AIが獲得したもの
↑前回のつづき
ChatGPTは見よう見まねで受け答えしている。足し算の概念も日本語の文法もちゃんと理解しているわけではないのに、お手本の量が尋常ではないため猿真似を超えた何かになっている。
論理の積み重ねで構築されていないので間違ったことも平然と言う。円周率を小数点第100位まで表示させると末尾は「9」だったが、小数点第100位だけを尋ねると「7」と答えた。昨日は「3」と言っていた。
画像生成AIのStable Diffusionも人の手を描かせると指が6本になったりする。やはり人体の構造は理解しておらず、指が生えていそうな場所に生やすからそういう結果になるのだ。
AIもまだまだ人間には敵わないね。
これで済む話だろうか。正しいことが優れていて、間違えることが劣っている。学校で散々そのように教わってきたが、それは無数にある物差しのひとつでしかない。
人間だって数字を間違えることがある。指の数が多かったり少なかったりする漫画を見たことがある。そう考えるとAIは人間に近づいたとも言える。
コンピューターは間違えないものだと思っていた。期待通りに動かないならバグか設計ミスのどちらかだった。しかし、AIは間違える能力を獲得したように見える。
↓次回につづく