ŌYAMA(@Yusuke_OYAMA_)

語学を愛してやまない人です。語学がメインで、言語学は語学を深く楽しむ手段の一つだと考えています。比較言語学とは高校1年生の時に図書室で偶然出会い、何の因果か専門家にまでなってしまいました。今は中国福建省の大学で准教授。 (写真:ヴィリニュス大聖堂 2019年9月 撮影:わたし)

ŌYAMA(@Yusuke_OYAMA_)

語学を愛してやまない人です。語学がメインで、言語学は語学を深く楽しむ手段の一つだと考えています。比較言語学とは高校1年生の時に図書室で偶然出会い、何の因果か専門家にまでなってしまいました。今は中国福建省の大学で准教授。 (写真:ヴィリニュス大聖堂 2019年9月 撮影:わたし)

最近の記事

  • 固定された記事

ジャンル別マシュマロ回答集(随時更新)

こんにちは。大山です。 普段からマシュマロを募集しているのですが、ありがたいことに、そこそこの数の人が送ってくれるようになりました。以前は毎日覗いては「今日も何もない」と泣いていたので、嬉しい限りです。 しかし、わたしの回答は長いものが多く、ツイートで回答を送ると後半部分が省略されてしまいます。また、過去の質問は表示はできるようなのですが検索はできないようなので、こちらで過去に回答した質問をジャンル別にまとめておきます。だいたいのジャンルごとに分けてありますので、是非目次

    • 特に何もネタがなかったのでリトアニア留学時代に大学にいた猫の写真でもどうぞ

      • 私の人生を変えた一言

        毎月何かしら投稿しようと考えているのですが、今月のネタはどうしようかなあと悩んでいると、「挑戦してよかったこと」というタグがあることに気がつきました。 これを見て、真っ先に思いついたことがあります。それは「東大受験」です。身の上話になりますが、よければお付き合いください。 挑戦を決めるまで私の愛してやまないふるさとはお世辞にも都会とは言えない栃木県のとある町で、その町の中でも三大僻地とか言われているところのひとつでした。今でこそ日本を出て就職したりと「グローバル」的な感じ

        • 大学書林『四週間』シリーズを本当に四週間でやってみた③:『スウェーデン語四週間』

          前回までの四週間チャレンジ大山です。 就職してからお金の余裕が出来たので、長年の夢だった大学書林の『〇〇語四週間』の収集ができるようになりました。ここのところは、この四週間シリーズを本当に四週間でやり終えるというチャレンジをやっています。酔狂です。 これまでに、『オランダ語四週間』、『ペルシア語四週間』、『ギリシヤ語四週間』を完走しています。 ちょっと前回から時間があいてしまったのですが、中国に持ち込んでいた四週間シリーズがその三冊だけだったんですね。だから四冊目の挑戦

        • 固定された記事

        ジャンル別マシュマロ回答集(随時更新)

          実績解除:「東大で先生をやる」

          今月の中旬に古巣の東大スラヴ研究室で集中講義を担当してきました。非常勤で授業1つだけの担当とはいえ、一応母校に先生として凱旋という形であったのは間違いありません。実績「東大で先生をやる」を解除しました。やったね! …あんまり内容面に触れるわけにもいかないので単純な感想しか述べられないのですが、今までやってきた授業の中で一番楽しくできました。学生さんが内容に興味を持ってくれているということが伝わってくるだけでこんなに気分的に違うのかと思いました。あと座って授業ができるってすば

          実績解除:「東大で先生をやる」

          今月は休載!

          千野栄一『外国語上達法』の「二十数冊のギリシア語練習問題」は実在するのか?

          「ケーギのギリシア語練習問題集」先日何の気なしにギリシア語の高津春繁先生のWikipedia記事を読んでいたのですが、その「逸話」の欄に千野栄一先生の『外国語上達法』からの引用が載っていました。 『外国語上達法』は名著とされていますが、色々な言語学者の語学ビックリ人間エピソードが載っていて、エッセイとしても面白いです。その本の中に、個人名が出てくるわけではないのですが、高津先生のものとされるエピソードがあるようです。このくだり自体は読んだことがあるのですが、高津先生の話だと

          千野栄一『外国語上達法』の「二十数冊のギリシア語練習問題」は実在するのか?

          大学書林『四週間』シリーズを本当に四週間でやってみた②:『ギリシヤ語四週間』

          前回の四週間チャレンジみなさま、一ヶ月ぶりです。大山です。 就職してからお金の余裕が出来たので、長年の夢だった大学書林の『〇〇語四週間』の収集ができるようになりました。ここのところは、この四週間シリーズを本当に四週間でやり終えるというチャレンジをやっています。酔狂です。 前回の記事では、『オランダ語四週間』と『ペルシア語四週間』に挑んだ記録をまとめました。 中国には、上の二冊に加えて、『ギリシヤ語四週間』を持ってきていました。というわけで、今回は、その『ギリシヤ語四週間

