音楽と記憶って紐づくよねという話
紅白にB’zが出た!
写真は、家にテレビがないゆえ(現代っ子…)車の中で確認した2024紅白歌合戦。
私が一番好きなアーティスト、B’z。
中学一年の頃、クラスメートで同じ野球部であった子が聴いていた影響で好きになった…と思う。
もともとロックを好んでいたわけでもないんだけども、気づけば完全にハマっていた。ベストアルバムのPleasureを友達から借りて聴きまくったり、当時恋心を寄せていた子にオススメしてみたり、大学受験期にも嫌というほど流していた。
僕の中で記憶と紐づく音楽
さて、この大学受験期の思い出。人生の中でもそれなりに頑張っていた(多くの時間を費やしていた)イベントだったゆえに、断片的ではあるにせよやけにさまざまな記憶が頭の中に残っている。
そんな記憶の一部を担っているのが、B'zであり、当時とにかくハマっていたアルバム、”The 7th Blues”。B'zの中では結構賛否の分かれるアルバムなようで、聴き始めた最初のうちは、「周りが評価していないものにハマっている俺」なんて天邪鬼さに憧れていたのかもしれない。至極イタい。
「WILD ROAD」「THE BORDER」「赤い河」「Queen of Madrid」…とりわけ流していた曲たちである。
思い出①
四ツ谷のビジホで母親の偉大さを感じた瞬間
さて、この「THE BORDER」が、〈第一志望の大学受験前日の記憶〉とべったり紐づいていることに、
受験を終えてしばらくしてこの曲を聴いた折で気づく。聴くたびに、〈2月の四ツ谷〉を思い出すのだ。
それからというもの、「特定の音楽を聴くことで、それを聴いていた場所や当時のイベントの記憶が蘇る」体験に不思議さと楽しさを覚えるようになった。何かの偶然でこの記事を読まれているみなさまも、そんな経験、ありません?ありますよね。ね!笑
ちなみにこの「THE BORDER」、歌詞の一部を引用してみると、やっぱり受験前日、当日に聴いていた理由が分かる気もする。
“わかっているよね 今夜が峠になることくらい”
→受験前日、まぁそりゃどんなにお利口な頭じゃないわたくしめでもわかります
“国境の向こうに世界は広がり 耳慣れない言葉があふれる やっとここまで来たんだから ついでにだまされたと思って”
→当時、留学する/海外で働くみたいなものに強い憧れを持っていたこと、幼少期の旅行体験なども絡んでやけに好きだったフレーズ
こんな感じ。
話を2月の四ツ谷に戻す。
当時通っていた塾で、”第一志望校の受験日前日は近くのホテルに泊まる”という教えがあった。
もちろん、雪が降ったり電車が止まったり…といった不測の事態に備えるためである。
そんな教えに従った私は、泊まっていた四ツ谷のビジネスホテルで、突如として言葉にできないような不安に駆られた。凡そ世の中のことはなるようになると思っているものの、この時ばかりは問屋が卸さなかった。
人生で初めて(今もなお唯一)母親に不安が理由で電話をかけた。
「やべぇ、俺本当に受かるのかな。」
「THE BORDER」を聴くと、その不安を綺麗さっぱり取り払ってくれた母親の言葉と(具体的なフレーズは何一つ覚えていないが、背中を押してくれるような発言で、親ってやっぱすげぇなぁと感じたことは覚えている)そのおかげで、翌朝勇ましくホテルから大学まで歩いていたあの10分程度の道中の風景が強く思い起こされる。
ちなみに、この第一志望の大学はついぞ僕の母校にはならなかった。”BORDER”ラインを越えられなかった。なんちゃって。いや、笑えない。
結果が出て母親に報告をしたとき、「そりゃ受験期なのにあんだけ家で寝てたら受からんでしょ」と嫌みたらしく言われたことも覚えている(つまり、くだんの電話で話していたことって…)。
そんなに寝てたっけ。って思ったが、確かに、努力は足りていなかった。
長くなったが、これが一例目。
もう疲れたので、あとは簡易的に。ご容赦をば。
思い出②
ルーツを辿る大分一人旅
僕の生まれは大分県別府市です。
ただ、5歳くらいまでしかいなかったこともありほぼ記憶はない。でも、色々な契機があり自分のルーツを探したいな、と思って大学卒業前、大分へ一人旅に出た。
この旅のだいぶ序盤にラジオを聴いていて、そのときに藤井隆の「ナンダカンダ」が流れていたことに端を発する。
そのままどハマりし、一人旅だったこともあり、旅行中のイヤホンから流れていた曲はだいたいこれだった。この曲を聴くと、地獄めぐりや温泉近くで食べたプリン、夕食会場が旅館の大広間だったゆえ、周りで楽しく食事を囲む人々を見ていると(その中で1人ポツンと美味しいお魚をもぐもぐしている自分を認知すると)さすがに悲しくなり友人に電話をかけてしまった夜、人生で初めて口にしたフグ、全くもって美味しくなかったひれ酒…など大分での思い出がフラッシュバックするし、もはや藤井隆を見るだけで大分の記憶が思い起こされたりする。
思い出③
毎年恒例山形ドライブ
小学校の頃、毎年夏休みに山形へ旅行に行っていた。
親のつて?で山形に泊まれていたらしいが詳細は覚えていない。私にとってこの旅行は、〈カブト、クワガタを乱獲できる夢のような時間〉というあまりにもロマンにあふれた意味合いを持つものであった。
当時神奈川県に住んでいたので、休憩込みで8時間ほどドライブしていたと思う。その道中、サザンオールスターズがよく流れていたことで、この山形旅行、ひいては山形という土地にも桑田佳祐の声がくっついているのだ。
ドライブで流れていたアルバムの中で、「真夏の果実」「シュラバ⭐︎ラ⭐︎バンバ」…やけにこの二曲が好きだった。
今でもサザンは大好きで、育ちの地元でもある鎌倉を舞台にする曲が多いこともあるのだろうが、いつからか〈鎌倉にルーツを置く自分を表現してくれる歌手〉という意味が付与されているようにも感じている。
「好きな歌手はサザンです!やっぱり、湘南育ちなもんで。笑」
別に自慢げにも言っていないし、そもそも鎌倉生まれだと声高に語ってもないけれど、会社の上司との話題で話したりする。
なんだか自分の器の小ささが垣間見える気がして、書きながら少しばかり辟易した。
記憶と音楽。紐づいて当然とは思うものの、不思議な感覚を覚えたりする。そんなお話でした。