さよならコード表(後編-2)
コードを見てどのような構成音なのかが判るようになったとします。
後は好きなように押さえればいいのですが「こんな感じで」というお話をします。
鍵盤とギターに分けます。
◆ 鍵盤 ◆
色々な押さえ方があると思いますが
左手:ルート
右手:コード
という押さえ方をするとします。
主にCルートのコードを図にします。
◆3和音・4和音
先に4和音の話をします。
88鍵の鍵盤の左から4つ目のCを
C4
として図に表します。
Cmaj7:C E G B
基本形のまま押さえたのが次の図です。
左手はルートをオクターブ違いで2つ押さえていますが1つでも構いません。
鍵盤の数が少ない場合は1つにせざるを得ないですし、音色によっても1つの方が聞きやすかったりします。
右手が全体的にオクターブ高ければ、左手もオクターブ高くしてもいいですしこのままでもいいです。
低い音は1つだけも音がにごりやすいので、にごるなと思ったらその時は高い方の1つだけにしてもいいです。
ここからGルートのコードを押さえるとすると
どちらに動いても構いません。
左手はルートをこんな感じで押さえるとして、以降右手だけの図にします。
コードは「オクターブを気にしない」ので構成音を自由にオクターブ違いにして良いのですが、そうはいっても右手で押さえれる範囲でということになります。
基本形のルートから順にオクターブ上げて
基本形: C E G B
第1転回: E G B C
第2転回: G B C E
第3転回: B C E G
というのがあります。
和音の一番高い音をトップノートと呼び(以下トップと略します)、第〇転回というのはどうでもよくて、要はトップをどの音にするのかがポイントです。
和音はトップとボトム(一番低い音)が外側の音としてとらえることができ、外側の音は耳に届きやすいです。
Cmaj7を基本形で押さえた最初の図だと
C C C E G B
太字が外側の音です。
ボトムはルート
トップは B
になっています。
ボトムのルートは変えれませんが
トップは押さえ方により変える事ができます。
4和音に限らず全てのコードにおいてトップは自由に変えて押さえて構いません。
トップをどの音にするのかは
・響き
・コードチェンジのしやすさ
などがトップを決める要素になります。
とは言え、深刻にならずに
とりあえず パッと押さえてみて
次のコードも押さえて困ることがなければそれでいいです。
ちなみに「maj7」ではトップをルートにする押さえ方はしません。
長7度とルート(図ではBC)
このb9の不協な響きが目立つからです。
「してはダメ」とまではいいませんが普通はしないです。
Cmaj7 Fmaj7
このコード進行を押さえてみます。
Cmaj7:C E G B
Fmaj7:F A C E
とりあえず基本形で押さえると
これはこれで「あり」です。
どちらのコードも構成音に
C E
があるので
こうすると
C E
を押さえていた指はそのままなので動きが少ないです。
動きを少なくしたいときはこのように共通する構成音を固定します。
「この方がいい」という事はなく好きなように押さえればいいです。
最初のCmaj7を基本形で押さえる必要もないです。
「maj7」の時は特にそうなのですが
4和音の場合、右手でルートを押さえない事が良くあります。
決め決めで押さえないのではなく「押さえたり押さえなかったり」と自由な感じです。
ルートに関しては右手でomit (オミット:省略)しても左手で押さえているのでコード全体ではomitされていません。
右手ルート無しで
Cmaj7 Fmaj7
を押さえると
とか
とかです。
どちらもEを固定していますが固定しなくても構いません。
転回のときに用いた図を見れば判るように
4和音は転回すると7度の上にルートが来て
長7度なら半音
短7度なら全音
と2度の音程で押さえる箇所が出てきます。
ルート無しなら2度で押さえる箇所がなくなり楽になります。
空いた指でコードに記載されていないのに9thを加えて2度の押さえをしたりすることもありますがそれはさておきとします。
もう少しコードを足して
Cmaj7 Fmaj7 Dm7 Em7 Am7
このコード進行を押さえてみます。
Cmaj7:C E G B
Fmaj7:F A C E
Dm7:D F A C
Em7:E G B D
Am7:A C E G
このような感じです。
左手も図にして実際の音を聞いてみます。
特に深く考えないで押さえてみました。
このようにまずはパッと押さえてみて音の移り変わりとか気に入らないところがなければそのままでいいです。