          大学書林『四週間』シリーズを本当に四週間でやってみた②:『ギリシヤ語四週間』

          大学書林『四週間』シリーズを本当に四週間でやってみた①:『オランダ語四週間』・『ペルシア語四週間』

          大学書林という出版社から、『〇〇語四週間』という語学書のシリーズが出ています。値段が高いので学生時代には手が出しにくかったのですが、就職してお金に余裕ができたので堂々と買えるようになりました。 このシリーズ、とても4週間でこなせる内容ではないともっぱら噂で、わたし自身の印象としても、まず4週間では無理で、40週間か4年間くらいは費やさないと無理だろうという感じでした。 しかし、言語学者以前に語学マニアでもあるこのわたし、無理だというのはなんだか負けたような気がします。『四

          大学書林『四週間』シリーズを本当に四週間でやってみた①:『オランダ語四週間』・『ペルシア語四週間』

          アカハラについて

          最近、私の周囲の一部の界隈でアカハラが話題になった。仏教学の話だ。 私も以前この話に言及したことがあったのだが、いよいよどんでん返しが起こったという印象だ。 正直言って、わたし自身もインド学や仏教学の研究者の多くに良い印象がない。もちろん仲良くさせてもらっている人は何人もいるが、傍から見ていると概して徒弟制度的な理不尽な上下関係がある業界だと感じている。 あと、これはわたしが見た範囲だけかもしれないのだが、他人のテクストの解釈や翻訳にケチをつけるのが大好きな人間がめっち

          アカハラについて

          三谷惠子先生の思い出(にかこつけた教え子の回想)

          今日1月17日は、わたしの学部時代の指導教官であった三谷惠子先生の命日である。命日ということで、改めて色々と振り返ってみると、普段忘れていた思い出が沢山蘇ってきた。思い出がまた記憶の彼方に飛んでいってしまわないうちに、忘れないように書き留めておこうと思った。要するに、三谷先生の命日にかこつけて、備忘録をしたためておこうという魂胆なのである。 三谷惠子先生とは?三谷先生がどういう方だったのかということは、指導教官としての側面くらいしか知らない(これはこれでおそらくかなり貴重な

          三谷惠子先生の思い出(にかこつけた教え子の回想)

          ボツ記事集成(2020-2023)

          解説noteの記事一覧に下書き状態のものがいくつもあったので、せっかくだからこの際記録として下書きのまま放出して供養しようかなと思った次第です。つまり、どれも書き終えられていません。ほとんどの下書きは途中で飽きて放り投げたものだと思いますが、わたし自身よく覚えていません。一応覚えている範囲で補足を付け加えました。 一応2020-2023としたのですが、今年は没記事はありませんでした。書こうと思ったものはちゃんと最後まで書けたようです。わたしえらい。 大山式・語学学習のコ

          ボツ記事集成(2020-2023)

          今日の昼食った飯が専門と繋がった話

          今日の昼入った蘭州ラーメンの店で、一度は「ラグマン」という奴を食べてみたいと思って注文してみた。ただ、写真を見てそれっぽいと思っただけで、実際には盖浇面と書いてあった。ラグマンの中国語は拉条子らしいので、似て非なるものなのだろうか。 妻の勧めで”孜然牛肉盖浇面”というのにしてみた。18元(≒ 360円)。やっす。美味しいけど、この店はいつも麺が固め。もうちょっと柔らかいのが好みだったりする。 それはさておき、この時にクミンは中国語で”孜然”ということを知った。発音は辞書に

          今日の昼食った飯が専門と繋がった話

          文系研究者の「日本脱出」後のメンタルの変化

          以前、文系博士課程院生としての心境を記録として書き留めてみたことがある。 それから3年ほど経って、自分を取り巻く環境にもかなり大きな変化があった。博士号を取得したというのはもちろん、ポスドクどころか准教授にまでなってしまった。日本での学振PDを経由せずに海外就職に挑戦したというのがこの3年で最大のターニングポイントで、それ以降はびっくりするほど自分にとって都合良く事態が進んでしまい、今となっては悠々自適に楽しく暮らしている。 博士課程にいたころを振り返って 当時を振り返

          文系研究者の「日本脱出」後のメンタルの変化

          語学学習用アプリDuolingoの紹介②:2000日継続してみた感想

          3年ほど前に、Duolingoという語学学習アプリを紹介したことがありました。 その後、順調に継続し、先日2000日連続を達成しました。 あれからもう1000日も経ったのかと思うと複雑な気分になります。体感時間の加速具合が凄まじいですね。1000日連続を達成した時はまだ学生でしたが、今はもう就職しています。住んでいる場所も、ちょっと引っ越したどころか海外に移住してしまいました。今となっては、学生だったころの将来への不安が嘘のようです。お金の余裕は心の余裕ですね。研究者って

          語学学習用アプリDuolingoの紹介②:2000日継続してみた感想

          学派ベースの陣取りゲーム

          わたしの分野の研究には、persuasiveとかconvincingとかconsensusなどの単語が出てくる。議論に説得力を〜みたいな奴である。 私はこれが嫌いだ。 (重要な先行研究を引いている引いていないみたいな基本的な点は当然除いて、出している成果に対する評価が)良い研究かどうかが研究者間の合意で決まる、果たしてそれは健全なんだろうか。わたしはどうしても、そんなん結局学派ベースの陣取りゲームじゃないか!と思ってしまう。 もし本当にそうなら、一度学会で大々的に投票で

          学派ベースの陣取りゲーム