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【前編】世界遺産の道~サンティアゴ・デ・コンポステーラ~


今回の記事について


こんにちは。私はこれまで、何ヶ国か旅行をする事ができたのですが、基本的にはロンドンやベルリンなど大都市・首都ばかりをまわっています。大都市の中でもいろいろまわったりしようとしているのですが、小さい街などはあまりいく事ができていません。

小さい街に行ったり、あまり情報が多くない国や街にいくのは少し勇気が相りますよね。でも、みんながしないような海外旅って一体どういうものか、何が必要なのか気になりますよね。

私の歴史好きの友達にはニッチな海外旅をしている友達がいます。ヨーロッパの熊野古道のような道を毎日20〜30km近く歩くという変わった旅をしていました。そこで今回はお願いをして友達のその旅について書いてもらうことにしました。

お願いして、前半と後半かいてもらうことになりました。前半ではどのような旅をしたのか、その度に必須だったもの、あって良かったもの、あると良かったものなどをざっと紹介してもらいました。

王道な旅行だと大体何を持っていくべきかわかるのですが、毎日20キロ以上歩く独り旅となると一体何が必要なのかという情報があると助かりますね。



歴史オタクの聖地巡礼

初めまして、この度寄稿をさせていただきます、友人です。
皆様は、「聖地巡礼」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?

人気アニメの舞台になったあの街、あの喫茶店でしょうか?
はたまた、四国四十八ヶ所巡り、いわゆるお遍路さんを思い浮かべる人もいるかもしれません。

日本にはさまざまな巡礼イベントが存在します。

色々と考えられますが、この聖地巡礼という行いは、実は日本だけではなく、世界でも行われています。しかも、今昔問わずです。

そこで本記事では、私が実際に体験をしてきた西欧における聖地巡礼の一つ、「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」についてご紹介をしていきます。

※2017年に行ったものですので、現在とは少し違うところもあるかもしれません。


Camino ~サンティアゴ・デ・コンポステーラ~

スペイン北西部のコルーニャに「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」という町があります。そこに存在する大聖堂が今回の旅のゴールです。


この地にはその昔、イエスキリストの十二使徒の一人、ヤコブが眠る場所とされていました。そのことからこの地には大聖堂が建てられたといいます。

また、中世ヨーロッパにおいて、キリスト教vsイスラム教という構図が800年近くも続いていました。スペインにおいても、イスラム教からの激しい領土侵略があったといいます。

そんな情勢の中、ヤコブを守護の象徴とし、スペインの戦士たちは「サンティアゴ!」と叫びながら異教徒からの征服を跳ね返したと言われています。

これが、この街が聖地となったきっかけで、キリスト教徒であれば一生に一度は訪れたい、そんな特別な場所であるようです。

(四国のお遍路さんが宗教に仏教真言宗であるように、やはりこの巡礼文化も宗教に起因をしますね。)

詳しい歴史の背景の解説はWikipediaに任せるとして、
次に巡礼のルートを見ていきましょう。


巡礼のルートと条件

最終目的地はスペイン北西部、ガリシア州コルーニャに位置する大聖堂です。そこに達するにはたくさんのルートがあります。

Wikipediaより

フランスから山を越えるルート。
ポルトガルから海岸線を辿るルート。
イギリスから海を越えるルート。

さまざまなルートがあります。

一番の王道ルートとされているのは、フランス発のルートで、ピレネー山脈越えを挟む約800Kmの道のりです。

正直、周辺国であればどこから出発しても問題なさそうに思います。

基本徒歩だということを除けば、、、

私が選んだルートはポルトガルからのルートで、スペイン国境付近のヴァレンサという町から歩き始めました。150kmほどの道のりを6日間ほどで歩いたと記憶しています


必須のパスポート

巡礼を開始するにあたって、必要となるのが、クレデンシャル。

クレデンシャル

「巡礼者であることを証明する」パスポートのようなもので、このクレデンシャルがないと、巡礼はできないと言っても過言ではありません。

後ほどご紹介しますが、この巡礼路には「アルペルゲ」と呼ばれる巡礼者専用の宿が存在します。そこに泊まるためにはこのクレデンシャルが必須です。

他の用途としては、各地で立ち寄る教会や施設で入手できるスタンプを押すためです。

道中でスタンプを集め、最後の大聖堂で巡礼が完了したことを証明します。

ちなみにこのクレデンシャルは、一般的な巡礼スタートの街とされている場所であれば、観光案内所で入手することができます。300円くらいで買えたような気がします。(2017年)


アルペルゲ

先ほど触れたアルペルゲという巡礼者専用の宿。
巡礼ルートの町に点在します。

宿、というにはあまりにも簡素です。
ベットはマットレスがありません。(あったとしてもペチャンコ)
シャワーはありますが、水圧は例によって物足りません。
もちろん朝食など出ません。個室はなく、ドミトリーですので、周りの物音や防犯も必要になります。

けれども1泊500円です。

と、色々と並べてみましたが、質素倹約を励行されているのでしょうか、なかなかにタフな経験をすることができます。


必須装備

私のルートでは、150Kmほどの道のりを6日ほどかけて歩きました。
一日あたり20~30Kmを歩いたことになります。
(ポルトガル→スペインというルートを前提としていますので、フランス発だと勝手が違うかもしれません。)

無いとダメなもの、あってよかった物、あればよかった物をご紹介します。

【ないとダメなもの】

・寝袋とエアマット


・タオル


・カッパ


・防犯グッズ


この辺りは先ほど紹介したアルペルゲに宿泊する以上、絶対に必要なものになります。

山用の性能がいいものだとお値段は張りますが軽く丈夫でとても良かったです。(ホテル代だと考えました。笑)

なにせマットレスもないベットが並んでいるだけの宿泊施設なので。
寒い時期に行く場合はもっと工夫が必要かもしれません。


【あってよかった物】

・ワセリン

・絆創膏


・現金(小銭)

なかなか普段の生活で、長距離を歩き続けるということはないと思います。
当然、足に負担がかかり、足の裏にタコができたりしますので、リカバリー商品には本当に助けられました。

また、相当な田舎道を歩くことになり、ちょっとした水分補給や田舎の自動販売機など、当時はキャッシュレス対応していませんでしたので、少額でも現金は持っておくと安心です。


【あればよかった物】

・帽子
・サングラス
・塩飴(塩分チャージ的な)

私が訪れたのは3月でしたが、ヨーロッパの日差しはとにかく強いです。
どこで買ったのか不明ですが、道で遭遇したブラジル人が四国お遍路さんでお馴染みのすげ笠をかぶっていました。

実に理にかなっていると感じました。2017年時点でもかなり暑かったので、熱中症対策は抜かりなく望みたいところです


一旦まとめ

ここまでで、サンティアゴ・デ・コンポステーラの概要面、必要物資について語ってきました。

後編ではついに出発


実際の道の様子や出会った人など、カメラロールと睨めっこしながら当時を振り返っていきます。


乞うご期待!


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