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【カミーノ巡礼記 #18】_旅3日目 カミーノ800㎞のスタート地点へ移動するよ

昨年秋、カミーノ800㎞を歩いてきました。「語学力ゼロ」「女ひとり」という自分でもぶったまげるくらいの大冒険。せっかくなのでnoteにまとめていくことにしました。旅好きな方はもちろん、カミーノってなあに?という方もぜひぜひ読んでいただけると最高にうれしいです。

▼はじめから読みたい方は、こちらをどうぞ。


▼旅の全スケジュールを公開!

旅3日目をふり返っていきます。一緒に旅をするように楽しんでいただけたらうれしいです。では、出発進行~~~✈

◎旅3日目スケジュール

パリ モンパルナス駅 TGV移動 → バイヨンヌ駅 ローカル列車 →サン=ジャン=ピエ=ド=ポー(滞在)

DAY3 「フランス人の道」の出発地点の街へ向かう日

ここで少しだけ、前日のおさらい。2回のトランジットを経て長い飛行機移動の末、ついにパリ入り。行きたいところは山ほどあったが、たった1泊の滞在では無理は禁物。絶対に外せないエッフェル塔だけ見に行き、ここまでは至福で心が満たされていたのだが…。靴底が取れかける事件勃発。さらに眼鏡を紛失するというアンラッキーが重なった。巡礼旅が始まる前に、うかれてないで気を引き締めて!と言われているかのようだった。

旅3日目の朝、あいにくの雨模様の中、モンパルナス駅へ向かった。徒歩10分もかからない場所にホテルをおさえていたのは大正解。7:11発のTGVという高速列車に乗るために6:00前にはホテルを出た。すでに日本でTGVの予約は済ませていたが、乗り場の案内がかなり直前にならないと掲示板に表示されないことや、列車がとにかく長いらしく、乗車するときにバタつくような体験者の声を目にしていたので、不安もあって早めに駅へと向かったのだ。

大きなバックパックを背負った、いかにもカミーノへ歩きに来ましたという巡礼者らしき人達が結構いたよね。その人たちの様子をうかがいながら掲示板が見えるところで待機。何か動きがあればすぐに動けるように神経を研ぎ澄ませた。チケットはプリントアウトして手元に持っていたが、日本のようなしっかりした改札口もないし、無事にTGVに乗れるのか、内心ドキドキ。すると、一人のアジア人女性に声をかけられた。その方は台湾から友人と二人でカミーノへ来たそうだ。スマホの翻訳機能を使いながら自己紹介。感じの良さそうな二人と友達になれたおかげでTGVへ乗る不安が一気にやわらいだ。乗車直前まで二人と一緒に行動したおかげで、すんなりTGVに乗車できてほっ。ぱたぱた乗り込んだので記憶が曖昧だけど、列車が待つホームの入り口でチケットを機械で読みとったような気がする。係の人はたしか不在だった。

定刻通り11:03にバイヨンヌ駅へ到着。ここで列車を乗り換えて、フランス人の道の出発地点となるサン=ジャン=ピエ=ド=ポーを目指した。列車に乗った直後、初めて日本人に声をかけられたのだが(ひとり旅の女性だった)、その人は仲間らしき人と列車を降りていかれたのでわずかしか話せなかったが、とにもかくにも日本人は少なくめったに会えない巡礼旅だから、日本語で話せただけでとてもうれしかった。

目的地に到着すると、大きなバックパックを持った巡礼者でごったがえしていた。記念撮影を済ませ、そのままぞろぞろと歩いて巡礼事務所を目指したが、事務所前はさらに長蛇の列ができていた。人が湧いてきたような感じで列はどんどん長くなっていった。ガイド本などで見た光景が目の前に広がっていたので待ち時間はぜんぜん気にならなかった。それどころか静かな感動に包まれていた。ついに来ちゃったよ。まだ歩いてもいないのに早くも感無量であった。

ここでラッキーなことが起きた。アンラッキーのあと(靴事件、眼鏡事件)には、ラッキーなことが起こるのかもしれないね。なんと巡礼事務所の手続きをするスタッフさんの中に、この日たまたま日本人ボランティアの女性がいらっしゃったのだ。通常はフランス語か英語でやりとりしなければならないところだったので、語学力ゼロの身としては助かった~。日本語で分かりやすく説明してくれて、有益な情報も聞くことができた。日本から持って行った共通巡礼手帳に、カミーノではじめてのスタンプをゲット! さらに、これから続く長旅にそなえて巡礼手帳(2€)を1冊購入した。バックパックにぶら下げる貝殻は売り切れということだったので、あとで街ぶらして探すことにした。

さあ、宿へ向かおう。日本ですでに予約を済ませておいたこの日の宿泊先は、とても素敵そうなところでたのしみだった。街中からピレーネ山脈越えに向かうルート沿いに宿はあったが、そこまでの道のりがとにかく急こう配でたった1㎞ほど歩いただけで息が荒くなり、何度も立ち止まった。こんな調子でピレーネ山脈越えを無事にクリアできるのだろうか。大変なところへ来てしまったのはあきらかだった。

つづく…


▲台湾人の二人が声かけてくれたおかげで、TGVになんとか乗れてほっ
▲TGVの車内、予約した2等座席はこんな感じ
▲立派なバイヨンヌ駅。周辺にはホテルが多くて前泊するにも良さそう
▲サン=ジャン=ピエ=ド=ポーに到着。乗客はほぼ巡礼者と思われる
▲赤い扉と白い壁の組み合わせがキュートな駅舎
▲巡礼事務所前は大行列、9月の巡礼シーズンは毎日200名くらいがやってくるそうだ
▲花が至るところに咲いていてきれいな街だった
▲どこもかしこも絵になるんだなあ
▲絵本の中から飛び出したような可愛らしい街並み
▲街中の教会
▲宿泊した私営のアルベルゲ

Day3の記録
◎歩いた歩数/13,058歩
◎この日使ったお金/9,668円
◎主な購入品/眼鏡代、夕食代、巡礼手帳代


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