【最新版】Shopify Marketってなに?
グローバルなプラットフォーム、”Shopifyマーケット”
こんにちは、ハナです!
2021年9月、Shopifyは自らのプラットフォームを「Shopifyはグローバルなプラットフォームである。」と発表し、”Shopifyマーケット”と呼ばれる新しい国際化ツールを提供しました。
でも、”Shopifyマーケット”って実のところ何なの?
現段階では、機能に関する十分な資料がそこまでないので、現在利用可能な機能についてお話するとともに、
この新しい機能が私たちにどんなメリットをもたらしてくれるのかを推測してみましょう!
Shopifyマーケットが登場する前に利用可能だったもの
-マルチストア
最初にマルチストアの利用が可能になったのはShopify Plus-大企業向けのShopifyプラン-でした。
このプランでは、企業が展開する各国や地域での店頭販売が可能で、Plusのライセンスがあれば10箇所までの店頭販売が可能です。
このように複数の店舗を経営することは、企業が顧客体験や地域別の店舗ごとに対してフルコントロールがもてます。
国別に異なる商品キャンペーンや販売促進をしたり、特定の国に対して具体的な在庫を割り当てたりする際は、めちゃくちゃありがたい機能です。
しかしながら、多くの企業が、金融面(アプリの購入費や毎回アプリを統合する手間)やオペレーション面(eコマースチームが手動で各ホームページで商品取引をしなくてはいけないなど)での経費に対しての不満がありました。
-マルチ通貨
Shopifyマルチ通貨の登場で、企業は新たに店頭をつくる必要がなく、1種類以上の通貨での商品販売が可能になりました。
このプランでは最大130までの通貨が追加可能で、販売商品の値段は以下のいずれかを基に自動で換算されます;
この機能のおかげで、業者は顧客全体の何割が海外からのお客さんなのか、そして自国の通貨でお買い物をできることにどれくらい良い反応をしているかを評価できます。
しかし、以下のように避けられない問題も発生します;
※詳しく知りたい方はこちらの記事を参考に
-マルチ言語
ではここで、業者側がShopifyストアをマルチ言語にしたかった場合に何が起こるのかを見てみましょう。
以前までは、Shopifyのマルチ言語APIは外部の翻訳アプリとの接続によってしか利用できませんでした。
しかし、最近Shopifyはこれに対応するために新しい機能を開発し、直接アドミンを介して翻訳のCSVがインポートできたりエクスポートできるようになりました。
このファイルはShopifyが管理するすべてのコンテンツをインポートしてくれますが、あなたのテーマ内にある”動的コンテンツ”の翻訳は行ってくれません。
つまり、「1つのShopifyストアで複数言語検索をどう対応すればいいのか」という問題がでてきます。
これらに対応するために必要なことは;
・URL
現段階で言語設定をする場合は、Shopifyのストアフロントは自動的にどの言語が選択されたのか表示するためにサブフォルダを使用します。
メインの言語を選んだら、サブフォルダ上には表示されません。
これらのサブフォルダは、マルチ言語対応のストアが欲しいけどマルチ通貨を使用していない業者にとっては良い選択肢です。
Shopifyマーケットの場合は上記のようなことは起きません。
業者は加入プランの種類やShopify Paymentを使っているかの有無にかかわらず、国際化ドメインとサブフォルダを利用することができます。
・クオリティは、妥協してよね~
翻訳は、単一のストア構造では本質的に複雑なものです。
Shopifyはもとの商品記録から切り離された全ての翻訳言語によって、今でもこの”マスター(成熟した)言語”というコンセプトを維持しています。
いくつかのエレメントは翻訳することができません(タグ、取り扱い商品など)。
すでに外部システムで管理された翻訳済みコンテンツを持っているクライアントは、Shopifyに移行する際は再度翻訳の管理方法を検討する必要があるかも。
マルチストア設定があれば、このような問題はミドルウェアプラットフォームを介して解決することができますが、単一のストア構造では専用のツールを発注してもらう必要がありますね。
-インターナショナル価格
ではここからは、インターナショナル価格についてみていきましょう。Shopifyが2年前にローンチした機能では以下の設定が可能でした;
ちょい待ち!これと通常のマルチ通貨の違いって何なの?