余力があれば、長く伸ばすところはトップをどの音にするか色々と試してみたり、トップの旋律をこうしたいというのがあればそうなるように押さえ方を変えたりします。
後、トップに限らずですがメロディーがコードの構成音と半音違いになる場合、一瞬であれば気にしなくてもいいですが、いくらか長ければ、その構成音をオクターブ違いにしたり或いは省いていいのかもしれません。
Key Cのコード進行でしたが
Key Gbに移調して押さえてみます。
Key C:Cmaj7 Fmaj7 Dm7 Em7 Am7
Key Gb:Gbmaj7 Cbmaj7 Abm7 Bbm7 Ebm7
Gbmaj7:Gb Bb Db F
Cbmaj7:Cb Eb Gb Bb
Abm7:Ab Cb Eb Gb
Bbm7:Bb Db F Ab
Ebm7:Eb Gb Bb Db
Key Cの時はトップの旋律が
Cmaj7:B E G
Fmaj7:C E A
Dm7:C F A
Em7:D G B
Am7:E G C
ソ ラ ラ シ ド
でしたが
Key Gbでは
Gbmaj7:Db F Bb
Cbmaj7:Eb Gb Bb
Abm7:Eb Gb Cb
Bbm7:Db F Ab
Ebm7:Db Gb Bb
ミ ミ ファ レ ミ
になっています。
※ドレミ:階名
Key Gb:Gb Ab Bb Cb Db Eb F Gb
階名 :ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
特に理由はありません。
Key Cの時と同様にパッと押さえてみただけです。
Key Cと同様に
ソ ラ ラ シ ド
と押さえると
Gbmaj7:F Bb Db
Cbmaj7:Gb Bb Eb
Abm7:Gb Cb Eb
Bbm7:Ab Db F
Ebm7:Bb Db Gb
「これが正解」というのはありませんので、とにかく自由に押さえたいように押さえればいいです。
右手を押さえる範囲は「C4」から「C5」を中心に、そのオクターブ上からオクターブ下くらいが良く使われます。
同じ押さえ方でもオクターブを変えて押さえると響きが随分違います。
さきほどの例では同じような範囲で押さえましたが途中でジャンプするのもアクセントになります。
低い音で押さえると迫力が出る反面にごりやすくもなります。
色々と試してみてください。
コード進行の例がmaj7とm7だけでしたが
7(セブンス)・mmaj7・Φ7も同様です。
dim7は全ての構成音が短3度で隣り合っているので2度で押さえる箇所はありません。右手でルートをomitするしないは自由です。
「+7」と「7b5」には2度の押さえがあります。
C+7:C E G# Bb
C7b5 :C E Gb Bb
ルートomitでトップを変えて2度無しにする事もできますが、2度無しにこだわる必要もありません。
次の図のように2度を連続させる事もできます。
これはこれで味があるのでそのままでもいいし、ルートomitでもいいです。
4和音では7度や3度をomitしないで押さえますが、omitしたらダメという事でもないので結局は好きなように押さえてくださいという事になります。
4和音については以上です。
3和音は普通はomit無しで押さえます。
4和音同様トップを自由に変えてください。
右手のボトムの音をオクターブ違いで押さえたりもします。
◆偶数表記のコード
◆6・m6
6度をルートにするとそれぞれm7・Φ7になります。
例
C6:C E G A
Am7:A C E G
Cm6 :C Eb G A
AΦ7:A C Eb G
なのでこれまでのお話と同様です。
ルートomitもありです。
またルートではなく5度をomitする場合もあります。
◆add9(add2)・sus2
Cadd9:C E G D
この並びで押さえるのは手の大きな人でないとできません。
9thをトップにするなら、ルートをオクターブ上げるかomitするかです。
図で「C4」を押さえるなら左手です。
5度をトップにして
これだと「aug7」同様に2度の押さえが連続します。このまま押さえるかルートomitです。
「add9」はトップが何にせよルートomitが多いと思います。
ルートではなく3度omitで「sus2」になります。
ルートをトップにすると4度重ねになります。
「sus」の付くコードは4度重ねのコードです。
多分ですが「sus2」はギターで良く使う押さえだと思います。
「6」 ・「m6」と 「add9」を合わせたのが
「69」・「m69」
です。
C69:C E G A D
Cm69:C Eb G A D
このように構成音が5個以上になると右手はルートをomitします。
