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人権のとっつきにくさ

人権と聞いて真っ先に連想するのが基本的人権であり、日本国憲法である。社会科が苦手な僕でも知っている。その憲法は敗戦をきっかけに制定され、戦争放棄というわざわざ宣言するほどのことかと思うような内容をいつまでも大人たちが議論しているあれだ。

そう、あの面倒くさいヤツである。

あんまり関わりたくないと思っている人は大勢いると推察する。そして頭の中では僕と同じように人権と第九条が同じ引き出しに仕舞われている人も多いのではないだろうか。

人権侵害は良くない。戦争も良くない。自分で考えてもそう思うし、周りを見渡してもみんな同じ意見のようだ。そして短絡するのだと思う。この引き出しを引っ掻き回そうとする行為は悪とみなしてよい、と。

「◯◯に人権はない」という表現はまさに聖域と化した引き出しをひっくり返す行為にあたる。これが拒絶反応を引き起こしてネット暴徒を生み出したのではないかと考えている。

人権とは何かをググってみた。

人々が生存と自由を確保し,それぞれの幸福を追求する権利-それが人権である。

法務省のサイトから引用

当たり前のことだった。憲法なんて知らなくても普段から望んでいることじゃないか。これなら引き出しに封印しないで気楽に肌身離さず持ち歩いていける。

願わくば「◯◯に人権はない」という表現を皆が笑い飛ばせるくらいカジュアルな存在になるといい。