem it solves.



By immortalizing this work in stone, there is no room for changes. No feedback, no “make the text bigger,” no FINAL-FINAL.svg. The stone poses the question, and then answers it, forever and without rebuttal.

Nate Cover(Global Creative Director)
「Unknown Syntax」

IN FOCUSのロゴデザインにおいて、「IN」と「FOCUS」を明確に識別するためにアンダーラインを取り入れました。このラインは単なる装飾ではなく、言葉を補完し意味を際立たせる記号であり、法則としての役割を担っています。このラインを「私たちが見ているもの」に置き換えた際、それが視覚的にどのように感じられるのかを表現しています。

仲山慎哉(Art Director)
「25」

今年で25歳になり、まだまだ若手の部類に入るのかなと思いつつ、
刻一刻と時間が過ぎていく焦燥感と社会的なプレッシャーも感じるようになりました。
ふと立ち止まって思うとき、自分の中では常に相反するものが存在しています。

インフォーカスのロゴをタイムラインに見立て、その隙間を人生のはざまと捉えました。
25歳の今感じる葛藤を映像で表現できたらと思います。

山本理央奈(Project Manager)
「自己を作る言葉たち」

「__ _____」を、所属するIN FOCUSを抜いた日々・自己と捉えました。
日常や自分自身を、仕事の領域とする「言葉」を使い、短歌で表現します。

佐伯志織(Editor)
「またね、はらだつよし」

子供が壁一面にお気に入りのシールを貼るように、僕は「はらだ つよし」を貼り付けた。面白おかしく、哀れで、どこか愛おしい「彼」を見て、あなたの中にも潜む「孤独と痛み」に触れて、向き合い、抱きしめ、共有しえない人生を他者と共有して欲しい。そこに「僕とあなたを、あなたと他者を、この社会を繋ぎとめる何か」が見つかるかもしれない。

Wang Shuqiang(Art Director)
「EVERYTHING」

写真を始めた15年前から現在まで、自分の記憶の断片が走馬灯のように繋がり一つになる。
『__ _____』とは物事を純粋に並列化し、それぞれを同時に成立させる事だと感じています。

井口忠正(CEO)
「Galaxy "IF2024"」

「__ _____」の形にくり抜かれたその先に、IN FOCUSを表現した世界を描きました。個性豊かな星たちの集合体はまるで銀河のようですね。

槻舘翼(Art Director)
「忘れられぬもの」

閉鎖的で、息苦しさに耐えられず飛び出した15年前。
だけど、ふとした瞬間に蘇るそれは、僕の奥深くに根付いていた。
きっとそれは誰にでもあって、
気づかないうちに僕らの日常や創作の原点となっている。

葉大(Film Director)

普段クライアントワークをしている私たちですが、自分だけの表現を模索したとき、どんなものが生まれるのか。みなさまの目にどのように映るのか。作品をとおして、どんな感覚を手に入れることができるのか。今回の展示は、そうした実験と、その答え合わせをする機会になりました。

私は短歌を展示しました。誰かに伝えるつもりのなかった言葉を不特定多数の目に届けることで、クリエイティブが持つ楽しさと怖さを知ることができたように思います。

また会期中は、参加メンバーによるポスターの制作や、オリジナルグッズの販売も行いました。

IN FOCUS展初日の12/13にはレセプションパーティーを開催。300名超の方々にご来場いただき、素敵なひとときを過ごすことができました。

お越しいただいたみなさま、本当にありがとうございました。

私たちにとって初めての試みである「IN FOCUS展」。いかがでしたでしょうか?みなさまの心の中に、少しでもあたたかなものが残っていれば嬉しいです。

今回のnoteはここまで。よいお年をお迎えください。

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