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バイバイ、ソウル

お久しぶりです。皆さんはお元気ですか。私は元気です。

やっとお家の契約ができて、ヒーヒー言いながら仲居の仕事に頑張っています。投稿できずにバタバタしている間、時間が結構過ぎてしまったことがもったいないな、と思いました。

今感じてることを忘れずに記録にしたくて、今日は早起きして投稿しようと思いました。ソウルへ手紙を送る感じで書いてみたいと思います。

ソウルへ

元気にしてる?私たち、離れてもう三週目だね。私は元気にしてる。少しは焼きもちを焼いてほしいくらい元気かも。

初めての一人暮らしはチャレンジばかりなの。まだベッドも冷蔵庫も洗濯機もテレビも、何もないの。お家と私だけ。

今までの成就は、無印良品の炊飯器を買ったこと、お風呂の排水溝が詰まっていたのが解消できたこと、旅館の仲間からサプライズプレゼントのクロミちゃんをもらったことなの。ねえ、すごくない?

日常で「ねえ、すごくない?」と聞ける瞬間が、増えてきた感じがするのは、きっと自分が外国にいて、何もかもが新しく見えているからだと思う。それが結構気に入ってて外国暮らしが好きなのかもしれないね。

例えば、ここの青空はね、理由はわからないけど、もう少し地上に近い感じがしてるの。ぐんと近くなってる青空を見上げていると、かかとをもうすこし上げていたら、おでこが雲にそっと触れるかもしれない気がするの。そう思うだけで何だか嬉しい。すごくない?

ここで出会う些細なことに感動しているうちに、あなたのことをふと思い出す瞬間があるの。そんな時に実感してしまうんだ。ああ、私たちは離れているんだな、って。一緒じゃないんだって。

新千歳空港へ向かう飛行機に乗っていた時、遠ざかっていくあなたを見ていた時には全然実感が湧いてこなくて。ただただ新しい生活への憧れとときめきだけを感じていたの。

ちょっとだけほこりっぽい空気も、道端の猫たちも、城壁に囲まれていた散策路も、秋のコスモスも、大昔虎が出てきたという伝説の山も、道を歩いているとどこにいたってすぐに見つけられる、かわいいカフェたちも、全部懐かしいよ。

ねえ、ソウル。あなたのことも、「すごいね!」ってもっと感動していていればよかった。あなたもきっと、毎日毎日嬉しい発見を私にくれようと頑張っていたはずなんだよね。

あなたがくれる毎日のすごさ。それを見落としていたのは私よ。ごめんね。今度また会える時はしっかり感動してあげるからね。すねないで待っていてね。

バイバイ、ソウル。また会おうね。



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