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勇気と恐怖

勇気とは、ものおじせずに
立ち向かう気力のことをいう。

自らの人生を振り返ると、
勇気というたいそうなものは
持ち合わせていなかったのである。

あったのは、ただ恐怖だった
わけである。

それゆえ、安全地帯に居座り、
できれば、現状維持に努めたいとする消極的な態度で生きていたわけである。

しかし、安全地帯に留まっていれば、恐怖が収まるかといえば、
決してそうではなかったのである。

「ここに留まっていたら絶対に後悔
する」

挑戦しなかったことによる後悔の念。
この恐怖がどんどん大きくなって
いったのである。

だから、仕方なく、挑戦することを
選択してきたわけである。

決して勇気があったわけではない
のである。

誰よりも、臆病者だから、
現状維持で生きることが、
恐くてたまらなかったから、
挑戦せざるを得なかった。

ただそれだけのことなのである。

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