転ばぬ先の杖と石
↑前回のつづき
欲を言えば反省できるだけでは足りない。失敗は成功の元とはいえ、失敗せずに成功できるならそれに勝るものはない。
自分の失敗を糧にしつつ、他人の失敗をも許せる人であってほしい。べつに温情とか優しさを求めているのではない。何でもかんでもユルユルに許すこととは話がまったく違う。
反省できない人は他人の失敗も許せない。失敗を次の成功につなげるビジョンが持てない人なのだ。失敗は失敗でしかなく、忌むべきことだと捉えている。だから他人の失敗にも厳しくなる。
反省ができる人は他人もまた反省によって成長し得ることを知っている。そして反省スキルが一定レベルを超えていれば他人の反省が妥当かどうかも見極められるはずだ。だからちゃんと反省している他人を許せる。
赦しによって人を活かせる能力は自身の失敗を帳消しとまでは行かなくともある程度は埋め合わせるだろう。さらに他人の失敗を許せることは別の資質も明らかにする。
他山の石。
他人の反省を正しく評価できるならその人自身も同じ轍は踏まないことが期待される。他人の失敗も糧にできるということだ。そういう人は自分で失敗しなくても成長できる。実在すれば人望を集めるに足る人物だと思う。
よし、理想論も虚しくなってきたところでまとめに入ろう。
次回、「きれいなメガネ」につづく