6thをトップにして
こういう押さえ方もあります。
◆sus4
Csus4:C F G
「sus」の付くコードは4度重ねということで
4度をトップにすると4度重ねになります。
Csus4 C
という鉄板のコード進行
完全4度→長3度の旋律を必ずトップにする必要はないですが、4度重ねは何となく押さえやすいです。
7thを追加すると「7sus4」になります。
C7sus4:C F G Bb
ルートomitありです。
ルートではなく5度をomitして
C F Bb
もありです。4度重ねになります。
あと、左手で5度も押さえて
C4 は右手でもいいですが
こうすると
G C F Bb
と4度重ねが4つになります。
4度重ねにこだわらなくていいですが、こういうバリエーションもあります。
◆add4
Cadd4:C E F G
「add4」は3度をomitしないので
さすがにこれはにごります。
ただ何回も続けて聞いていると「いいか」と思えてしまいますが
4度・3度の順になるように押さえるのが無難だと思います。
図では5度をomitしています。
ですが自分で「いける」と思う押さえ方で押さえてください。
◆分数コード
分数コードは
右手で分子のコード
左手で分母の音
を押さえます。
分子のコードはどのように押さえても構わないですがルートをomitしないで押さえます。
特に分数コードのルートが分子のコードのルートの時にルートをomitするとルートの音が変わってしまいます。
例えば
Cm7/Bb:Bb C Eb G Bb
Cをomitすると
Eb/Bb:Bb Eb G Bb
Ebルートになります。
なので分子のコードのルートはomitしないで押さえます。
ただ弾き比べると判りますが響きは似ています。
omitしたからといって違和感はありません。
ギターではomitやむなしの場合が結構あります。
鍵盤ではなるべくomitしないで押さえましょう。
-5度をomitする理由-
omitについて補足的なお話をします。
5度(完全5度)をomitして押さえたりしていました。
ルートは左手で押さえてるので右手でomitするのは判ると思いますが、5度(完全5度)がomitされやすい理由についてです。
音には鳴らした音を基音として幾つもの倍音と呼ばれる高い音の成分が含まれています。
基音が低いほど倍音の成分も強くなりうなるような響きになります。
Cを基音とすると倍音は次のような青字の音になります。
倍音列と云って
C・C・G・C・E・G・Bb・C …
と続いていきますが
コードを押さえるのに倍音列を気にする必要はありません。
ポイントはC以外の音名で
最初に現れる音G(完全5度)です。
オクターブ上のCの次、 第3倍音として現れています。
ある音を鳴らすと完全5度の音もまぁまぁのレベルで音の成分として鳴っているというわけです。
ルートは一番低い音で鳴らしますので、その完全5度の音も鳴ってるだろうという事でコードの構成音として使われている完全5度はomitされやすいのです。
逆に、パワーコードといって、ルートと完全5度だけの音を鳴らすととても力強いサウンドになります。
◆テンションコード
◆テンションが1つだけの場合
4和音+テンション1つの場合です。
構成音が5つになるので基本はルートomitです。
5度もomitされやすいです。
◇9度が1つ
Cmaj9:C E G B D
ルートCをomitして
E G B D
をEm7と同様に押さえます。
他の9度が1つのコードも同じようにルートomitで後は好きなようにといった感じです。
トップによっては半音で並ぶ押さえになるコードがあります。
Cm9:C Eb G Bb D
3度と9thが半音違いです。
9thトップも綺麗ですが
3度と9thを半音で当てる押さえ方も良く使われます。
半音当てをトップにする場合もある程です。
C7(#9):C E G Bb D#
長3度と短3度(#9)が共存するユニークなコードです。
半音で当てる押さえもありますが
#9 をトップにした押さえが多いと思います。
図では5度もomitしています。
◇11度が1つ
C11:C E G Bb F
メジャーのコードで♮11thが使われている場合、通常3度をomitします。
ルートは有り無しどちらでもいいです。
これは「7sus4」と同じ押さえです。
C7sus4:C F G Bb
Cm11:C Eb G Bb F
「m11」は3度をomitしないで押さえます。
(してはダメという訳ではありません)
5度もomit・3度トップで4度押さえになります。
Cmaj7(#11):C E G B F#
個人的には3度はomitしないです。
