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猫のいる暮らし(4)
30歳を越えた息子が毎日仕事もせず、一日中家でゴロゴロして、ベタベタ甘えてくるようになったとしたら、親としては心配になり、「いい加減家から出たいったらどうか」などと言いたくなるかもしれない(子育て経験がないので、あくまで勝手な想像ですが…)。ところが、これが猫となると全く話が違ってくる。
わが家の猫は4歳4か月なので、人間で言ったら32歳も過ぎて、33歳くらいかもしれない。元々人懐っこい猫で、私にも連れ合いにもよく懐いており、私か連れ合い(もしくは双方)が家にいるときは、必ず人の傍に寄ってきては近くで寝そべっている。ただ、以前は、パソコン作業をしているときは、決してパソコンの傍までは寄ってこなかったのだが、最近はなぜか、必ずパソコンの傍までやってきて、その場で寝てしまうのである。仕事がやりにくいったらありゃしない。以前に比べて甘えの度合いが高くなっているのである。おそらく最近、2人とも仕事が忙しいせいで、留守番をさせる時間が以前よりも長くなっているのが影響しているのかもしれない。せめて家にいる間はずっと近くにいたいというアピールなのかもしれない。
甘えの度合いが強まっていることは、人間なら「退行現象か」と心配になるところかもしれないが、猫なので(?)これも成長の一つだろうとポジティブに捉えているのである。猫のことだと、何をやっても(もちろんその場で叱ることはあっても)全く腹も立たないし、何でもいい方向にしか考えられない。
生まれたときから人に飼われていて、完全室内飼いなので(以前何度か散歩に連れ出したことはあったが、怖がってしまい、楽しむどころではなかった)、「一日中家でゴロゴロして」いるのは当然だし、何よりもその存在自体によって人間に限りない癒しを与えてくれていること自体、猫にとっての「最高の仕事」であろう。
子猫の頃は週に何度も体重を測っていたが、最近は全く測っていなかった。先日久しぶりに体重を測ったら、ちょうど6キロになっていた。以前より1キロ近く増えている。そういえば、私の机の上から隣の本棚の上までは1メートル余りあるのだが、以前は一日に何度もジャンプして飛び乗っていた姿が、最近はとんと見られなくなった。太ったせいで、ジャンプ力が落ちてきたのだろう。これも成長の一つ・・・ではないな。食事の量には気を付けているが、運動量が減っているのだろう。忙しくても、もう少し運動をさせてあげなくては…。