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科学とオカルト

基本的にオカルトの類は信じていない。こう書くと、まるでオカルト否定論者のように見えるが、そういうわけではない。むしろ、呪術や超常現象の話は大好きで、子供の頃からその手のテレビ番組をよく観ていた。

たとえば、藁人形で人を呪い殺せると信じる人もいれば、そんなことは非科学的で不可能だと言い切る人もいる。絶対に存在する派と、絶対に存在しない派が激論を交わす様子を見て、どちらにも賛同できないと思った。

この構図は、オカルトを信じる人と科学を信じる人の対立である。僕はオカルトを信じないが、科学も信じていない。絶対に存在するとも絶対に存在しないとも断定しないのが、分からないことに対する正しい向き合い方だと考える。

科学もオカルトも、人の手が介在している。実験データを集め、それを分析するのも、スプーンを曲げたりUFOを見たと証言するのも、すべて人間が行っていることだ。

つまり、嘘や間違いの入り込む余地がどちらにもある。科学者が皆優秀で善良である保証はないし、超能力者が全員ペテン師であるとも限らない。科学やオカルトを信じることは、実のところ人を信じることに等しいのだ。

僕は人を信じない。その代わり騙されてもいいと思っている。

↓つづく