5度はボトム以外はomitします。
5度をomitするしないはお任せです。
このコードはルートと#11thがトライトーンですが、不安定というより心地良い響きです。
C7(#11):C E G Bb F#
「7(#11)」は5度をomitすると「7(b5)」と同じ押さえになります。
C7(b5):C E Gb Bb
あえて違いを出すために「7(#11)」では5度を押さえたりするのもありかもしれませんが、個人的には#11th をトップにしてボトムに5度ならありです。
音をどのように並べて押さえるか
ボイシング(voicing)
と呼ばれますが
色々と試して自由に好きなように押さえてください。
◇13度が1つ
13度があると5度もomitが多いです。
Cmaj13:C E G B A
13thトップで4度重ねです。
5度を付ける付けないはお任せです。
C7(b13):C E G Bb Ab
「7(b13)」の場合は5度をomitするのが無難です。
◆テンションが2つの場合
4和音+テンション2つ
の場合です。
構成音が6つになります。
テンションは必ず全てを押さえないといけない訳ではありませんが押さえるとします。
右手で押さえる音は4つか3つです。
5つ押さえるというのは余りしません。
となると ルートと5度はomitします。
Cmaj7(9,13):C E G B D A
このコードはトップをどれにしても半音で当たりませんが
例えば
C7(9,13):C E G Bb D A
13thトップですが、これ以外のトップでは7thと13thが半音で当たります。
これはありだと思いますが、7thをトップにして半音当てを外側にした場合「いける」かどうか。
他のテンションの組み合わせでも、半音で当たる場合に「いける」かどうかはお任せになります。
♮11th がメジャーのコードで使われていれば3度もomitします。
C7(9,11):C E G Bb D F
このコードは
Bb/C
と分数コード表記にする事が多いです。
(5度を足してGm7/Cもあり)
Cm7(9,11):C Eb G Bb D F
の場合は
Bb/Cの押さえもありですが
あえて分数コード表記していないと判断して3度を加えるのもありです。
C7(9,11)も add4 のように「3度をomitしないで」と捉えていいのかもしれません。
◆テンションが3つの場合
4和音+テンション3つ
の場合です。
分数コード表記されている事が多いです。
構成音が7つになります。
ルートと5度をomitしても残り5つ音があるので3度か7度どちらかを更にomitします。
Cmaj7(9,#11,13):C E G B D F# A
上が3度omit 、Bm7/C ですね。
下が7度omit、Dadd9/C 。
どちらにするかはお任せです。
もしメジャーのコードで♮11thを含めば3度omitです。
C7(9,11,13):C E G Bb D F A
これは Bbmaj7/C ですね。
Cm7(9,11,13):C Eb G Bb D F A
3度omitで上の図と同じか
7度omitで
9thをオクターブ上げてもいいです。
テンション3つの場合は、3度と7度両方omitしてテンション3つだけ押さえるのもありです。
鍵盤は以上です。
◆ ギター ◆
ギターも色々な押さえ方があると思いますが
ルートを最も低い音として押さえるとし
Cルートのコードをメインに取り上げてきましたので5弦3フレットのCを押さえる例を図にします。
スタンダードチューニングです。
ギターでは「基本形」とか「転回」とか云ってられません。
4和音で基本形で押さえれるのは「maj7」だけのように思います。
◆3和音・4和音
5弦~1弦の3フレットは次のような音になり、3度を2弦か4弦で押さえます。
2弦を使って全体的に右側を押さえる場合
2弦が3度
3弦が7度
4弦が5度
として押さえます。
5本の弦で構成音3つ押さえるのでオクターブ違いが2つあります。
5弦ルートの時は同じフレットの1弦は完全5度ですので、omitするしないどちらでも構いません。
これ以降の図も同様です。
開放弦を使っていないのでスライドすれば他のルートでも使えます。
ギターはこれができるので便利です。
3弦を7度にして4和音になります。
CΦ7のように5度が変化しているコードでは1弦3フレの5度をomitします。
Cm7とC7は1弦6フレで7thトップもできます。
Cmmaj7はCm7の3弦を4フレ。
4弦omitもありです。
CΦ7は4弦をomitして1弦2フレでGbをトップにできます。
Cdim7はCΦ7の3弦を2フレにします。