以前までは、国別や地域別で価格調整をするためにインターナショナル価格設定の機能を使うには、業者はShopify Paymentを使わなければいけませんでした。
また、国/地域ごとの商品価格を設定したい場合はShopify PlusかShopify Advancedに加入している必要がありました。
しかしこの「インターナショナル価格設定」は、FXレートと端数処理を使って異なる通貨の価格設定を算出するようなShopifyマルチ通貨とは違います。
インターナショナル価格設定は、業者がマルチ通貨機能で抱えていた以下のようなフラストレーションを解決してくれました;
-キミキミ~、話がうますぎないかい?
規定のサーチプロバイダーや外部アプリが、現段階でインターナショナル価格設定に対応しているわけではないです。
この機能は比較的新しく、価格設定の情報が保管される場所とマルチ通貨の情報が保管される場所が違います。
これをデフォルトで対応できるようになるのはまだ時間かかりそう。。
・未確定の注文にはインターナショナル価格設定は適用されません。
-チェックアウトのルールは配送先住所が必要とされる物理的な商品にしか適用されません。
デジタル製品に対しては、購入者は自由に通貨を選ぶことができます。
もし顧客が配送先の指定場所を、あなたが追加していない国や地域で選択した場合、顧客が選択した価格は自動的にあなたのストアの基軸通貨に変換されます。
-インターナショナル・ドメイン
Shopifyが通貨と言語が完全に分離されたシナリオから移行する(スペイン居住の顧客がEUのストアフロントでお買い物をする場合、顧客はドイツ語でサイトを閲覧し、デンマーク・クローネで支払うなど)とのこと。
そのためShopifyは、URLを保管するために国のマッピングを直接できる「インターナショナル・ドメイン」という機能をリリースしました。
マルチ通貨が有効である業者は現在言語と価格表を特定の地域URLにマッピングすることができます。
今では1つのShopifyストアフロントにつき、10個の地域別URLを所有することができます。
検索を通して顧客がサイトの正しいバージョンにアクセスすることができ、純粋にSEOの理由から複数ストアを持つリスクを排除できるので、めっちゃイイこと。
-Shopify位置情報
彼らが提供しているインターナショナルツールの1つに、無料の位置情報アプリがあります。
これは顧客のIPアドレスを利用することで、顧客がどの国から閲覧しているのかが分かります。
この機能では以下のようなことが可能になります;
もし業者がこのインターナショナル・ドメイン機能を使ったことがあるのなら、さっきの例のようにストアのURLも更新してくれます。
しかし当然ですが、顧客側も設定更新を拒否して、もともとの設定で閲覧することも可能です。
でも覚えてほしいのが、今は国際価格設定の発展によって配送先国とそれに対応している価格表がマッチするようになっています。
そのため顧客は彼らの配送先住所に合った通貨でしか支払いができないようになります。
ちなみに、もっとカスタム化・ブランド化された位置情報体験を求めている業者は、Shopify内で利用できる位置情報アプリよりも、外部発注でさらに高性能な位置情報ツールを作るのもアリ!
-Shopifyマーケットとは?
さてここで本記事のメインテーマに戻ります。
以前まではインターナショナル価格設定、インターナショナル・ドメイン、マルチ言語、税金と関税の算出機能が利用可能でした。
Shopifyマーケットは上記の機能が合併されたもので、まだリリースされていない追加機能も一緒に付いてきます。
Shopifyマーケットのツールセットをまとめると;
2021年10月時点では、以上の全てがShopifyが公式に認定している機能です。
Shopifyマーケットがより一般向けになってくれば、さらに他の機能も追加されるでしょう。
越境ECパートナーシップとShopifyマーケットの違いは?
このようにShopifyがさらにグローバルなツールとして成長していくなかで、「越境ECパートナーシップと何が違うの?」と疑問に思いますよね。
この疑問にお答えすると、越境ECパートナーシップとShopifyは全くの別物です。
越境ECパートナーシップはより複雑で国境を超えたコマースへの需要があるのに対して、Shopifyマーケットは全てのビジネス(規模を問わず)に海外での販売を可能にしてくれます。
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