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Photo by
shiroi_hito
言葉は手段にすぎない
↓前回のつづき
違法なことが必ずしも悪だとは思わない。だったら何が悪なのか。前回は他人を傷つけるのが悪だと書いたが、よく考えたらそれも絶対的な基準ではなかった。
悪口は他人を傷つける。行き過ぎれば名誉毀損や侮辱罪などのちゃんとした罪になる。その辺りの線引きは法律の専門家でも難しいのではないかと想像する。
僕は身長が162cmと日本人男性としては小柄だ。小中学校時代、子供はとくに見た目でマウントを取りがちなので、何度「チビ」と言われて馬鹿にされたかわからない。
背を伸ばそうと牛乳をたくさん飲んだ時期もあったが、早々に諦めて現実を受け入れることにした。そして、チビと言われても事実なのだから仕方がないという境地にたどり着く。それでも事実を指摘されただけで心は傷ついた。
ただ、少なくとも僕にとっては言葉が問題なのではなかった。チビという単語に傷ついていたわけではなく、その言葉が発せられた意図に傷を負わされていたのだ。
いわゆる悪意である。
さすがにこの歳になれば身長のことを言われても傷つくことはないが、傷つくかどうかに関係なく他人を傷つけようとする意思を持って行動することは悪なのだと思う。
↓次回につづく
関連記事として思い出したけど、たぬかなさんの発言にも僕は悪意を感じなかった。