4弦omitで1弦2フレもありです。
右のようにも押さえれます。
「dim7」は5弦開放がルートの時は
Cdim7の右図で5弦は開放・3弦5フレでもいいし、1~4弦そのままの形で
これでもいいです。
これは4弦ルートだとEbdim7。
さっきのはGbdim7(右図)。
「dim7」は全ての構成音がルートになり得るのでもっと高いフレットでA・Cをルートにしてもいいです。
1~4弦でこの4つの構成音を押さえて5弦開放を弾くとAdim7になります。
C7b5・C+7は図のC7で1弦omitにして
このC+7は押さえにくいので
1弦のG#を使って
左の図も押さえにくいですが
5~3弦をセーハしてストロークしないで4弦omitならありです。
3度を4弦にして右の図の押さえ方が無難です。
個人的には「7(b5)」と「+7」は6弦ルートの響きが好きです。
以上が2弦を3度にした場合です。
4弦を3度にした場合の3和音は
お馴染みのCです。
どこかomitしてもいいです。
図の右側、1弦3フレの5度をトップにする押さえも良く使われます。
6弦も弾くとC/Eになります。
3弦を1フレにして
C+7を7度omitでこの押さえにしてもOKです。
Cmは2弦3度を使う押さえが難しいです。
1弦omitでもいいです。
4和音はさきほどのお馴染みのCで2弦も開放にしたCmaj7がこれまたお馴染みですが、特にアコギとかは開放弦が使える時は積極的に使うのが良いと思います。
開放弦を使わないで押さえる場合は
7度を3弦で押さえて4和音にします。
余り使わないかもですが5度をトップにして
Cm7はセーハで2弦1フレもありです。
C7(b5)・C+7はC7の押さえで5度を変化させます。
Cm7とかC7、コード表記がなくても9thを使って違和感なければ1弦はomitでもいいので2弦3フレを押さえると楽です。
5度トップの図ですが、CルートなのでEが構成音の時は1弦開放を使って3度をトップにできます。
これ以降の図も同様です。
他のルートでも開放が構成音の場合は使うことができます。
Cdim7はCΦ7の3弦を2フレにすればいいのですが多分押さえられないと思います。私は押さえられませんでした。
ルートが5弦開放から2フレの時は
このように押さえれます。
5弦ルートの「dim7」は2フレ以外では、3度は2弦を使った押さえで良いと思います。
さきほどの4和音の図で
5度omitで3度をオクターブ違いにして
こういう押さえもできます。
C7は2弦1フレを押さえるのが良く使われます。
◆偶数表記のコード
偶数表記の音程の図です。
5弦がルートの時、9度(2度)を押さえる場合は2弦で押さえます。
その為9度を押さえるコードでは2弦の3度は使えません。
◆add9(add2)
定番の押さえです。
開放弦を使わない場合
このまま2つの開放弦をomitするか
1弦3フレにして3弦omitです。
2弦の3度は使えない為、ルートより右側だけで押さえる場合は3度omitとなり「sus2」の押さえになります。
開放弦が3度や9度の音になる場合は
それを利用した押さえができます。
例えばCadd9なら
このように押さえたりすることは可能です。
開放弦がルートの時も
このように押さえる事ができます。
◆sus2
sus2の響きはギター独特のような気がします。
開放から1フレルートの時だけ
このように押さえてアルペジオで6弦・4弦・3弦・2弦と弾く響きは良く耳にします。
この押さえ1弦の開放も使うとFmaj9になります。
コードは何をomitするかは弾く側の自由ですので「maj9」を「add9」や「sus2」のように押さえてもOKです。
◆sus4
Csus4の右図、開放弦を使っていますが
使わないならomitするか、omitして1弦1フレ又は3フレを押さえます。
下段の図のように3弦3フレでC7sus4です。
◆add4
右の図、開放弦を使っていますが
使わないで
このように押さえる事もできますが
E・Fのb9の響きが気にならないなら使えます。
スライドさせるなら3弦をomit。
「add4」は5弦開放から5フレルートの時だけ3度と4度を半音で当てる押さえが出来て独特の響きをします。
1弦omitの図ですが開放Eを鳴らすのもありで「add4」に9thが加わったコードになります。
◆6・m6
4弦の3度を使う場合
どちらも2弦3フレの9thを押さえてC69・Cm69です。
C6が押さえにくい時、C69が代用できることが多いので試してみてください。
2弦の3度を使う場合
C6は4弦omitしてもいいです。
Cm6は4弦omitで3弦5フレでもいいです。
