弱者を叩くとあいつが目を覚ます
人権がその言葉自体にデリケートな側面を持つことに加えて、低身長男性という言うなれば持たざるものをさらに虐げようとする旨の発言であったことがネット暴徒の心に火をつけたのだと思われる。
僕自身は身長が低くて不利だと感じたことはあまりない。体育の授業くらいか(過去記事)。それでも気にする人は気にするだろうし、実際に身長のせいで女性に振られた人もそれなりにいるのだろう。
たぶん一般的に低身長の男性は弱者と認識されている。真偽はともかく生きているだけで何らかの不利益を被っている可哀想な存在だと思われている。
そういう層に向けて冗談でも攻撃の素振りを見せると簡単に弱い者いじめの構図が成立してしまうのだ。人権侵害は悪だし、弱い者いじめも当然悪だ。こうなるともう止められない。みんなが大好きなあいつが目を覚ます。
正義感である。
炎上案件の大半は正義感が関与していると思う。正義感はいつも行き過ぎるので、関係者の誰かが必要以上に傷つく結果になる。
正義感については過去にもいろんな角度から考察を試みてきたが、この件を通じて日本人の正義感が危なっかしい理由が見えた気がする。
次回につづく
過去の正義感に関する記事