人を描くときは 「頭の位置と足の位置」=「体の連動」 に気をつけよう
人を描くとき頭と足の位置をよく見て描きましょう。
体のバランスを取るために頭と足の位置には規則性があるからです。
この位置関係がおかしいと絵を描かない素人でも動きの違和感を感じます。
日々の生活の中でよく見ている動作だから仕組みを理解していなくても、
実物と見て比べなくてもおかしいことに感覚的に気がついてしまいます。
服の中のさらに奥にある目に見えない骨のことなんて
ある程度勉強をした人しか正しいか正しくないのかわかりません。
複雑で細やかな輪郭線の形なんて実際にモデルと比べてみないとわかりません。
でも体のパーツの位置関係は
パッと見ただけで誰でもわかってしまいます。
人がうまく描けないのは解剖学の勉強が足りないとか
バランスを合わせる力がないから
幾何形態でシンプルな形を描く練習しようとか
そんなことしてもなかなか人を描けるようにはなりません。
解剖学の勉強は、ある程度描く力がある人がやることです。
描く力がない初心者が知識だけ詰め込んでも
描く力がないのだから描けません。
知識を増やせば描けるようになるならば解剖学者はみんな達人です。
でもそんなことありません。
解剖学者より絵描きの方が絵が上手です。
描ける人が知識を得ることでもっといいものが描けるようになるわけで、
見ながらでも満足に描けない人が知識だけ入れても描けるようにはなりません。
幾何形態を描く練習は無意味ではありませんが
単純な形ばかり描いていると手馴れで描けるようになるので
慣れたらもっと複雑なものを描かないと先に進みません。
人を描けるようになりたいならば人を描いて人体の動きを理解することです。
ポイントは関節の位置関係です。
体は全身が連動して動きます。
歩くとき、走るとき、座るとき、
いろいろな動作をとるときに、
関節の位置関係が動きに則していれば
自然で違和感がありません。
少しぐらい頭が大きすぎたり足が長すぎたりしても
動きに違和感がなければあまり気にならないものなんです。
動きを理解するには体の伸縮に着目することです。
おとなの美術室のデッサン講座では人体クロッキーを頻繁に行います。
講師がモデルをします。
残念ながらきれいな女性ではありませんが
指導者の視点で上達するための練習に適したポーズを選び、
ポーズの特徴、観察の観点を丁寧に説明します。
また描きっぱなしにしないで中間講評をしながら
問題点の指摘、改善案の提案をしながら進めていきます。
クロッキー会に参加に参加をしても輪郭のバランスを合わせるだけで
なかなか上達しない方、
基本的な人体のポイントを知りたいかたにオススメの講座です。
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