
さよならコード表(中編)
前編ではCメジャースケールからCルートの音程を導きました。
中編ではCルート以外の音程の覚え方、
音程を覚えるいろいろなアプローチについてのお話をします。
Cルート以外の音程を理解する方法として、メジャースケールを利用する方法と利用しない方法の順に説明します。
メジャースケールを利用する方法はすなわちCルート以外のメジャースケールを覚える事です。
メジャースケールが判れば長音程・完全音程が判るので前編と同様にそこから全ての音程を導けます。
前編のように1つのメジャースケールから短・増・減の音程が何かのお話はしませんが、このnoteの最後に一覧を載せておきます。
ここからはどのようにしてメジャースケールを覚えるかのお話をします。
全てのメジャースケール(Key Cを含め15個)を覚えるのは大変だと思われるかもしれませんが、メジャースケールには規則性があり決して難しいものではありません。
「中編」は音程だけに留まらず、一歩踏み込んだ内容になっています。
◆メジャースケールの簡単作成方法
実はとても簡単な方法でメジャースケールを導く事ができます。
「2度」の音程の際に用いた図です。

この図の 一番下に記載されてる
全音 全音 半音 全音 全音 全音 半音
どの音から始まってもこのように音を並べれば良いのです。
とはいうものの覚えにくい感じがしまね。
書き方を変えて
全全半 全 全全半
「全全半」が2つあり全音で繋がっている
こう解釈すると覚えやすいと思います。
これを覚えてさえいれば半音階というスケールを利用してメジャースケールを導く事ができます。
先程の図でCから黒鍵も含めて順番に音を連ねてみます。

この半音で並べた音階を「半音階」と呼びます。
(chromatic scale:クロマティック スケール)
「EとF」「BとC」だけが♮の音で半音
これさえ注意すれば図がなくても導けると思います。
半音階は隣同士の音が全て半音になっています。
1つ隣の音が半音・2つ隣の音が全音です。
半音階の任意の音から
全全半 全 全全半
この並びにすればメジャースケールになります。
試しにDから初めてみます。
Dの全音上2つ隣E
Eの全音上2つ隣 F#
F# の半音上1つ隣G
D D# E F F# G
\ 全 / \ 全 / \半/
これが 最初の
全全半
です。
全音で繋げるのでGの全音上2つ隣A
G G# A
\ 全/
後半の 全全半 も同様に
Aの全音上2つ隣B
Bの全音上2つ隣 C#
C# の半音上1つ隣D
A A# B C C# D
\ 全 / \ 全 / \半/
太字の音名だけを並べると
D E F# G A B C# D
これがDメジャースケールです。
どんな感じか実際に聞いてみましょう
ドレミファソラシド になってますね。
(この 「ドレミ」は音名ではありません。 すぐ後ほど説明します。)
全全半 全 全全半
これさえ覚えていればどの音から始めても
このようにメジャースケールを導けます。
b の付くメジャースケール は先程の半音階で#の付いた音を異名同音にした

この半音階から導けます。
導くのにちょっと時間がかかるかもしれませんが、
「全てのメジャースケールをこの方法で導ける」
と心の支えにでもしてもらえればと思います。
◆ドレミファソラシド
このnoteでは英音名を使いますが「ドレミファソラシド 」も少し使います。
それで「ドレミファソラシド 」についてのお話をします。
C D E F G A B C
このCメジャースケールは音楽の授業などで
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
こう読む事が多いと思いますが、この場合の「ドレミ」はイタリア音名と呼ばれる音名です。
ここでCメtジャースケールとDメジャースケールを続けて聞いてみてください。
ほとんどの人は二つのメジャースケールどちらも
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
と聞こえるかと思います。
Dから始まるDメジャースケールも「ドレミファソラシド」に聞こえるので、この「ドレミ」は音名ではありません。
感じる音の繋がりを音感が
「 ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド 」
と認識しています。
このように聞こえる音感を「相対音感」といいます。
ルートがどの音から始まってもメジャースケールは全体的に高さが違うだけで「ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド」と聞こえるのです。(いわゆるキー違い)
私も相対音感ですが相対音感の人はメジャースケールが

音名は何か判らないけれど「ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド 」と聞こえます。どこか1箇所実際の音名が何かを楽器などで確認して初めてキーを特定できます。
それならばこの図を逆手に利用して
このように聞こえるのなら
音名に関わらずルートの音から順に
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド と読む
手法があり、この「ドレミ」の事を「階名(かいめい)」と呼びます。

例) Key D
D E F# G A B C# D
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
F# A G F# E D E
ミ ソ ファ ミ レ ド レ
と 読む
階名のドの音名はキー(メジャースケール)のルートです。
キーにより「ド」の音名が変わる
=「ド」が色々な音名に移動する
ということで「移動ド」とも呼びます。
※Key Cの時だけ階名がイタリア音名と一致している事になります。
「移動ド」に対して「固定ド」があり、「ド」の音名をCに固定するというもので、これは =イタリア音名です。
Dメジャースケールを固定ドで読むと
レ ミ ファ# ソ ラ シ ド# レ
となります。
CメジャースケールとDメジャースケールを続けて聞いた時に、相対音感の人はどちらも「ドレミファソラシド」と聞こえますが、どの音名が鳴っているのか判る音感の人がいます。
「C D E F G A B C」
「 D E F# G A B C# D」
この音が鳴っていると判る音感
こういう音感を「絶対音感」と呼びます。
幼少期から楽器などを弾いていたりして身に付く音感です。
このnoteでは「ドレミファソラシド」は階名として用います。
◆メジャースケールの規則性
メジャースケールを覚えるにあたってこの規則性はとても役立つと思います。
◇#系
全全半 全 全全半
このメジャースケールの音の並びの、後半の「全全半」を最初に持ってくるとどうなるかCメジャースケールで試します。
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