5弦開放がルートの時は3弦・4弦両方押さえる事が多いです。
「69」・「m69」は
9thは2弦でしか押さえれないので3度omitとなり、C69・Cm69共にC6の2弦3フレの押さえになります。
「m69」はやはり3度・6度のトライトーンの響きが欲しいので4弦を3度にする押さえが良いと思います。
ルートが5弦の開放から1フレの時は4弦の3度が使えないので、3度omitか或いは9度をomitして「m6」にするかどちらかです。
又は6弦か4弦をルートにして
5弦の開放から1フレをBbだとすると
このように押さえることができます。
◆テンションコード
7度とテンションだけの図です。
開放弦を使わないとすると
9度は2弦・7度は3弦で押さえます。
3弦を13度で使うと7度omitになります。
◇テンションが1つだけの場合
5弦ルートはルート以外4つ押さえれるので
テンションが1つの時は3度と7度を押さえたいです。
5度はomitが多いです。
●9度1つ
Cmaj9
右は開放弦を使った例。
左もCルートなど構成音にEがある時は1弦開放を使えます。
C9・Cm9
前述の通り、5度が変化していないコードでは1弦3フレの5度を使ってもいいし、Eが構成音の時は1弦開放を鳴らすのもありです。
C7(#9)・C7(b9)はC9の押さえで9thを変化させます。
●11度1つ
Cmaj7(#11)
右は開放弦を使った例。
F#・Gと半音で当てた響きがいい味を出しています。
どちらも1弦2フレの#11thをトップにできます。
そのときは左は4弦omitか2フレ。
右は4弦2フレにします。
左の図で、1弦・2弦共に開放を使うのもありです。
2弦と3弦で同じBの音が2つ続きますがこれはこれで独特な響きをします。
C11
通常は3度omitするのでC7sus4と同じ押さえです。
3度omitしないならCadd4の図で7thを加えます。
スライドさせるなら左の図です。
#11thが1つだけの場合はC7b5と同じ押さえです。
5度Gも構成音なので、F#・Gのb9の響きが気にならなければ1弦3フレ押さえもありです。
Cm11
左の図、4度重ねになっています。
ギターは
このように押さえると4度重ねになります。
Cm11右の図、2弦1フレもありです。
●13度1つ
Cmaj13
開放弦を使って
このように押さえる事もできます。
C13
Cm13
「m13」は4弦の3度を使う場合は3弦で13thを押さえるので7度omitになり「m6」と同じ押さえになります。
開放弦を使った例がありましたが、Cルートに限らず開放弦が構成音であればそれを利用した押さえができます。
例えば
このDm9は7thがomitされているのでDmのadd9みたいになってます。
7th、3弦5フレを押さえるのもありです。
4弦開放Dをルートにするとかなり楽です。
色々と試してみてください。
◇テンションが2つの場合
鍵盤でもお話をしましたが
テンションは必ず全てを押さえないといけない訳ではありませんが押さえるとします。
5度はomitがほとんどです。
●9度と13度
C7(9,13)
5弦~3弦で5度omitのC7です。
図は9th・13thですがオルタードしても
2弦9度
1弦13度
を変化させます。
「maj7」・「m7」の時は3度か7度をomitします。
Cmaj7(9,13)は図で7度をmaj7にして4弦(3度)はomitします。
4弦はomitせず7度をomitして3弦の13度を使うとC69と同じ押さえです。
開放弦を使って
このように押さえる事もできます。
Cm7(9,13)はC7(9,13)の図で4弦(3度)omitです。
7度をomitして3弦の13度を使うとCm69と同じ押さえです。
(1弦omit・4弦1フレ)
●9度と11度
Cmaj7(9,#11)
4弦omitでもいいし、4弦を4フレの#11thにして1弦omitか開放でもいいです。
C7(9,11)
メジャーの11thなので3度はomitします。
左図のようにBb/Cとして押さえる事が多いです。
これは5度を押さえる事もできます。
この分子のコードがメジャーの3和音でルートが分母の全音下になっている 分数コード
Bb/C・B/C#・C/D…
良く使われますが、5弦ルートの押さえが一番シンプルです。
右図のように11thをトップにできます。
テンションがオルタードしたら11度を1弦か4弦押さえやすいほうで押さえます。
1弦で#11thを押さえた場合は4弦で3度押さえるかomitします。
Cm7(9,11)
3度omitならBb/C。
●11度と13度
Cmaj7(#11,13)
右は開放弦を使った例。
