風光明媚
ChatGPTに出してもらった今回のお題は「明媚」。この二文字が単体で使われている場面を僕は見たことも聞いたこともない。絶景であることを意味する言葉らしいが、だとしたらますます風光明媚との違いがわからない。
似た四字熟語に山紫水明と花鳥風月がある。いずれも美しい自然の光景を表している。山・水・花・鳥・月などの自然物に対し、紫・明・風・光といった色や空気感を添えて美を表現する。
お気づきだろうか、明らかに異質な文字が混ざっていることに。
女へんに眉と書いて「媚」。女性の眉が美しいかどうかについて異論を唱えるつもりはないが、あまりにも唐突なフェティシズムの発露にちょっと感情が追いつかない。
女性を景色の一部としてモノ扱いしているようにも思われる。これは現代の価値観からするとボーダーラインの際っきわにあるのではないだろうか。
そもそも「媚」の文字自体に「媚びへつらう」という意味があり、肯定的には使われない。一応、美しいの意味もあるようだが、男を悦ばせる美しさの暗示なので結局アウトな気がする。
いずれ「風光明美」に置き換えられるのかもしれない。綺麗な風景を見た若い人たちが「マジあけみ〜」とか言ってる未来までを妄想した。