二進も三進も
↑前回のつづき
第一希望は能力に信頼の置ける銀の弾丸を撃てるカリスマ指導者だが、それが無理なら第二希望には人柄が信頼できる真面目で誠実な人物を望む。
ところが現実はカリスマ指導者のなり損ないが失敗を取り繕って不誠実な対応を繰り返している。理想と現実がどんどん乖離していく。そういう構造が出来上がってしまっている。
この状況を選挙で変えられるとは思わない。よく民主主義を盲信している人が若者に向けて投票を呼びかけているが、僕の目には幸運の壺を勧める狂信者と同じに見える。選挙で政治が良くなると本気で信じているのだろうか。
失敗を許容できるシステムに作り変えるにはまず自らの失敗を認められる政治家が必要になる。ただし、本人が失敗を認めても有権者が失敗を許さなければ舞台から引きずり降ろされるだけだ。
逆に有権者が失敗を許容できるようになっても政治家が失敗を認めないのであれば結果は政治家を増長させるだけに終わってしまう。
同時に変わらなければならない。片方だけを満たしても理想と現実が乖離していく構造をかえって強固なものにする。
絶大な人望を持つ人が政権を担って適度に失敗して華麗に挽回する姿を繰り返し見せてくれればこの膠着状態を打開できるのだろう。ただ、それだと思考実験としては面白くない。
↓次回につづく