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我にカエル

↑前回の蛙化現象は本来の意味と少し異なるようだ。好きな相手が好きでなくなる点は一緒だが、残念な部分を見て幻滅するのではなく、相手から好意を向けられた途端に好きから嫌いに転じるのが元々の蛙化現象だという。

難儀なことだ。相思相愛なんだからもうハッピーエンドでいいじゃんよ。神様がそういう風に人間を造ったのだとしたら悪趣味にもほどがある。

Wikipediaによれば学術的にも原因はわかっていないらしい。

憶測や俗説が当事者を苦しめるというのは、好意に気づいた相手が自分も好きだと言ってきたら「やっぱり嫌い」になってしまって裏切った/裏切られたとかそんな感じだろうか。どちらも悪くない。悪いのは全部神様。

蛙化現象に限った話ではなく、そもそも人間の「好き」がよくわかっていないのだと思う。容姿に惹かれるのと人柄に安心感を覚えるのは違う。一緒にいたい気持ちと子孫を残したい気持ちは違う。

自分が向けた好意と相手から向けられた好意は同じかもしれないし、別のものかもしれない。少なくとも想定していたものとは違ったのだろう。おそらく相手の好意がなくなったとしても自分の好意は元に戻らない

カエルに見えたということはつまり自分と相手の住む世界が違うと気づいたのである。