C7(11,13)
メジャーの11thなので3度はomitします。
テンションがオルタードした場合は
1弦:13度
4弦:11度
を変化させます。
#11thの時は2弦5フレで3度を押さえます。
Cm7(11,13)は3度omitでこの図と同じか
omitせず2弦4フレにするかです。
◇テンションが3つの場合
5度omit
&
3度か7度どちらかをomitします。
C7(9,11,13)
メジャーの11thなので3度をomitします。
Bbmaj7/Cと表記できます。
テンションがオルタードしても大体はこれから押さえれます。
Cm7(9,11,13)
3度omitでC7(9,11,13)の図と同じか
7度omitで
このように押さえることもできます。
Cmaj7(9,#11,13)
左はBm7/C、右はDadd9/Cと表記できます。
右はC7(9,#11,13)の7度omitとしても使えます。
9,#11,13の組み合わせは3度・7度両方omitして
D/Cとする押さえも良く使います。
Cmaj7(9,#11,13)は開放弦を利用して
このような押さえもできます。(3度omit)
Cルートに限らず開放弦を構成音として利用できる場合は色々試してみると良いと思います。
5弦ルートでのお話をしてきましたが6弦ルートや4弦ルートも同じようにして、結局は構成音を好きなように押さえればいいです。
◆開放弦がルートの場合
ルートを押さえていると右側はせいぜい3フレ先まで位しか押さえれませんが、開放弦がルートならその制約が無くなり色々試せます。
左がAm9の3度と9thを半音で当てる押さえです。
右がAm11。2度重ねが連続しています。
どちらも1弦3フレで7度トップにできます。
先程のAm9の押さえをもう1フレ右にしてAmaj9。
6フレで4度重ねにしてAmaj7(9,13)。
色々と試してみてください。
◆分数コード
Bb/CとかD/Cとか幾つか出てきましたが
分母の音をベース
分子のコード
を押さえるのはギターも同じです。
頻繁に使う
・メジャー3和音の3度ベース
・「m7」の7度ベース
これをどう押さえるかについてお話をします。
◇メジャー3和音の3度ベース
C → G/B
というコード進行をおなじみのCから押さえてみます。
G/Bは2弦の開放を使ったり1弦3フレを使ったなどバリエーションがあります。
開放を使っていますがベースが開放から2フレより右ならスライドさせて同様に押さえることができます。
例)D → A/C#
2弦を2フレや4弦omitもありです。
他にも
このように押さえることもできます。
4弦を押さえるのがキツいのでルートですがomitもありです。
G → D/F#
D/F#はストロークしないなら4弦抜きにしてこの押さえをスライドさせて使えます。
スライドさせてストロークする場合はベースを4弦4フレにするか6弦のまま次のように押さえます。
左の方が押さえやすいと思います。
ベースが開放から2フレ以上なら使えます。
G/Bを6弦ベースで押さえたのが次の図です。
◇「m7」の7度ベース
Am7 → Am7/G
Am7/G、分子のコードはAm7のルートを押さえていません。
Am7/GをC/Gのように押さえていますが最初にAm7の響きを聞くので違和感はありません。
「鍵盤」の時に
”分子のコードはルートをomitしないで押さえます。”
とお話をしましたがギターではルートomitで押さえることが結構あります。
この押さえと同様に
Cm7→Cm7/Bb
を押さえてみます。
Cm7/Bb、3弦5フレでルートを押さえるのもありです。
6弦ベースでは
こちらのほうが押さえやすいと思います。
こうするなら最初のCm7をこの図で6弦7フレにした押さえのほうがいいかもしれません。
Cm7/Bbを5弦ベースで押さえる場合
左の図、Cm/Bbとして押さえています。
スライドさせても同様に押さえます。
右の図、この押さえを使うなら最初のCm7をこの図で5弦3フレにしたほうがいいかもしれません。
2弦は1フレもありです。
Dm7→Dm7/C
5弦の開放から2フレ以上であれば、さきほどのCm/Bbの5弦ベースの押さえ以外に右の図をスライドさせた押さえもできます。
「どのようにコードを押さえるか」についてのお話はこれにて終了です。
色々と足りない事があると思いますが、構成音からどのように押さえられるか、創意工夫していただければと思います。
このnoteがコードを押さえるのに少しでも役立てば何よりです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
-「さよなら コード表」完 -