【Photoshop】Action実行時、ファイル名に「のコピー」をつけないようにする
Photoshopで作業効率化のため、操作の自動処理をAction(アクション)を実行した際、ファイル保存時、ファイル名の後ろに「のコピー」が付与されてしまう。
「のコピー」が付く理由として、ファイルを上書き保存されないようにする配慮は理解できる。
しかし、画像フォーマットを変換するだけなので、大体「のコピー」などというものは不要だし、保存先が異なるフォルダ階層なのにも関わらず「のコピー」が付与されてしまう。こうなると付与された「のコピー」の文字列を取り除くため、いちいち手作業でリネームしなければない。アクションを利用して自動化したいのにこれはヒドイ・・・。
その後も試行錯誤した結果、この動作をうまく回避する方法がわかったので、メモしておく。
■有効な対処策
◇結論から言うと・・・
ファイル保存ダイアログのオプション設定にある「複製を保存」を無効にしてファイルを保存すればよい。
そうすれば、ファイル名に「のコピー」は付与されない。
ただし、場合によっては、このチェックボックスがグレーアウトしていて、クリックしても反応しない状態になっていることがよくある。
これは、どのような条件なのだろうか。
・・・
実は、レイヤーの状態に依存していることがわかった。
なので、「複製を保存」を設定できる状態にするには、前提として、複数のレイヤーを1つに統合しておく。たいていの場合、レイヤーを統合、変換してレイヤーの状態を「背景」にして表示されていればOK。
例えば、ファイル>新規>印刷>A4 で新規作成した状態だと、保存ダイアログで「複製を保存」が設定可能。(※レイヤーが背景の状態になっていることを確認)。
■レイヤーの統合、変換
◇レイヤーを統合する
レイヤー>画像を統合 を実行すると全てのレイヤーが統合されて、背景の状態になるので、一回の手間で済む。
下記メニューコマンドも必要に応じて利用すると作業がはかどる。
・レイヤー>表示レイヤーを統合
・レイヤー>削除>非表示レイヤー
◇レイヤーを背景に変換する
メニューバー:レイヤー>新規>レイヤーから背景へ を実行する。
その際、背景色がそのまま背景反映されるので、あらかじめ好みの色を設定しておくとよい。背景のほかにレイヤーがあれば、削除しておく。
■Tips
◇JPGの場合
下記の条件で、「複製を保存」を無効にできる。
・レイヤーは、背景に変換しておく。
◇透過PNG書き出しAction作成の場合
透過PNGは、少し工夫が必要。
PNGの透明化は、チャンネル>アルファチャンネルを利用しない。透過にレイヤーの透明部分を利用するので、レイヤーを背景に変換してはいけない。レイヤーのままにしておく。
透過PNGは、下記の条件で、保存ダイアログのオプションの「複製を保存」の有効、無効を選択できるようになる。
・全レイヤーを統合して、レイヤーが1つの状態にしておく。
(レイヤーの透明部分は残しておく)
・非表示のレイヤーは、すべて削除しておく。
◇TGA(アルファマスク付き)のAction作成の場合
下記の条件で、「複製を保存」を無効にできる。
・アルファチャンネルにマスクを1つ追加しておく。
・レイヤーは、統合するか、背景に変換しておく。
・任意の背景色に設定してから背景に変換しておくとよい。
◇ドロップレットの利用
「のコピー」を表示したくない方法として、ドロップレット作成時、設定で、「"別名で保存"コマンドを省略」 を有効にしておくと「のコピー」は、ファイル名に付与されなくなる。
※ページ前半で説明した対応策を施していない「のコピー」を付与してしまうActionでも、ドロップレット化すると、上記設定が優先される。
ただし、同じフォルダ階層にある、同じ画像フォーマットで同名ファイルは、強制的にファイルを上書きするので、使い方には注意が必要。(※上書き確認ダイアログも表示されない)。
作成したActionの動作検証は、不具合が発生しても問題ない環境で、事前にしっかり行っておく。
■トラブルシューティング
解決方法で、環境設定の下記を有効にしても、Actionの動作には全く影響がないので注意されたし。(※Photoshop2022で確認)
編集>環境設定>ファイル管理>
・コピー保存時にファイル名に「コピー」を追加しない
・従来の「別名で保存」を有効にする
以上。