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本当の優しさ

先日、日経ダブルインバースを損切りした。-35%の含み損を耐え忍んで最終的に-21%で逃げられたのだから良い判断だったと思う。まあ、2割の損失は相当エグいが、マイルールを無視して雰囲気で買ったのがそもそもの間違いなので仕方あるまい。

含み損を抱え始めたあたりから匿名掲示板の5ちゃんねるで同銘柄のスレッドを見ている。損失の多寡はあれ、僕と同様にやられちゃってる人たちが毎日の株価変動で一喜一憂している姿が楽しい。

傷を舐め合う感じではない。悲壮感もないし、お金が絡んでいるにしては意外とギスギスしていない。煽りに来ている人もいるが、それに対して過剰に反応するでもない。むしろ自虐をネタにする余裕さえある。

スレッド内がそんな空気だから、たまに高値掴みしている人が現れても馬鹿にしたりせず、なんなら労いの言葉までかけている。もう引っかかるんじゃないぞ、と。

何この優しい世界。

匿名性は人間を攻撃的にするのではなかったか。自分も相手も特定できない状況下で優しく振る舞っても見返りは期待できない。だったらそれはもう本物の善行ではないだろうか。

良き隣人の距離感が心地いい。SNSがどんなに普及しても匿名掲示板でしか味わえない体験がある。

気を良くして好きな漫画のスレッドを覗いてみたらめちゃくちゃ叩かれていてそっと閉じた。やっぱりそういう側面もあるよね。


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