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羹「あつもの」に懲りて膾「なます」を吹く
羹「あつもの」に懲りて、膾「なます」を吹くとは、以前の失敗に懲りて、必要以上に用心することをいう。
「あつもの」は野菜や魚肉などを
入れてつくった熱い吸い物であり、「なます」は酢などで調味した冷たい料理である。
熱いスープで口にやけどをした人が、つぎの機会には冷たい料理も吹いて
冷ます愚かさを笑う言葉である。
しかし、人生で大事なことは、なますを吹くような慎重さである。
あつものに懲りたことを決して忘れずに、自らの不用意さを反省して、丁寧に生きることである。
なぜそうなったのか。
何が足りなかったのか。
二度とそうならないために、
どうすれば良いのか。
あつものに懲りたからこそ、
徹底的に考えることができる
のである。
喉元過ぎれば熱さ忘れる。
これでは、おぼつかないわけである。
本当の意味で、懲りていないから、
忘れてはいけないことを忘れてしまうのである。