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コロシアム(Colosseum)



概要

  • 名前: コロッセオ(イタリア語)、コロシアム(英語)

  • 正式名称: フラウィウス円形闘技場(Anfiteatro Flavio)

  • 所在地: イタリア、ローマ


歴史

  • 建設開始: 70年 - 72年頃

  • 完成: 80年

  • 建造者: フラウィウス朝の皇帝ウェスパシアヌスとその息子ティトゥス

  • 目的: 剣闘士の戦い、野獣との戦い、海戦の再現、公開処刑など、様々な公共の娯楽や儀式が行われました。


構造

  • 形状: 楕円形のアンフィテアトルム(円形闘技場)

  • 規模:長軸188メートル、短軸156メートル、高さ約50メートル

  • 観客席は約50,000人から80,000人まで収容可能

  • 建築技術: 地下には動物や剣闘士が登場するための部屋や通路があり、舞台装置も高度でした。

  • 材料: トラバーチン(一種の石灰岩)、タフ(火山砕屑岩)、コンクリートなど


現状と影響

  • 保存状態: 時間とともに一部が崩壊し、修復が進められています。現在も観光地として人気があります。

  • 文化的影響: 映画「グラディエーター」などで広く知られ、現代のスポーツスタジアムの設計にも影響を与えました。

  • ユネスコ: 1980年に世界遺産に登録。


見所

  • 地下道: かつて剣闘士や動物が登場する前の準備場所。

  • アーチ: 各階層に美しいアーチ構造が見られます。

  • 外観: 四層構造の外壁は、その壮大さと細部への配慮が見て取れます。


コロシアムは、古代ローマの技術と文化を象徴する建築物であり、
その歴史的価値から多くの観光客を引きつけています。


コロシアムの剣闘士は何処で休みますか?

コロシアムの剣闘士たちは、
試合や訓練の間に専用の休憩場所を持っていました。

休憩場所と専用部屋

訓練所(ルードゥス)

剣闘士たちは通常、訓練所(ルードゥス)で生活していました。これは彼らの生活場所であり、訓練場でもありました。ここでは、食事、休息、訓練が行われ、試合の前や後の休息もここで取ることが多かったです。コロッセオの近くには、特に有名なルードゥス・ガッリアヌスがありました。

コロッセオの地下

コロッセオの地下には、通称「地下道」と呼ばれる広範なネットワークがあり、そこにはさまざまな部屋や通路があります。試合の間、剣闘士たちはここで待機することがありました。これらの地下スペースは、猛獣の檻、武器や道具の保管場所、そして剣闘士たちの控室として使われていました。これらの部屋は直接アリーナに通じており、試合の開始まで剣闘士たちが休憩したり準備をする場所として機能していました。

専用部屋の存在

 厳密には、個別の「専用部屋」というよりは、地下の複数の小部屋が剣闘士たちの休息場所として使われました。特定の剣闘士に「専用」と言えるほどの個人部屋は存在しなかった可能性が高いですが、試合の前後はここで過ごすことが一般的でした。

これらの情報は、古代ローマの剣闘士制度とコロッセオの構造から推測されるものです。剣闘士たちの生活は過酷で、訓練所から試合会場までの移動は厳格に管理されていました。現代の理解によれば、彼らの休憩場所は主に機能的で、個々の剣闘士に特化した部屋というよりは、公共性の高い空間だったと考えられています。


ルードゥス・ガッリアヌス

ルードゥス・ガッリアヌス(Ludus Gallicus)は、
古代ローマで剣闘士を訓練するための施設の一つでした。

概要

  • 名称: ルードゥス・ガッリアヌス(Ludus Gallicus)

  • 意味: 「ガリア人の訓練所」を意味します。これは、特にガリア出身の剣闘士(またはガリア風の戦闘スタイルを学ぶ剣闘士)を訓練するために使われていたことを示しています。

  • 所在地: ローマ市内、コロッセオの近くに位置しており、おそらくコロッセオから直接アクセス可能な道が存在していたと考えられています。


機能と役割

  • 訓練所としての役割: 剣闘士たちはここで生活し、訓練を受けました。ルードゥス・ガッリアヌスは、彼らが戦闘技術、体力、そして戦略を学ぶ場所であり、試合の前後の休息地でもありました。

  • 施設の構成: 訓練所には住居スペース、訓練場、そして武器や防具を保管する場所などが含まれていました。剣闘士たちの生活全般を支えるための設備が整っていました。


歴史的背景

  • 剣闘士制度: ローマ帝国では、剣闘士は奴隷、捕虜、あるいは自ら志願した者などから選ばれ、娯楽や政治的なパフォーマンスの一部としてアリーナで戦いました。ルードゥス・ガッリアヌスは、これらの剣闘士たちを専門的に訓練するために存在しました。

  • ガリアとローマ: ガリアは現代のフランスの一部とベルギー、オランダ、ドイツの西部に相当し、ローマ帝国の重要な地域でした。ガリア出身の戦士はその勇猛さで知られ、ルードゥス・ガッリアヌスではその戦闘スタイルが重視されていた可能性があります。


現在の状態

  • 考古学的発見: ルードゥス・ガッリアヌスの正確な場所や構造についての直接的な考古学的証拠は限られています。しかし、歴史的記録やコロッセオ周辺の発掘から、こうした訓練所が存在していたことは広く認められています。

  • 文化的影響: ルードゥス・ガッリアヌスは、古代ローマの剣闘士文化を理解する上で重要な役割を果たします。また、歴史小説や映画などで描かれることがあり、現代の人々にその存在を知らしめています。


ルードゥス・ガッリアヌスは、
剣闘士の生活と訓練の中心地であり彼らがどのように
戦闘の準備をしていたかを物語る一つの窓口です。


此処まで読んで下さり、ありがとうございました。


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提唱者@人間哲学
ありがとうございます。