デンマークで学んだ働き方
はじめに
皆さん、あけましておめでとうございます。
2023年は沢山の方に自分のnoteを見ていただくことができました。本当に嬉しかったです。
北陸地震の被害を受けた方々、皆様のご無事を願っています。
2024年も、少しでも良い記事を書けるように頑張ります。
今回は #エッセイ 的に2年間デンマークに、住んだ経験から学んだ働き方に関して書こうと思います。新年早々働き方について書いてしまいすみません…
自分は大学院生なのですが、大学教員・研究者の人たちを比べてもとても違いました。また、会社で働いてる友達の話を聞いてもとても違います。
日本とデンマークの働き方を比べてどちらが良いかというのは、文化や社会など絡み合い複雑であるため難しいと思います。個人的な経験からデンマークから学べる部分が多かったので、その事に関して書いていこうと思います。
デンマークとは
人口・面積
デンマークは北欧の国の一つでドイツの北、スウェーデンの西に位置しています。
北海道の人口(520万人)より少し多く、面積は北海道の半分。日本は小さいイメージですが、実際は、かなり大きい国であることがわかりますね。
そんな小さな国なんですが、環境活動・教育・働き方・育児などさまざまな面で世界の先をいっています。
面白い事実
とても平坦な国です。たしかに、日本人からしたらちょっとした坂でも激坂と表現していました。笑
平坦だからこそ、自転車がより普及したのでしょう。また、如何にデンマーク、特にコペンハーゲンが自転車社会であるかも紹介していきたいと思います。
デンマークの働き方・基本情報
話が逸れてしまいました。今日書きたいのは、働き方について。
週37時間、5週間の休暇(35日?)…本当に違いますよね。日本の直近の平均は18日で2週間ちょいだそうです。昭和 59 年以降過去最高となっているそうです。少しずつ有給の取得日数が増えているそうですが、デンマークに比べるとまだまだ低い事がわかります。
しかも、週37時間です。週5日、7時間ちょいです。もちろん残業なんて殆ど存在しないみたいなので、トータルで考えると如何に日本人平均に比べると少ないからわかると思います。
たしかにデンマーク語の授業を取っていた時、授業が夕方の5時からスタートだったのですが、授業を受けていた人たちの殆どが夕方の4時半上がりの方がほとんどで、一部の方が授業のために少し早めに切り上げたという方々でした。
働き方・場所
これだけではなく、働く場所、時間もとても柔軟です。
電車、自転車にのりながら、ミーティングをしている方々が本当に多いです。確かに、聴く側、発表しない側であれば、できますよね。
特に夕方2時3時頃に電車の中でミーティングをされている方々の多くは、子ども用の椅子が取り付けてある自転車をかかめる男性や女性の方々です。
週37時間とありますが、場所・時間はとても柔軟で、子供がいる方々の殆どは夕方頃に帰宅されています。
子供の迎えや遊び、夜ご飯を食べた後に、もう一度働く方が多いそうです。確かに自分の周りでも、お子さんがいる研究者の方々は夜遅くにメールが返ってくる事が多々ありました。
企業で働いている友達や知り合いも実際に、昼から会社に行くことをしていたり、昼にデンマーク語の授業を受ける代わりに夜働いたりなど、とても柔軟にはたらいていました。
この柔軟さは、企業が働いている人達をリスペクトし、信じているからできる事ですよね。すごいです。
働き方・効率
例えば業務に関しては、お金で時間が買えるなら買うという事があります。これは先進国だからできる事ですが、外注・アウトソーシングをとてもするそうです。
大企業では時間がかかるシステムのプログラミングやデザイン、データの取得・管理などお金で解決できるなら外注し、デンマークでは殆ど企画・マネジメントだけだそうです。
日本の企業に関して、よくわかりませんが大学で言えば、研究のデータの解釈の部分に時間を少しでも割くために、試料準備などはできるだけ他大学や企業に外注をしていました。日本の大学は自分で一からやるという事が多く自分で試料を準備し、分析し、解釈する事がとても重要とされています。
成果を出す=論文を発表する事が研究分野の流れなのです。
研究においては、準備・分析がうまくいかないことから新しい研究テーマが出てきたりする事もあるのでどちらが良いとは言い難いのですが、論文を出すという点においてはデンマークのやり方の方が理にかなっていますね。
また、働いている人をみても、短い時間で仕事を終わらすために集中されている方が多いと感じました。
日本の理系大学院では、『仕事がある→長い時間働いて終わらす』という発想になる方が多いと思うのです。
デンマークでは『仕事がある→効率的に働き少しでも生産性を高める』というように時間が少ないからこそ発想をされている方が多いと感じました。
デンマークでめちゃくちゃきいた言葉でした。
また、生産性を高めるための、様々なシステムにおいてデジタル化がとても進んでいます。
なので、会社のシステムだけではなく、働いている方々の考えも日本とは大きく違う事がわかります。
働き方・ミーティングとスケジューリング
デンマークはミーティングが本当に多いです。ここに関しては、日本との共通点だと思いました。
例えば、大学の学部のお金事情やより多くの学生を集めるための会議などについては、学生から教授まで参加したい人が誰でも参加し、誰でも発言するという感じでとてもオープンな雰囲気でした。
デンマークの文化として平等というのが大きな軸にあるのだと思います。
会社でも、企画や予定決めなど、分単位でのミーティングをスケジュールしているそうです。急なミーティングは極力さけ、上司や同僚とミーティングをしたい時は、メールを送り数日先・数週間先に設定する事で、ミーティングの目的の明確化・効率化をはかっているそうです。恐ろしいほどの徹底ぶりですね。
大学では、もう少し緩いのです。日本に比べると、ドアをノックしにいってミーティングの時間があるかどうかという様なSpontaneousのミーティングは少ないと思いました。
効率化・生産性を高めるための徹底力は本当にすごいですね。
超効率的ゆえの難しい点
効率化社会のため、市役所関連のシステムに関してもデジタル化がとても進んでいます。
例えば、引っ越した時の住民登録などは、基本的に全てアプリでできるようになっています。凄すぎます。
自分は、マイナンバー的な登録が市役所関連の都合上遅れてしまい、全ての銀行口座開設や住民登録、保険証など全てのサービスの使用に支障が出てしまいました。
便利で、機械化されたシステムがあるからこそ、システムには予測されなかった問題が出てしまった場合はとても大変でした。
急なミーティングをさけるという点において、
市役所も数週間前から予約しないと、市役所の方と書類を見せて話をする事ができません。(メールと電話はできます。)
そのため、なにかシステム上にエラーが出てしまった時の修正は結構時間が掛かります…
(自分はマイナンバー的な諸々のエラーをなおすのにトータル3ヶ月ほどかかってしまいました。)
この点に於いては、日本の市役所や銀行窓口の方々の対応には、感謝するばかりです。
まとめ
デンマークは超効率化・平等社会です。
働き方に関しては、個人として(企業としても)学べる所が本当に沢山ありました。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
コメントやスキをしていただけると、とても嬉しいです。
では、良いお年をおすごしください!